Diary



峰山さんは、大学3年のときに2008年出航の63回クルーズに参加しています。就職活動を控えて思い悩む彼女には、この旅でたくさんの刺激的な出会いが待っていました。
周りの学生がマニュアル通りに就職活動を始めているので、その姿を見て焦りもありましたけど、何かこのまま周りに流されて、みんなと同じ様に就職していいのかなという気持ちもあったんです。だから仕事をするとはどういうことなのか、就職の前に一度考えを整理してみようと思ったんです。ピースボートには様々な世代や職種を体験した人たちが乗るので、仕事への考え方とかいろいろ聞いてみるには絶好の機会でした。
船では退職した人から現役の人まで大勢の話を聞いて、仕事に対する考え方の参考にすることができました。実は自分の中では、「別にアルバイトでもいいんじゃないか」との思いもあったんです。でも仕事に対する責任感とか、厳しいことを乗り越えていくことで人として成長ができる、という話を聞いて、仕事と向き合うことの大切さを思い知りました。
寄港地では衝撃的な出会いがありました。乗船前から一番楽しみにしていたのは、ペルーの世界遺産であるマチュピチュ遺跡に行くことでした。でもクルーズでいろんな人と接していく中で、今の自分にとっては遺跡よりも、人との出会いの方が得るものが多いと感じたんです。だからペルーに行く前に、とっていたマチュピチュのツアーをキャンセルして、砂漠のスラムを訪れるツアーを選択しました。
そこは何もない本当の砂漠地帯から住民の努力で街を作ったという所なんですけど、そこでNGOの人たちの話を聞いたり、活動を見せてもらいました。彼らはこう言うんです。「自分たちの村を、どのような形で次の世代の子ども達に残していけるかが大事なんだよ」って。「今どうするか」ばかりが注目される日本では、そんな考えは聞いたことはなかったので驚きでした。あと私たちに支援できることはありますかと質問したら、「モノはいらない。この村をより良くするアイデアが欲しい」って言われたんです。途上国の貧しい人たちは、モノやお金が欲しいんだと思いこんでいた自分が、恥ずかしくなりました。スラムでの出会いが、大切なことを気づかせてくれたんです。
帰国してからは、以前ほど就職活動に焦ったりしなくなりましたね。周りに振り回されることがなくなったというか。いろんな体験をして、幅広く考えられるようになったんでしょうね。将来は国際協力をするような仕事に関わりたいので、じっくり取り組んでいこうと思っています。