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クルーズコレクション

美しい風景との出会いにあふれた、海の上の日常

2020年5月5日

クルーズライフ -Cruise Life-

洋上で過ごす1日。船内で親しくなった友人たちとおしゃべりをしたり、船旅での出来事を日記をつけたり、新しい趣味にチャレンジしたりと、その過ごし方は乗船者の数だけ存在します。その中でもっとも贅沢な時間の過ごし方は、ただただゆっくりと海や空を眺めることかも知れません。360度を大海原に囲まれた船から景色を眺めていると、得も言われぬ解放感があり、ゆったりとした気持ちになります。船から世界各地の海と空を眺めるひとときは、地球一周の船旅だからこその特別な時間です。

文・構成/編集部 写真/ Yuruki Shiho

日々移ろいゆく海の表情に魅せられて

場所や天気によって、たくさんの「青」を見せてくれる海。「絶海の孤島」イースター島の近海では独特の濃い青を、シンガポールやインド洋のマーレの近くでは緑に近い青を見ることができます。海が青く見えるのは、光の性質によるものです。その強さや海の深さによって、私たちの目に映る色は異なります。 パノラマデッキでは、太陽の日差しを浴びて海を見ながら、食事を楽しむこともできます。「海を見ながら食べる朝食が大好き。毎日ここに来ています」と、その魅力を語る方も。旅の出会いを噛みしめながら、テーブルを囲むひととき、毎日が特別です。

Ⓒ Isogai Miki
地球をめぐるダイナミズムを感じるときを

北回帰線と南回帰線に挟まれた海域を航行していると、「影」が消えるという不思議な現象に出会うことも。これは、太陽が自分の真上にくる昼頃に直立した物や人の影が消える、熱帯地域でのみ見ることのできる天文現象です。日本では体験できないため、この珍しい現象をぜひとも体験しようと、デッキには多くの方が集まります。皆さん、持参した水筒を置いては「本当に影がない!」と大興奮。 洋上では、海流と気候の関係や航行中の海域についてのレクチャーがおこなわれることも。地球一周を通して洋上で出会うさまざまな現象について学ぶことで、デッキから眺める風景は深みを増します。

Ⓒ Yuruki Shiho
刻々と色彩を変える夕暮れの海

夕暮れ時になると、多くの人の足が自然とデッキへ向かいます。外に出てみると、そこには美しい夕日が待っていました。海に沈む夕陽は吸いこまれそうなほど美しく、神秘的なグラデーションを描きます。初めはふんわりとやわらかな夕焼けがだんだんと炎のような赤色に変わり、水平線にとけていく――ゆっくりと時間をかけながら海へと消える太陽を見ていると、「ぜいたくだねぇ……」。そんなつぶやきが、いくつも聞こえてきます。ゆっくりと、しかし確実に水平線の彼方へと沈んでゆく太陽に別れを告げます。

Ⓒ Kajiura Takashi

太陽が水平線に沈む瞬間、一瞬だけ海面が緑色に輝きました。これは「グリーンフラッシュ」と呼ばれる、地球一周の約100日間でも一度見られるかどうかという、とても貴重な現象です。たいへん希な現象のため、ハワイやグアムでは「グリーンフラッシュを見ると、幸せになれる」そんな言い伝えがあるんだとか。地球がつくり出した壮大な自然美に心打たれる瞬間です。 日没後の5~10分の「マジックアワー」と呼ばれる空も、刻々と色を変えながらオレンジと紫が溶け合う、美しいひとときです。次第に色彩は鈍くなり、夜の帳が下りてきます。

Ⓒ Suzuki Shoichi
船へと降り注ぐ満点の星空と出会う

海の色や夕暮れと同じように、星空も日々その表情を変えます。ある晴れた夜、デッキからふと空を見上げると、そこに広がっていたのは満天の星空です。目が慣れてくると、天の川もはっきりと見えてきます。街灯りもなく、漆黒の闇が広がる洋上は星空を望む最高の環境。椅子に寝転がり空を仰ぐと、まるでプラネタリウムのようです。 地球一周の船旅ならではの星空の魅力は、南半球の天空にかかる夏の天の川を望めるという点。北半球に位置する日本からは、天の川の一番濃い部分は南の低いところにしか見えませんが、南半球を訪れるクルーズでは、目を見張るような天の川を天頂近くに見ることができます。

Ⓒ Mizumoto Shunya

洋上ではデッキのライトを消灯し、真っ暗な環境で星空観望会を開くことも。「日常生活のなかでは星空を見上げる機会は少なくなってしまいがちですが、船から見る夜空は本当に奇麗」元国立天文台特別客員研究員の伊東昌市さんは、船から見る星空の魅力について、そのように語ります。 船の照明を落とした瞬間、弾けるように明るさを増し、視界いっぱいに広がる星空。普段は見えていなかった星も夜空にきらめいています。ひとつひとつ明るさや大きさ、そして色も違うことに気がつきます。

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