Life Onboard
石川清さん(フリージャーナリスト、引きこもり訪問サポート士) / ブロードウェイラウンジ
2016年08月26日

水先案内人でフリージャーナリストの石川清さんは、15年ほど前から引きこもりのケアに取り組み、年間1000回近く家庭訪問や面談・相談をおこなっています。今クルーズでは、こうした洋上講座を開講いただくとともに、洋上のフリースクール「
ピースボート・グローバルスクール」のナビゲーターもつとめます。 この講座では、そもそも引きこもりとは?という話から、日本社会が抱える問題の背景まで、わかりやすく解説していただきました。
ひとことで「引きこもり」と言っても、その存在は実に多様。日本の引きこもりの総数は、70万〜200万人と言われています。また、一人ひとりによって性質や状況も異なります。仕事には行けるけれど、それ以外では用がないと家の外に出ない。不登校がきっかけで引きこもり状態になり、10年以上同居する家族さえまったく顔を合わせない。なかには、「そのうち治るだろう」と家族から放置されたまま10年、20年と経過して、周囲との距離感に傷つく人もいます。
引きこもりの長期化は孤立や社会との断絶を助長し、深刻なケースになると命に関わる場合も。石川さんのお話から、問題の深さがうかがえます。また、石川さんの講座から見えてくるのは、この問題が決して他人事ではなく、誰の身にも起こり得るということ。
問題を自分にも関係あることとして捉え、私たちにできることを改めて考える――。そんな講座となりました。
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