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第86回クルーズレポート

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Life Onboard

ブラジルの奴隷制

ビンカ・レ・ブレトンさん(環境活動家、作家)/ブロードウェイラウンジ

2014年12月31日

「奴隷」――そう聞いても“かつて…”といった枕詞の付く言葉と捉えている方も多いのではないでしょうか。しかし、水先案内人ビンカ・レ・ブレトンさんは「今現在も奴隷はあります」ときっぱりと言い切ります。
ブラジル、アマゾンの環境保護活動などを続けるビンカさんが今日語ったのは、ブラジルの「奴隷制」について。ブラジルはじめ中南米にはかつて、アフリカから多くの黒人奴隷が連行された土地ですが、「現代の奴隷は人種・性別・年齢に関係なく、“制度”として組み込まれている」「奴隷は今や最も多くの利益を生むビジネス」だと語ります。

講座では、ビンカさんの「水先案内人パートナー」(※水先案内人のアシスタントとして一緒に企画作りを行うボランティア。参加者への公募があり、誰でも自由に参加できる)による、現代の奴隷制をテーマにした寸劇が上演されます。
「奴隷が生み出される根本的な原因は、人々のどん欲さ、不平等、貧困など。貧困状態にある人は、経済力だけでなく、仕事や十分な食事、教育も得られません。そもそもの選択肢が無い」。例えば、読み書きの能力が十分でないために、不当な労働・給与条件の契約書を渡されたり、架空の借金にサインさせられるといったケースも少なくないとビンカさんは言います。「約束は果たす、お金を借りたら返す――モラルや人間としてのプライドを持つ人ほど、自身が奴隷状態にあることを自覚できず、奴隷から抜け出せなくなっています」。経済力や社会的立場を利用し、モラルやプライドにつけ込む卑劣な現実に言葉を失います。

環境問題とともに、こうした人権問題にも取り組むビンカさん。不当な労働を強いる雇用主ら“加害者”には罰則が設けられ、被害者には正当な手当が得られるよう法律が制定されるなど、奴隷制度撲滅の運動は少しずつ全国へ広がっています。しかし、貧困やそれに伴う教育の不足など、根本的な問題の解決は依然困難な状況に。「再び奴隷として働くことになるなど、終わらないサイクルに陥ってしまうケースも少なくありません」。ビンカさんの言葉に、現代の奴隷制の根深さを痛感します。

こうした「現代の奴隷制」は、私たちの生活とも密接に関係するとビンカさんは指摘します。「皆さんが日常で食べているもの、使っているものにも、ブラジル産のものもたくさんあるでしょう。それらは“奴隷たち”の血と汗によるものかも知れません」。それほどに、奴隷労働は日常に行われていると言います。
まもなく寄港するブラジル。サッカーW杯を開催し、オリンピックの開催も間近。BRICsの筆頭として、著しい経済成長を遂げています。「美しい街並みやビーチだけでなく、発展の“裏側”にも注目してください」ビンカさんの言葉を胸に刻む大切な講座となりました。

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