PEACE BOAT 地球一周の船旅

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旅行企画実施 株式会社ジャパングレイス 観光庁長官登録旅行業第617号 一般社団法人日本旅行業協会正会員

伊藤千尋の「世界は元気だ」

プロフィール 四角い線の見出し

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名前:伊藤千尋
出身地:山口県下関市
趣味:旅、フルート、合唱、詩吟、ワイン、読書、映画、登山
特技:合気道、スペイン語、ルーマニア語、ロマ語、速読、速筆、講演
一言:ピースボートと関わって20年。ここ10年以上は毎年水先案内人として乗船してきました


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2010年02月13日

「旅と平和」エッセイ大賞 2

どんな作品が大賞に選ばれるのか、という質問をメエさんからいただいちゃいました。

メエさんも応募しようとしたけれど、「取り立ててコレといった経験」がないので書けなかったようです。「想いだけじゃ難しいんでしょうか?」とメエさんは問います。いや、メエさん、僕はその「想い」を聴きたいんだよ。

前に、おばあちゃんを温泉旅行に連れ出した体験を書いた女性がいました。大賞ではないけど、次点に選びました。同じとき、平和活動や海外での経験を語った人もたくさんいたけれど、僕は彼女の話に惹かれました。おばあちゃんを温泉に連れ出したって・・・ほかの応募者の海外経験に比べたら、取り立てていうほどの経験じゃない。でも、僕がそこに見たのは彼女の行動力です。何かしたいと想って、それを実行する力です。

 平和を語るとき、なにも国家や世界の話をする必要はない。僕は一人一人の人間が穏やかに暮らせる社会が平和な社会だと思っています。世界の平和を考える国連事務総長も、おばあちゃんのことを考える彼女も、同等の地平に立っています。

 では、なぜ彼女の作品は次点止まりで大賞にならなかったのでしょうか? そのときに大賞に選んだのは、広島に行き被爆者と会って涙を流したことから改めて原爆を調べ直した女性でした。自分の「涙の理由」を考え、世界を愛するために世界を知りたいという明確な目的を持って自らを行動に駆り立てた方です。自ら足を運んで現場に行き、そこで感動した、あるいは考えたことから新たな一歩に踏み出すという行為を具体的に行った人です。

 僕は、次点の方には、ぜひ自分で金を稼いで、ピースボートにも乗って欲しいと思いました。でも、大賞の方には、ピースボート側から金を出してでも、今すぐ乗って欲しいと思いました。一人の人間から世界が見えます。そこを明確に意識し、踏み出す意欲を持ち、実行に踏移すかどうか、ですね。

 僕がどんな人を大賞に選ぶのか。もう一度整理してみましょう。第一に大切なのは、この人をぜひとも船に乗せて世界一周させたい、と僕が思うかどうか、ってことです。何も作品の文章や経験だけがすばらしいから選んでいるのではありません。つまり作品の「出来」は、まあ、どうでもいいのです。だって芥川賞の文学作品を選んでいるわけではありませんから。それよりも、この人がピースボートに乗って世界を見て周り世界の人と交流したら、その人自身の人生に大きく役立つし、さらによりよい社会を築くことにつながっていくだろうなあ、と思わせるような人を乗せたいのです。作品の中に浮かぶ、その人の情熱と実行力を見ているのです。情熱といいましたが、自分が何か新しい経験をしたい、というだけなら、自分でアルバイトして金を貯めてピースボートに乗ればいい。そんなアルバイトに注ぐような時間がもったいない、あなたはぜひ、船に今すぐ乗ってほしいと僕を思わせるような内容を期待しているのです。

 第二に大切なのは、100万円もする世界1周のプレゼントに値するかどうか、ってことです。ピースボートに乗る多くの若者たちは、ポスター貼りのボランティアをしたり、1年以上かけて居酒屋で深夜まで働いたりして乗船の費用を自分で稼いでいます。この賞は、いわば、薄っぺらい紙に2、3枚ほど文を書くだけでそれをゲットしようという「虫のいい話」です。だったら、ほかのみなさんの1年の労働、努力に見合うほどのものでないと、選ばれるわけがないじゃないですか。 文の中に必死の思いが見えるかどうかです。甘さが見えたら、どんなにすごい経験をしてる人でも、すぐに「ダメ」って思っちゃいます。甘さは、文章から透けて見えますよ。
 
 メエさん、人間、だれしも生きて来た以上、さまざまな経験をしています。自分の人生をもういちど振り返ってみてください。「取り立ててコレといった経験」があったかもしれない。 なければ、これからやればいい。

期待しています!
コメント


はじめまして、こんにちは。

私は今ちょうど、「旅と平和」のエッセイを書こうとしています。

たしかに、センターを訪れるとたくさんの方が
100万円を目指して、頑張られています。

私も1字1字真剣に取り組もうと思います。

投稿者:夏海 |2010年10月10日

毎回楽しみに読んでいます。
私はピースボートに参加したことはないんですが、
友達が以前乗って、彼女から伊藤さんの話を聞きました。

エッセイ大賞なんてものがあったんですねー。
前回のブログで、私も書いてみようかな、と
軽い気持ちで思っていたんですが、
今回のブログを読んで、もっと自分の今までの経験を振り返らなきゃなーと思いました。やっぱり簡単に船に乗れるものではないんですね。

大賞をとった方に会ってみたいです!!

投稿者:ナナ |2010年02月16日

まさかブログで取り上げて頂けるとは!
びっくりしました。ありがとうございます。

確かに「平和」と聞くと、「世界」の話だと無意識で思っていました。
でも確かに、一人ひとりが平和だと思う日々であれば、それは平和な世界と呼べるのかもしれないですね。
何を以て「平和」と呼ぶかは難しい話ですが。

伊藤さんの文章を読んで、エッセイがどうというよりも、
自分のこれまでの経験や、私にとって「平和」とは何なのか、などなど自分を振り返って、向き合ってみようと思いました。
いつかそれが文章に出来たらいいな、と思います。

本当にありがとうございました。

投稿者:メェ |2010年02月15日

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