「ヨーロッパは美しくてきれいなだけではなく、さまざまな問題を抱えています」そんな言葉で始まったのは、ジャーナリストとしても活躍するピースボートスタッフのヤスナ・バスティッチによる講座。現在28ヶ国が加盟するEU(欧州連合)。イギリスは1973年にEUへ加盟しましたが、2016年に実施されたEU離脱の是非を問う国民投票において離脱賛成派が過半数を占め、EU離脱の方向性が示されました。イギリス内では「主導権を取り戻せ」というスローガンも打ち出され、離脱賛成派、反対派それぞれが活動を活発化させています。経済危機があったわけでも、外から圧力をかけられたわけでもないイギリスが、なぜEU離脱を選択しようとしているのか――イギリスがEU加盟に至った経緯や、EUのもつ役割なども話があり、とても勉強になる内容でした。イギリス国内ではEU離脱による経済的な影響(株式の低下、国際銀行の撤退など)もすでに表れています。「5月25日、26日にEU選挙があるため、ぜひ結果に注目してください」と語ったヤスナ。ひとつの国が選択する未来に、世界中の注目が集まっています。