PEACE BOAT 地球一周の船旅

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第69回クルーズレポート

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Life Onboard

イラク・パレスチナ難民のいま

ピースボート洋上の平和教育プログラム「地球大学」によるエクスポージャーツアー。ヨルダン国内のイラク難民、パレスチナ難民が暮らす難民キャンプを訪問し、そこに暮らす人々の思いや、キャンプの歴史などを学びました。

まず訪れたのは、パレスチナ難民キャンプ。ここでは、中東戦争によっれパレスチナを離れざるを得なかった「難民1世」の方々の話を聞きます。迫害を受け、着の身着のままでこの地に移り住んだこと、難民生活の苦難、そして故郷への思い――「たとえ今より貧しくなったとしても、帰郷したい」という言葉に、「移住」から40年以上という時間の重みを感じずにはいられません。また、故郷の地を「占領」するイスラエル人への思いを尋ねると「彼らも自分たちと同じように、迫害の歴史をもっている人々。理解し合うことはできるはずだ」「占領の罪はイスラエル政府にある。イスラエルの人々、ひとりひとりに罪はない。私たちは国さえ戻ってくれば、報復しようなんて思っていない」初めて聞く、人々の「ナマの声」に会場は水を打ったような静けさ。

次に訪れたのは、タルビーヤ難民キャンプにある子どもたちへの教育施設。職員は、難民キャンプに暮らす人々がボランティアで受け持っていると言います。難民キャンプに生まれ、難民キャンプで育つ子どもたち。そんな子どもたちへの教育は、難民キャンプが抱える大きな課題だと言います。「難民キャンプという場所であっても、豊かな心を持った子どもに育って欲しい」そんな職員の方の言葉が印象的でした。

難民キャンプの人々とのディスカッション。先ほどは「難民1世」の話を聞きましたが、今回、お話を伺うのは「難民3世」の人々。難民キャンプに生まれ育った若者達です。難民1世に比べれば、故郷への思いは強くないのでは?――そんな問いに対しては「私たちは代を重ねるごとに、帰郷への思いを強くしています。故郷を知らないからこそ、戻りたいんです」という言葉が。この言葉が心に残った、という地球大学生も多かったよう。
「日本の人々には、金銭や物資の支援よりも、今日の日を忘れないで欲しい。自分たちのことを広く世界に伝えて欲しいんだ。国際社会から僕たちが忘れられること、それが一番恐ろしい」そんな言葉に、ハッとさせられたという参加者も。

JICAによる女性たちへの就業支援活動に関するレクチャーも。経済的に苦しい難民キャンプの生活。特に女性たちは、イスラム社会の慣習もあり、職を得て自立することはたいへん難しい状況にあると言います。一口に「支援」と言っても、ただ金銭や物資を送り、生存を保証すればいいというわけではない――そんな当たり前のことに改めて気付かされたという声も。

こちらは、水先案内人・佐藤真紀さんが代表をつとめる、イラク難民を支援するNGO「JIM-NET」のオフィス。JIM-NETでは、イラク難民、特に小児癌などの病を患った子どもたちへの支援を続けています。子どもの治療のために持っている物を全部売ったが、それでもあと1ヶ月で薬代がなくなってしまうと語る父親の言葉に、「戦争」がもたらすものを痛感させられます。ピースボート洋上で行った、チャリティーオークションの売り上げの半分は、JIM-NETを通じて、こうした子どもたちへの支援に充てられます。

イラク難民の支援を行っているNGO「カリタス」へ。運ばれている段ボールは、イラク難民への支援物資。この、女性が両手で簡単に抱えられるくらいの段ボール一つが、難民1人への1ヶ月分の支援物資だと言います。「この何倍もの支援が必要なのですが…これだけの支援ですら続けることが難しいんです」という職員の言葉に、支援の現場の難しさを実感させられます。

最後に訪れたのは、キングフセイン癌センター。ヨルダン国内はもとより、中東地域でも有数の癌の治療センターです。ここで語られたのは、イラク戦争を境に、癌の患者数が増えていること、またこれまでは患者数が少なかったタイプの癌が増えているという現実です。イラク戦争によって使われた、劣化ウラン弾が影響していることは間違いない、と職員の方は語りますが、こうした患者への保証などは行われていません。この癌センターでは、ヨルダン国内の飲食店などと提携し、売り上げの一部が自動的に寄付されるといったシステムを作り、運営費をまかなっているそう。支援を支えるこうしたシステムに興味を持った地球大学生も多かったよう。

パレスチナ、イラク、それぞれの「難民」の声を聴き、また支援の難しさを学ぶ、貴重な5日間となりました。この体験から、私たちにできることをつくり出していく――次のステップへ向けて、地球大学は続きます。

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