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第102回クルーズレポート

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Life Onboard

ツアーレポート -アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所へ-

2019年10月31日


191031_sasha__1.jpgレイキャビクにて船を一旦離れ、オーバーランドツアーでポーランドを訪れた方のレポートをご紹介します。ツアー初日、まずは旧ユダヤ人街である、カジミエシュ地区に行きました。第二次世界大戦で大きな被害を受けることなく、中世の街並みが残っていました。石畳みの上を歩いた時、当時の人びとはどんな気持ちでこの上を走って逃げ惑ったのだろうと想像すると、言葉が出てきません。街の一角に、大きな石が置かれていました。上についている星はユダヤ民族を象徴するシンボル。石は"永遠に続く記憶"の象徴として、「ずっとあなたたちのことを忘れません」という思いが込められているそうです。

191031_sasha__2.jpg次に、シンドラー博物館に行きました。この工場を経営していたドイツ人のオスカー・シンドラー氏は、雇った1000人以上のユダヤ人を救ったそうです。この博物館には27もの部屋があり、第ニ次世界大戦が勃発した1939年から戦後までのポーランドの状況を、時の流れに沿って伝えてくれます。また、銃声や爆撃音が聞こえる部屋があったり、床一面にナチスの鉤十字のタイルが敷き詰められている部屋があったりと、当時のユダヤ人をはじめとする多くの人びとの気持ちを体感するようなつくりでした。展示写真にあった女の子たちの目を見ると、当時の国の様子を訴えるような、多くのものを見すぎてしまったような、悲しい目をしていました。

191031_sasha__3.jpg2日目は、アウシュビッツ強制収容所を訪れました。ユダヤ人迫害をすすめるヒトラーが選挙に出た際、ヒトラーを賛成する人よりも、反対する人よりも、どちらとも思わない傍観者が一番多かったそうです。「今の日本はどうだろう?世の中を変えていくには、どうしたらいいのだろう?」私たちを案内してくれる日本語ガイドの中谷さんの言葉に、いろいろと考えさせられました。

191031_sasha__6.jpgユダヤの人びとが身に着けてきた服や靴、持ってきた食器類などが大量に展示されていました。その中でも、トランクの展示が一番心に残っています。それぞれに名前と住所、貨車の番号が書かれています。"いつか家に戻ることができるだろう"と安心させるためだそうです。人の心理を利用しようとするナチスの賢さと、冷徹な手段に心が痛くなりました。

191031_sasha__7.jpg3日目は、ビルケナウ強制収容所を訪れました。ここの収容所は、写真や映画から想像したよりも遥かに広い場所でした。収容所に着いたユダヤ人の75~80%は、労働させられることもなくすぐにガス室に送られます。"シャワーを浴びに行くよ"と、監視役に連れられ向かう道も、だいぶ距離がありました。自分たちが殺されるかもしれないと分かっていた人もいたはずです。中谷さんは、「ユダヤ人の気持ちを想像しながら歩いて下さい」と言葉をくれました。

191031_sasha__5.jpg売店には、さまざまな言語の書籍や案内書が売られていました。実際いろんな国の方たちが見学に来ていて、たくさんの人が過去の遺産から学ぼうとしていることが伝わってきました。世界中に同じ想いを共有する仲間がいることは、心強いです。同じ過ちを繰り返さないために、アウシュビッツで学んだこと、感じたことを、今度は伝えていく側です。

191031_sasha__4.jpg今回ツアーに参加して、「実際に自分の目で観てその場所を歩いて、感じること考えること」の大切さを学びました。ツアー中は毎晩一日の学びを振り返る時間もあり、自分の気持ちや考えを伝えたり、自分とは違った視点の意見を聞けたりしたことも貴重な経験でした。アウシュビッツは未来について考えさせてくれる場所です。船内で行われる予定の報告会に向けて、さらにその先に向けて――自分たちはどうしたらいいのか、これからも考え続けたいです。

(文: 外山綾子、写真 :外山綾子 他)

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