
昼の講座に続いて、夜はスターライトラウンジに場を移し「君はなぜ旅をするのか?」をテーマとした、語りの時間が設けられます。まず語られたのは、その場に集まった参加者たちがなぜこの地球一周をめざしたのか。「今までの人生を見つめ直したかった」「リフレッシュしたかった」などさまざま。しかし、旅するうちに、その目的も少しずつ変わってきた、という方も多いよう。さまざまな「旅」への思いが語られる中、「旅は人生の節目を探す、最良の場」という伊藤さんの言葉が印象的な一夜となりました。
次に訪れたのはエル・システマ本部。音楽学校の一部とは思えないような、大きなコンサートホールに一同びっくり。それもそのはず。このエル・システマ。始まった当初こそ、「小さな音楽サークル」といった規模のものでしたが、その名が広まるにつれ受講希望者が殺到。現在は、世界で活躍するプロの音楽家を輩出するほか、オーケストラとしても世界ツアーをこなすほどの実力なんです。(ちなみに、いま注目の若手指揮者グスターボ・ドゥダメルもこのエル・システマ出身!!)
ラグアイラ練習場にオジャマさせてもらいました。エル・システマが教えているのは、クラシック音楽はもちろん、ベネズエラの伝統音楽、合唱などさまざま。現在の受講者はベネズエラ国内で30万人にもなるそう。今や、ベネズエラの重要な教育システムの一つとなっているんです。
30万もの子どもたちに無料で音楽を教えているだけでもスゴイことですが、受講を希望しながら、楽器をはじめとする練習環境の不足から、「順番待ち」となっている子どもも少なくないそう。常に楽器不足の状況にあるという状況を受け、ピースボートでは、日本で中古楽器を募集し青少年オケへおくりました。この楽器を使って、音楽を始める子どもたちがいるんですね。
最後に、今日1日、見学させていただき、素晴らしい演奏を披露していただいたお礼に、ピースボートからも1曲プレゼント。曲目は『ふるさと』です。日々、エル・システマで学んでいる彼ら、彼女らの演奏にはとてもかないませんが、気持ちは伝わったよう。温かな交流の時間となりました。
ほどなく交流会場へ。会場では、たくさんの子どもたちはじめ、地元の皆さんが迎えてくれました。まずは、日本で集めた野球道具をおくります。
試合開始。私たちを迎えてくれた可愛らしい子どもたちが相手……ではありません。ご覧のような、立派な体躯をした地元チームとの対戦です。ピースボートチームからは「こんなスゴそうな人たちとやんの…?」なんて弱気な声があがる、前途多難な雰囲気。とはいえ、ピースボートチームも負けていません。ピッチャーをつとめるのは元高校球児で甲子園出場経験もあるというキュージ君。彼の大活躍もあって、試合は白熱の投手戦に。
試合に出場しないメンバーも、応援で参加。船内で作ったポンポンや、持ってきた和太鼓を使って、何とも賑やか。地元の子どもたちも加わって、大盛り上がりの「応援交流」に。
試合終了後の記念撮影はご覧の盛り上がり。日本とベネズエラ、言葉が通じなくても、文化がちがっても、一緒に野球ができるだけでこんなに仲良くなれるんです。ベネズエラにもまた、大切な友人ができました。