2025
04.16
世界最南端の都市ウシュアイア「世界の果て」の治安や人気の観光スポットを紹介

世界最南端の都市ウシュアイア「世界の果て」の治安や人気の観光スポットを紹介

秘境・極地


南米アルゼンチンの南端に位置するウシュアイアは、「世界の果て」とも称されている都市です。自然と大地のエネルギーに満ちたこの場所は、南極クルーズの玄関口としても知られています。

本記事では、ウシュアイアの特徴や基本情報、人気のスポット、治安、観光ベストシーズン、日本からの行き方など、旅に役立つ情報を掲載しています。最後にはウシュアイアに滞在するクルーズプランも紹介しますので、ぜひご覧ください。

ウシュアイアは、アルゼンチン南端に位置する都市で、人口1万人を超える都市*としては世界最南端にあります。首都のブエノスアイレスから約3,250km、南極からは約1,000kmと南極からの方が近いです。

*世界最南端の都市
チリ領のプエルト・ウィリアムズ。人口2,000人ほどの小規模な都市(2019年3月に町から市に昇格/大半が漁師や軍の関係者)

ウシュアイアの街では、郵便局や博物館、スーパーマーケットまで、あらゆる施設が「世界最南端」です。街の至る所で「世界最南端」や「世界の果て」といったフレーズを目にすることができます。

ウシュアイアという名前は、先住民ヤーガン族の言葉で「湾の終わり」を意味し、その名の通り、南米大陸の最果てに位置する美しい港町です。

ウシュアイアの基本情報

ここではウシュアイアの基本情報を見ていきます。

面積約23平方キロメートル(東京都立川市と同程度)
人口約8.2万人
言語スペイン語(公用語)
通貨アルゼンチン・ペソ(ARS):peso argentino (スペイン語)
為替レート1000アルゼンチン・ペソ:0.93米ドル(2025.4月時点)
物価日本よりやや高め:水500ml(約200円)
時差UTC-3、JST-12(日本-12時間)
平均気温暖かい時期(11〜3月):最高平均12℃、最低平均5℃
涼しい時期(5月〜8月):最高平均4℃、最低平均0℃
観光ベストシーズン10月〜4月:南半球の夏にあたる時期
アルゼンチン
国旗

ウシュアイアの人気観光スポット

ウシュアイアの街では、郵便局や博物館、スーパーマーケットまで、あらゆる施設が「世界最南端」の看板を掲げています。街の至る所で「世界最南端」や「世界の果て」といったフレーズを目にすることができるでしょう。そんな中でも人気の観光スポットを5つ紹介します。

ビーグル水道|南米最南端を航行する美しい水路

ウシュアイアの南に広がるビーグル水道は、チリとアルゼンチンの国境を流れる、全長約240km、幅が広い地点で10kmほどある大きな海峡です。観光クルーズでは、野生のアシカやペンギンを間近で観察でき、運が良ければクジラの姿も見ることができます。

「世界の果て」を実感できるダイナミックな景観が広がり、とくに晴れた日の風景は息をのむ美しさです。写真スポットとしても人気が高く、多くの人々がこの地を訪れています。

ティエラ・デル・フエゴ国立公園|最果ての国立公園

ウシュアイア西部に位置するティエラ・デル・フエゴ国立公園は、南米最南端にある国立公園で、氷河や森林、湖が織りなす壮大な自然が広がっています。トレッキングコースが充実しており、気軽な散策から本格的な長いコースまで楽しむことが可能です。

パタゴニア特有の動植物に出会えるのも魅力で、特に自然観察や写真撮影を目的とする人たちに人気です。静寂の大自然を感じながら過ごす時間は、まさに「世界の果て」でしか味わえない特別な体験といえるでしょう。

世界の果て鉄道|世界最南の駅舎「世界の果て駅」

「世界の果て鉄道」は、かつて木材を運ぶために使われていた鉄道を再整備し、現在は観光列車として使用されています。蒸気機関車に乗ってティエラ・デル・フエゴ国立公園をゆったり走り、森林、川などさまざまな風景が楽しめます。

サン マルティン通り|ウシュアイアのメインストリート

ウシュアイアの中心地にあるサン マルティン通りは、レストラン、カフェ、お土産物店が立ち並ぶにぎやかなメインストリートです。人気のステーキや新鮮なシーフードを楽しめるレストランなども多く、食事やショッピングに良いでしょう。ウシュアイア観光には外せないスポットです。

ラグナ・エスメラルダ|エメラルド色に輝く氷河湖

ウシュアイア郊外に位置するラグナ・エスメラルダは、エメラルドグリーンの水面が非常に綺麗な氷河湖です。自然の中を歩く片道約2時間のトレッキングコースが整備されており、初心者でも安心して楽しめます。

道中には湿地帯や森林が広がり、パタゴニアらしい景色が堪能できます。夏季は1年の中では気候も比較的穏やかで、多くの観光客が絶景を求めて訪れます。日常を忘れて自然と向き合える、世界で最も遠く離れた美しい湖です。

ウシュアイアの治安はいい?注意点を紹介

ウシュアイアはアルゼンチンの中でも治安が比較的良好な地域です。観光客が多いので、商業エリアなど観光客が訪れる場所は安心でしょう。夜遅くまで営業する店もあるため、安心して楽しめる環境が整っています。

しかし、最低限の対策は必要です。危険な場所では単独行動を避け、複数人で行動すると犯行に遭う確率が低くなります。人通りが少ない場所や入り組んだ道は犯罪が起きやすいので避けた方が無難です。ほかにも、夜間の一人歩きやスリには注意が必要です。観光地ですので周囲の目はありますが、日本と同じではないことを意識しておきましょう。

ウシュアイア観光のベストシーズン

ウシュアイアの観光に最適な時期は、南半球の夏にあたる10月から4月の間です。年間を通してもっとも暖かい1月がとくにおすすめです。

また夏は南極クルーズのハイシーズンとも重なり、ウシュアイアを楽しむ人々で賑わいます。そのため、たくさんのお店やレストランも営業していて活気に溢れています。ウシュアイアの雰囲気を存分に味わいたいなら10月から4月の間のベストシーズンに訪れるのが良いでしょう。

日本からウシュアイアへの行き方

ウシュアイアには、飛行機もしくはクルーズで行くことが可能です。

飛行機の場合、日本からの直行便はありませんので乗り継ぎ便になります。各都市で乗り継ぎ、ウシュアイア=マルビナス・アルゼンチン国際空港(USH)へ向かいます。航空会社によっては3〜5回の乗り継ぎになります。

主な経由地は以下です。

ブエノスアイレス・BUE:アルゼンチン
ブエノスアイレス エセイサ・EZE:アルゼンチン
リオデジャネイロ・GIG:ブラジル
サンパウロ グアルーリョス・GRU:ブラジル
ドバイ・DXB:アラブ首長国連邦
フランクフルト・FRA:ドイツ

さまざまなルートがあるため航空会社の各公式サイトなどで確認してください。ルートにより異なりますが、総飛行時間は32〜40時間ほど。空港での乗り継ぎにも待ち時間がかかるので、所要時間は40〜50時間くらいを考えておくのがよさそうです。おおよそ2日ほどの移動時間でウシュアイアに到着します。

一方、クルーズで行く場合は地球一周の船旅クルーズを利用すれば、寄港地のひとつにウシュアイアが含まれています。そのため、このクルーズに乗船すれば行くことが可能です。クルーズでは、船の中で過ごしていれば、それぞれの寄港地に到着します。「生活」をしているだけで目的地に着くので快適な旅を楽しめるでしょう。

【2026〜2027年】クルーズプランを紹介

それでは、ウシュアイアに滞在するクルーズプランのご紹介です。

地球一周の船旅 2026年12月 Voyage125

南半球をめぐるこのクルーズは南米の美しい山々、南太平洋の輝く海、南極を経由します。ウシュアイアには観光のベストシーズンである2月に滞在します。

ウシュアイア以外にも、巨石モアイ像が見守るイースター島(チリ)、アンティークな街並み・ブエノスアイレス(アルゼンチン)、雄大な山が出迎える・ケープタウン(南アフリカ)、マゼラン海峡に面する・プンタアレナス(チリ)、世界三大美港のひとつ・リオデジャネイロ(ブラジル)、数々の世界遺産を擁するペルーの海の玄関口・カヤオ(ペルー)などにも寄港します。

ウシュアイアと共に世界各地の大自然と古代都市が堪能でき、南極遊覧を体験できる世界一周クルーズプランです。

地球一周の船旅 2027年12月 Voyage128

このクルーズではウシュアイアの観光にもっともおすすめの時期に滞在します。暖かい日が多い「1月」です。日中はそこまで冷えることが少ないため、楽しめるでしょう。

ウシュアイア以外には、悠久の時を紡ぐ自然の楽園・トアマシナ(マダガスカル)、珊瑚礁と熱帯雨林が魅力のリゾート・ケアンズ(オーストラリア)、ミステリアスな”絶海の孤島”・イースター島(チリ)、美しき”インド洋の貴婦人”・ポートルイス(モーリシャス)などにも寄港します。

自然と都会が混じり合う美しい街並みや大自然の魅力にふれられる、アフリカ・南米・オセアニアを巡る地球一周クルーズプランです。


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