アドリア海

2020.07.02

美しきアドリア海へ

碧く染まるアドリア海と、オレンジ屋根の建物群が魅せる映画のような光景――中欧クロアチア南部の街ドブロブニクには、そんな絵になる景色が広がっています。堅牢な城壁が囲む旧市街はまさに宝石のような美しさをもち、入り口の門から続く目抜き通りにはショップやカフェがひしめき、歴史をしのばせる修道院や教会が街のあちこちに点在しています。撮影スポットも数知れず、特に街を見下ろすスルジ山からのパノラマビューは、ドブロブニクの美しさを俯瞰できる絶景ポイント。世界遺産の旧市街、彼方へと続く紺碧の海を一度に堪能できます。

南イタリアの風情を感じて

イタリア南東部の街バーリは、アドリア海に面した南イタリアの玄関口。良港に恵まれ、地中海貿易の拠点として栄えてきました。旧市街には歴史的建築物が多く、開放的な広場や縦横に延びる路地など、南イタリアの美しさを存分に感じられます。バーリの近隣には世界遺産の街々もあり、渓谷沿いに迷宮のような洞窟住宅が続く“セピア色の町”マテーラや、有史以前からの建築技法を受け継ぐ白壁のとんがり屋根の家「トゥルッリ」が並ぶアルベロベッロは、ぜひ足をのばして訪れてみたいスポット。この地でしか出会えない、不思議で特別な光景と出会えます。

独自の歩みを辿る“秘境”へ

アドリア海に面したアルバニアは、「欧州の秘境」と呼ばれるなど、世界的にも近年関心の高まっている国。第二次世界大戦後に続いた鎖国政策により独自の歩みを辿り、開国後の現在では時代の変遷が垣間見られる街並みが訪れる人びとの好奇心を刺激します。寄港するドゥラスはアルバニアの海の玄関口であり、美しいリゾート時間や新鮮な海の幸が楽しめる街。2世紀初頭に建造されたローマ時代の円形闘技場や、オスマン帝国時代のモスクなど見どころも豊富で、首都ティラナへのアクセスにも優れています。

歴史が交差する海の要衝

風光明媚なリゾート地として知られるアドリア海一帯は、古来より幾多の勢力が覇権を争う海の要衝でもありました。クロアチアのドブロブニクやスプリト、モンテネグロのコトルなど、海岸沿いに世界遺産にも登録される華麗で堅牢な街々が点在するこの地は、古代ローマ時代から中世、近現代に至るまで、数々の歴史ドラマの舞台となってきました。戦禍に翻弄されながらも往時の栄華を伝える古都を歩けば、まるで中世にタイムスリップしたかのような感覚に。紺碧の海に彩られた奥深い歴史の足跡と出会えるでしょう。
[特集記事]幾多の歴史が交差する、美しきアドリア海へ-航海作家が選ぶ歴史航海-

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