2025
08.28
【ジブリ映画のモデル?】エストニアの首都タリンの人気おすすめ観光スポットを紹介

【ジブリ映画のモデル?】エストニアの首都タリンの人気おすすめ観光スポットを紹介

クルーズガイド


バルト三国のひとつ、エストニアの首都タリン。中世の面影を色濃く残す旧市街は、まるで童話の世界に迷い込んだかのような美しさで、多くの人を魅了します。

石畳の道、尖塔の教会、赤い屋根の家々が並ぶこの街は、ジブリ映画『魔女の宅急便』の舞台「コリコ」のモデルとも噂されるほど。

そんなタリンの魅力をたっぷりとご紹介。初めて訪れる人にも安心して旅を楽しめるよう、見どころや気候、アクセス情報まで詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

タリンはエストニア共和国の首都であり、政治・経済・文化の中心地。バルト海に面した港町として、古くから交易の拠点として栄えてきました。中でもタリン旧市街は、歴史ある街並みが残り、1997年にはユネスコ世界遺産にも登録されています。

エストニアはラトビア、リトアニアと並んで「バルト三国」と呼ばれ、北欧と東欧の文化が交錯するユニークなエリアです。首都タリンはその中でも観光地として特に人気が高く、アクセスの良さから北欧諸国からのクルーズ寄港地にもなっています。

ちなみに「タリン(Tallinn)」という名前は、エストニア語で「デンマーク人の城(Taani linn)」を意味します。これは13世紀にデンマーク王がこの地を支配していた時代に由来するものです。歴史とロマンが詰まったこの街は、まさにヨーロッパ屈指の中世都市といえます。

タリンの基本情報

ここではタリンの基本情報を見ていきます。

面積約160平方キロメートル(埼玉県熊谷市と同程度)
人口約45万人
言語エストニア語(公用語):英語も通じやすい
通貨ユーロ(EUR)
為替レート1ユーロ:1.16米ドル(約170円)*2025.8月時点
物価日本より少し安い:水500ml(80〜120円ほど)
時差UTC+3、JST-6(日本-6時間)
平均気温暖かい時期(6月〜9月):最高平均19℃、最低平均11℃
涼しい時期(11月〜3月):最高平均1℃、最低平均-4℃
観光ベストシーズン6月〜8月(天候が安定し、気温も過ごしやすい)
エストニア
国旗
世界遺産登録名タリン歴史地区(旧市街)
世界遺産分類文化遺産
世界遺産登録年1997年

タリン観光のおすすめスポット5選

タリンには中世の風景がそのまま残る旧市街を中心に、歴史と文化を感じる名所が点在しています。ここでは、タリンに訪れたら絶対に外せないスポットを5つ紹介します。

  • アレクサンドル・ネフスキー大聖堂
  • ラエコヤ広場と市庁舎
  • 太っちょマルガレータ
  • コフトウォツァ展望台
  • 聖カタリーナ通り

アレクサンドル・ネフスキー大聖堂|タリンで最大の教会

タリン旧市街のトームペア地区にそびえるアレクサンドル・ネフスキー大聖堂は、壮麗な建築美を誇るタリン最大の教会です。19世紀末、ロシア帝国支配下で建てられました。

内部にはモザイク画やイコン(聖像画)が飾られ、荘厳な雰囲気に包まれています。誰でも自由に入場できるため、歴史や宗教に興味がある人はもちろん、観光スポットとしても外せません。

ラエコヤ広場と市庁舎|旧市街の中心広場

タリン旧市街の中心に位置するラエコヤ広場は、市民の憩いの場であり、四季を通じて様々なイベントが開催されるスポットです。特に冬のクリスマスマーケットはヨーロッパ屈指の美しさを誇り、多くの観光客が訪れます。

広場に面して建つタリン市庁舎は、ゴシック様式の建築で、ヨーロッパでも現存する最古の市庁舎のひとつです。14世紀に建てられたこの建物は、現在でも内部を見学することが可能で、塔の上からは旧市街の美しいパノラマが一望できます。

周囲にはカフェやレストランが並び、テラス席でのんびりと食事を楽しむのもおすすめです。

太っちょマルガレータ|城壁を活用した海洋博物館

「太っちょマルガレータ」というユニークな名前のこの建物は、かつての要塞を改修したもので、現在はエストニア海洋博物館として公開されています。その名の通り、どっしりとした丸みのある外観が特徴的です。

館内では、エストニアの海洋史やバルト海の交易の歴史、古代の船舶模型などが展示されています。特に中世から近代にかけての航海技術や生活が分かるコーナーは、子どもから大人まで楽しめる内容です。

屋上からはバルト海が見渡せる絶景も広がっており、写真映えするスポットとしても人気です。

コフトウォツァ展望台|旧市街のパノラマ

タリンの旧市街全体を見渡したいなら、コフトウォツァ展望台がおすすめです。トームペアの丘の上に位置しており、赤茶色の屋根が連なるタリンの街並みと、その向こうに広がるバルト海のコントラストが一望できます。

特に夕暮れに染まる街並みが幻想的な雰囲気を醸し出します。無料で利用できるため、地元の人にも観光客にも人気の場所です。

聖カタリーナ通り|中世を感じられる石畳小路

聖カタリーナ通りは、中世の面影をそのまま残した細い石畳の通りで、タリン旧市街の中で風情あるエリアのひとつです。通り沿いには手工芸品の工房やギャラリー、アンティークショップが並び、まるで昔のヨーロッパに迷い込んだかのような気分を味わえます。

ここでは、職人がガラス細工や陶芸などを目の前で制作しており、旅の記念になるお土産を購入することも可能です。人が多く訪れる時間帯を避けて、朝や夕方に訪れると、より静かな雰囲気を楽しめます。

タリンの旧市街は魔女の宅急便のモデルになった?

ジブリ映画『魔女の宅急便』に登場する港町「コリコ」。そのモデルとなった場所はいくつか候補がありますが、実はタリンの旧市街もその一つとされています。

赤い屋根が広がる中世の街並み、丘の上から見下ろす港、狭い石畳の路地…など。どこか懐かしく温かいその風景は、キキが空を飛ぶシーンを思い出させてくれます。

特に旧市街から見えるバルト海と船の風景は、「コリコ」と重なるものがあり、ジブリファンの間でも「ここがモデルのひとつでは?」と話題になっています。

宮崎駿監督がタリンを実際に訪れたという記録はありませんが、ヨーロッパの港町のエッセンスとして、タリンの要素がインスピレーションの一部になった可能性は十分にあるでしょう。

タリンの気候と服装のアドバイス

タリンはバルト海に面した北ヨーロッパの都市で、一年を通して気温差が大きく、季節ごとの服装選びがとても重要です。以下に、タリンの四季ごとの平均気温と服装のポイントをまとめた表をご紹介します。

季節平均最高気温平均最低気温服装のポイント
3月〜5月2〜15℃-4〜6℃中綿コートやジャケット、重ね着、ストール
6月〜8月19〜22℃10〜13℃半袖+羽織り、日差し対策に帽子やサングラス
9月〜11月3〜15℃-1〜8℃ニットや厚手のシャツ、ジャケット、靴は防水が◯
12月〜2月-1〜-2℃-6〜-7℃厚手のダウンコート、手袋、マフラー、防寒ブーツ

とくに、朝晩と日中の寒暖差が大きいため、重ね着で調整できる服装がおすすめです。夏は過ごしやすい気候ですが、バルト海からの風が肌寒く感じる日もあるため、薄手の羽織りを持って行くと安心です。

日本からタリンへの行き方

日本からタリンへは直行便がないため、ヨーロッパの主要都市や北欧諸国を経由してアクセスするのが一般的です。

主な経由地は以下です。
ヘルシンキ・ヴァンター国際・HEL:フィンランド
イスタンブール・IST:トルコ
フランクフルト・FRA:ドイツ

さまざまなルートがあるため航空会社の各公式サイトで確認しましょう。ルートにより異なりますが、総飛行時間は14〜18時間ほど。空港での乗り継ぎにも時間がかかるので、所要時間は18〜23時間くらいを考えておくと良いでしょう。約1日の移動時間でタリンに到着します。

【2026〜2027年】バルト海を航行するクルーズプラン紹介

さいごに、バルト海を巡るクルーズの紹介です。タリンには寄港しませんが、さまざまな魅力ある都市に滞在します。

クルーズでは、船内の客室で過ごしていれば、それぞれの目的地に到着します。「移動」ではなく「生活」をしていれば良い、快適な旅もおすすめです。

地球一周の船旅 2027年4月 Voyage126

バルト海ではストックホルム (スウェーデン)、ヘルシンキ(フィンランド)、コペンハーゲン(デンマーク)に寄港します。

ほかにもバンクーバー(カナダ)からスワード(アラスカ:アメリカ)への航行中にアラスカフィヨルド遊覧もあります。壮大なフィヨルドの大自然を体感できるのも魅力です。

さらにはポートサイドからレイキャビクまで、ヨーロッパ・地中海の地域で13の寄港地滞在します。ロンドン[ティルベリー](イギリス)や世界の南端に広がる自然美・プンタアレナス(コスタリカ)など各地の主要都市にも寄港する、ヨーロッパ・アラスカを巡る地球一周クルーズプランです。

地球一周の船旅 2028年4月 Voyage129

こちらのクルーズでも同じく、ストックホルム(スウェーデン)、ヘルシンキ(フィンランド)、コペンハーゲン(デンマーク)のバルト海を巡ります。コペンハーゲン(デンマーク)からレイキャビク(アイスランド)の航行中にはソグネフィヨルド遊覧があるのも大きなポイント。

ほかにも、世界遺産の宝庫・ポートサイド(エジプト)、エーゲ海屈指のリゾートアイランド・サントリーニ島(ギリシャ)、異国情緒あふれる文明の十字路・イスタンブール(トルコ)、仏北部のロマンあふれる港街・ル・アーブル(フランス)、自然に抱かれた北欧屈指の「芸術の都」・オスロ(ノルウェー)など多くの街にも寄港します。

バルト海と共に世界各地の街並みと大自然が堪能できる世界一周クルーズプランです。