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第86回クルーズレポート

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Life Onboard

ある遺言のゆくえ-元死刑囚・永山則夫-

義井豊さん(写真家)/ブロードウェイラウンジ

2015年01月21日

写真家として活動すると共に、ペルーの働く子どもたちを支援するNGO「Cussi Punku」の代表をつとめる水先案内人・義井豊さん。今日の講座では「元死刑囚・永山則夫」を軸にお話しいただきました。…と言っても、ペルーの子どもたちと「永山則夫」にどんな関係があるのか、不思議に思われる方も少なくないのではないでしょうか――??

講座ではまず「永山事件」について解説します。19歳の時、4人を殺害した永山則夫。その裁判で明らかになったのは、虐待、貧困、児童労働、教育の欠如、愛情の欠如、人間関係の欠如といった、壮絶な少年時代でした。劣悪な生育環境が招いた犯罪であることは指摘されながらも、永山に下された判決は死刑。事件を起こした年齢が19歳であったこと、この判決が後に「永山基準」と呼ばれるようになることなどから、事件は当時も、そしてその後も大きな注目を集めました。永山は判決後、獄中で学び、1997年の死刑執行までの間に『無知の涙』『木橋』など数々の作品を著します。

途中、ピースボートスタッフ・河内千鶴がマイクをとり「永山事件」が、日本の刑法に与えた影響について解説。河内がこの間、講座で扱ってきた「死刑」についてのみならず、少年法や厳罰化、生育環境と犯罪の関連性についてなど、様々な論点が挙げられます。

永山則夫が生前語っていたこと、死刑執行後には「遺言」となった言葉にはこうありました。「本の印税を日本と世界の貧しい子どもたちへ、 特にペルーの貧しい子どもたちに使ってほしい」。
1996年にペルーで起こった「日本大使公邸占拠・人質事件」。この報道を通じて永山は、ペルーの「働く子どもたち」と子どもたちを支援する活動について知ります。貧困と虐待から、小学生の頃から新聞配達などの労働の場に身を置き、19歳の逮捕時には読み書きすらままならなかったという永山。貧しい子どもたち、特に、生活のために働かざるを得ない子どもたち、そしてその子どもたちの「生きる権利・働く権利」を守る活動に、強い思いを抱いたのかもしれません。
永山の死刑執行後、この「遺言」から、永山の遺族や弁護士らが「永山子ども基金」を設立。子ども基金から義井さんを通じて、ペルーの働く子どもたちを支援する団体「MINNATSOP(ナソップ/ペルー働く子ども・若者全国運動)」に、永山の印税1000万円がおくられました。

講座では、基金を受け取ったペルーの子どもたちの声も紹介。「(獄中で学び、執筆と懺悔を続けた)ノリオ・ナガヤマを尊敬する。だけど僕らはナガヤマのような犯罪者には絶対にならない」「この基金には、ナガヤマの『自分のように貧困に押しつぶされずに生きろ』という思いが込められていると思う。私たちはその意志を引き継ぐ」――。「永山子ども基金」はその後も、遺族や支援者らによって運営され、著作の印税やチャリティーコンサートの収益金などをペルーの子どもたちにおくり続けています。
ひとりの元死刑囚が残した「遺言」から、多くを学び考える講座となりました。

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