2024
06.17
パナマ運河とは?仕組みとパナマ運河クルーズの魅力

パナマ運河とは?仕組みとパナマ運河クルーズの魅力

運河


世界三大運河のひとつとして知られているパナマ運河は、大西洋と太平洋を結ぶこう門(ロック)式の運河です。開通から100年以上経った今でも海上交易の要衝として、多くの貨物船やクルーズ船が行き交っています。

この記事では、パナマ運河の仕組みや歴史、見どころを紹介します。また、2027年にパナマ運河を経由するおすすめのクルーズプランも掲載しているので、ぜひ最後までお読みいただき、パナマ運河クルーズの計画を立ててみてください。

パナマ運河とは、パナマ共和国を横断するように開削して造られた全長約80kmの人工的な水路です。パナマ運河は、「こう門」と呼ばれる水量調節が可能な3組の水門と3つの人工湖で形成され、大西洋と太平洋を結ぶ重要な運河としてスエズ運河・キール運河とともに、世界三大運河のひとつに数えられています。

パナマ運河を航行できる船のサイズは、2016年におこなった拡張工事に伴い、船幅51.2m、長さ370.3m、喫水15.2m以内(第三こう門のサイズ)で、その最大サイズの船は「ニュー・パナマックス」と呼ばれています。パナマ運河を渡り切るまでにかかる時間は、約9時間です。こう門の岸ギリギリを通航していく船の姿は非常に迫力があり、パナマ運河航行のハイライトといえるでしょう。

パナマ運河の基本情報

ここでは、パナマ運河の仕組みと歴史について紹介します。実際にどのようにして航行するのか、いつ運河ができたのかなどを知ると、さらにパナマ運河の魅力が見えてくるはずです。

パナマ運河の仕組み

パナマ運河は、水位に高低差があり、異なる3つの人工湖を渡らなければなりません。そのため、こう門(ロック)式と呼ばれる技術を採用しています。こう門式とは、水門と水門でスペース(こう室)を区切り、それぞれのこう室のなかで水位を調節して、次のこう室へと航行していく技術です。

つまり、水位の低いこう室から高いこう室に船を上げるときは、こう室内に船を閉じ込めて注水をおこないます。反対に、水位の高いこう室から低いこう室に船を下げるときは、排水をして水位を調節します。パナマ運河では海抜26mの人工湖・ガツン湖を最大地点として、まるで船ごと水のエレベーターに乗っているかのような体験ができるのが魅力です。

パナマ運河の歴史

パナマ運河の歴史は少し複雑で、いくつかの国が関係しています。当初コロンビアの一部だったパナマ地峡は、1869年に開通したスエズ運河の有効性が高まったのを受けて、大西洋と太平洋を結ぶ運河の建設計画が立てられます。

そこで、スエズ運河を完成させたフランス人のレセップスが中心となって1879年、パナマ運河会社を発足。翌年には運河の建設を始めましたが、パナマの地形が特異だったこともあり、工事は難航を極め、1881年に中断しました。工事再開をめざして模索していたフランスでしたが、1892年のパナマ事件という汚職事件を契機に、フランスによる運河建設は失敗に終わりました。

代わって1903年、アメリカがコロンビアに介入してパナマ共和国を独立させ、パナマ運河の建設権を獲得します。10年以上にも及ぶ大工事を経て、ついに1914年に大西洋と太平洋を結ぶ海上交易の要衝・パナマ運河が開通しました。

開通後はアメリカがパナマ運河地帯を支配していましたが、1950年代末にパナマで返還運動が強まります。そこで、1977年にパナマへ運河を返還することを約束した新パナマ条約をアメリカとパナマ間で締結。1989年にアメリカのパナマ侵攻などがあったものの、国際世論の反発もあり、1999年に約束通りパナマへ返還され、現在に至ります。

パナマ運河は世界の物流の要

パナマ運河の開通によって、アメリカのニューヨーク-サンフランシスコ間の航行距離が約15,000kmも短縮されました。航行距離が短くなった結果、燃料費や人件費などの物流コストが下がり、多くの船が通航するようになります。今では、年間で約13,000隻前後の船が通航し、まさに世界の物流の要として機能しています。

パナマ運河庁による2023年の国別輸送量の統計では、アメリカと中国に次いで日本が世界3番目の総輸送量を占め、パナマ運河は日本にとっても重要な海上交易の要衝といえるでしょう。

パナマ運河の見どころ

パナマ運河の見どころは、やはりこう門を航行するシーンです。特にニュー・パナマックスサイズの船に乗船していると、こう門の岸壁にギリギリまで迫る興奮を目の前で体験することができます。

また、水の力を利用して船が浮き上がったり沈んだりする様子は、パナマ運河以外の場所ではなかなか体験できないため、新鮮で一生忘れられない素敵な思い出になるはずです。

パナマ運河周辺の寄港地

次に、パナマ運河周辺の寄港地を2つ紹介します。

クリストバル

クリストバルは、パナマ運河の東側に位置するパナマ中部の港湾都市です。パナマ運河の最大地点である海抜26mのガツン湖に近いため、運河を航行する船を見学する観光客が多く集まります。

また周辺には、チャグレス川の河口付近に築かれた「サン・ロレンソの要塞」や、16世紀に建設され銀の積出で栄えた都市「ポルトベロ」があります。どちらも「パナマのカリブ海沿岸の要塞群」として1980年にパナマ初の世界遺産に登録されました。

バルボア

バルボアは、パナマ運河の太平洋側入り口にある港湾都市です。パナマ運河を通航するためのドックや給油施設のほか、運河の管理事務所などがあります。すべての船が必ず立ち寄る都市ではありませんが、運河では重要な役割を担っています。

地名は、ヨーロッパ人として初めてパナマ地峡を越えて太平洋に到達したスペイン人探検家バルボアにちなんで名付けられました。

【2027年】パナマ運河を経由するクルーズプラン紹介

最後に、パナマ運河を経由するおすすめのクルーズプランを紹介します。2027年に世界一周の運航を予定している『パシフィック・ワールド号』で行くクルーズプランです。

2027年4月出航 地球一周の船旅Voyage126(ヨーロッパ&アラスカコース)

アジアからヨーロッパ、美しい初夏を迎える北欧を経て、北中米へ。
サントリーニ島(ギリシャ)やル・アーブル(フランス)、ロンドン(イギリス)、ヘルシンキ(フィンランド)、ニューヨーク(米国)、バンクーバー(カナダ)などを訪問します。さらに、雄大な自然が創り出したソグネフィヨルドやアラスカフィヨルドの遊覧も大きな見どころです。
108日間で、数々の世界遺産と地球が生んだ圧巻の絶景に出会う、特別なクルーズです。

2027年8月出航 地球一周の船旅Voyage127(地中海・中南米・南太平洋コース)

旅のハイライトは、洋上で迎える5夜連続のオーロラ鑑賞チャンス。街灯ひとつない真っ暗な海の上で、澄んだ夜の空気と美しい星空に包まれながら、オーロラ出現の期待が膨らみます。
イスタンブール(トルコ)やバレッタ(マルタ)、リバプール(英国)、カヤオ(ペルー)、イースター島(チリ)など、魅力的な寄港地も訪問します。
夢に見た世界遺産や憧れの絶景、名も知らない港町まで。船で旅するからこそ出会える、数々の風景が待っています。