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第86回クルーズレポート

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Life Onboard

差別がもたらす冤罪

鎌田慧さん(ルポライター)/ブロードウェイラウンジ

2015年02月21日

原発、労働問題、教育、差別、ジャーナリズムなど、幅広いテーマで取材・執筆を続けるルポライターの鎌田慧さん。今日お話しいただいたのは、「足利事件」や「袴田事件」とともに「冤罪」の疑いが強く指摘されている「狭山事件」について。
1963年、埼玉県狭山市で女子高生が殺害される事件が発生。警察の捜査により、石川一雄さんが逮捕されました。石川さんは殺害を「自白」。事件は「解決」に向かうかと思われたものの、石川さんは高裁控訴において無罪を主張します。以後、一貫して無罪を訴えるものの1977年に無期懲役が確定。その後も、獄中、そして1994年の仮出獄から現在もなお、無罪を訴え再審請求を続けています。

鎌田さんはこの事件をつぶさに取材。石川さんの元を幾度となく訪れ、その声に耳を傾けるほか、精緻な調査を重ねていきました。そしてこの判決は、「石川さんが『被差別部落』の出身であることが、大きく影響している」と指摘します。また、逮捕当時、石川さんが「犯行」を「自白」した背景や、検察が証拠として示す「脅迫状」の矛盾、警察・検察の杜撰な捜査態勢、そして石川さん自身の生い立ちや半生を語ります。そこから見えてくるのは、作られた「冤罪」の構造とも言えるもの――。

石川さんの「犯行」であることに、これほどの疑いがあるにも関わらず、なぜ再審請求すら認められないのか。判決に大きな疑問を残したまま、30年以上にわたる獄中生活を強いられ、今なお「犯罪者」とされている――この事実に、会場は沈鬱な空気に包まれます。
この「狭山事件」はじめ、冤罪事件の背景には「差別」があると語る鎌田さん。「日本には『人権法』が無い。だから、今なお“ヘイトスピーチ”のようなあからさまな差別が存在する」と、差別への関心や取り組みの薄さを指摘します。
日本で日常を暮らす中、「差別」や「人権」について自らのこととして考える機会は多くないかもしれません。しかし、それが関心の低さを招いているという現実も。1つの冤罪事件から、「差別」そして「人権」を考える、大切な講座となりました。

※「狭山事件」の詳細や、鎌田さんによる取材レポートは、その著書にまとめられています。ぜひご一読ください:『狭山事件の真実』(岩波現代文庫)

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