コペンハーゲン
スカンジナビア半島一の規模を誇るデンマークの首都。華やかな王城や宮殿、歴史的な建造物とモダンなデザインが融合した美しい街並みに心が弾みます。
アンデルセンが愛した街
色とりどりの建物が軒を連ねる”ニューハウン”は、コペンハーゲンを代表する観光スポット。どこを切り取っても美しい景観を誇るこの港の歴史は古く、17世紀に端を発する北欧最古の人工港。かつては物流の拠点として、さらには長い航海を終えた船乗りたちの憩いの場としてにぎわっていました。ここは童話作家アンデルセンの愛した地としても有名で、運河沿いには、今も彼の暮らした家が残っています。爽やかな海風に誘われ、アンデルセンの暮らした地を散策すれば、港街の情緒と刻まれた深い歴史を存分に感じられるでしょう。
『ハムレット』の舞台
劇作家ウィリアム・シェイクスピアが残した数々の作品の中でも、特に傑作の誉れ高いのが戯曲『ハムレット』。この舞台とされるのが、コペンハーゲン近郊にある世界遺産の古城・クロンボー城です。わずか5キロメートル先の対岸には、スウェーデンの街・ヘルシンボリがあり、元々は海峡を見張る様につくられた砦でしたが、1585年にフレデリク2世によって再建され、その後幾度となく戦争や火災により姿を変えてきました。しかし、今でもクロンボー城の完成当時、北欧最大を誇った舞踏場や1500年代に制作された巨大なタペストリーなどを見ることができます。
”世界一幸福な国”へ
国連が2016年3月に発表した「世界幸福度報告書」において、”最も幸せな国”に輝いた福祉国家デンマーク。この国には、「ヒュッゲ(Hygge)」の文化が根付いています。ヒュッゲとは、”人と人とのふれあいから生まれる温かで居心地のよい雰囲気”という意味。この価値観はデンマークの幸福度と密接に関わっているとして、近年ヒュッゲは世界的にも注目を集めています。欧州独特の伝統と洗練さが入り交じったコペンハーゲンの街並みを散策しながら、デンマークの人びとのライフスタイルを感じてみましょう。
[特集記事]豊かな歴史と童話が紡いだ「おとぎの国」