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美しいビーチや建築物など見どころが詰まったモトリル。その中でも人気の高いアルハンブラ宮殿は、「アンダルシアの宝石」とも称され、グラナダ王国の栄華をいまに伝えています。

イスラム建築の最高傑作
イスラム建築の最高峰と名高いアルハンブラ宮殿には、数々の見どころがあります。天井や壁など、すべてに細やかな装飾が施された「ナスル朝宮殿」や、12頭のライオンがシンボルの「ライオンの中庭」、水鏡に映る建物が美しい「アラヤネスの中庭」など、次々に現れるさまざまなな庭園と、驚くほど綿密に刻まれた壁の装飾が訪れるものを魅了します。アルハンブラ宮殿の全景を見るには、「サン・ニコラス展望台」へ。宮殿越しにはシエラネバダ山脈も望むことができ、絶好のビュースポットです。

多くの人を魅了する白い村
白壁の建物が立ち並ぶ小さな村「フリヒリアナ」は、スペイン一美しい村とも称されます。小道に並ぶ白い家々や色とりどりの扉、可愛らしい植木鉢に咲く花々など、どこを切り取っても絵になる風景が広がっています。石畳にはモザイク模様が施され、とてもおしゃれです。高台から街並みを眺めたり、迷路のように入り組んだ路地を気の向くままに散策したりと、美しい風景の中の時間を存分にお楽しみください。
良好に保存されている世界遺産・タラゴナ古代遺跡群をはじめ、中世の建築物や近代建築など、見どころの多い街並みと地中海の美味しい料理が魅力です。

数々の古代遺跡と出会う
紀元前218年、ローマ軍が地中海に面したこの地に駐留し、現在のタラゴナの前身であるローマ帝国の街・タラコが築かれました。現在も、世界遺産登録されたタラゴナ古代遺跡の数々を見ることができます。長い歴史の中で何度も修復されたローマ城壁やラスファレラス水道橋、タラゴナでも有名なサンタ・マリア教会など見どころは満載。街の中央にあるフォン広場にはカフェが立ち並び、人びとの活気にあふれています。

美しい風景を楽しむ
中世の建築物から、ガウディの弟子であるジュジョールの近代建築まで、ローマ遺跡以外にも、楽しみが詰まったタラゴナ。地中海に面した場所とあって、魚介類の宝庫でもあります。遺跡めぐりの合間に、レストランで地中海の風を感じながら一休みして、美味しい料理の数々に舌鼓!魅力あふれるタラゴナの街をお楽しみください。
スペインの南端に位置するマラガは、欧州有数のリゾート地「コスタ・デル・ソル(太陽の海岸)」の中心地。ジブラルタル海峡を挟み、アフリカ大陸と向き合う場所でもあります。

白の村ミハス
白色に統一された街並みで有名なアンダルシア地方の村ミハス。世界に数ある「白い村」の中でも、最も知名度の高い場所のひとつです。建物の外壁はすべて白で統一され、真っ青な地中海とのコントラストは、息を呑むほどの美しさ。16世紀の修道士が岩を彫って造ったといわれる「ラ・ペーニャ聖母礼拝堂」や、住人たちの希望で建てられたという珍しい楕円形の闘牛場など、数多くの見どころがあります。村の足となっているロバのタクシーが街中を闊歩する姿は、ミハスならではの光景です。

千夜一夜物語の舞台へ
マラガから車で約2時間30分、シエラ・ネバダ山脈の麓には、イスラム芸術の最高傑作・アルハンブラ宮殿が佇んでいます。13世紀の着工以降、この宮殿は歴代の王に受け継がれながら、モスクや貴族の館、市場、軍事要塞なども整備された城壁都市を形成してきました。城内には、貴族を中心に2千人以上が暮らしたといわれています。特筆すべきは、訪れる者を千夜一夜の世界に誘うナスル朝宮殿。アラベスクと呼ばれる幾何学模様の装飾が随所に施された内部は、その精密さと豪華さから「イスラム芸術の結晶」と称されます。
イベリア半島にある英国の海外領土ジブラルタル。スペインと国境を接し、ジブラルタル海峡を挟んでアフリカ大陸、東は地中海、西はジブラルタル湾に挟まれた海の要所です。

シンボルの岩山へ
街から真っ先に目につく、ターリクの山。この岩山は、「ザ・ロック」と呼ばれ、ジブラルタルのシンボルとなっています。標高約430メートルの頂上からは、晴れれば海峡の向こうにアフリカ大陸を望むことができます。頂上へはハイキングコースが何本も整備されているほかロープーウェイも開通していて、ジブラルタル最大の観光スポットになっています。ザ・ロックの最南端は、「ヨーロッパ・ポイント」と呼ばれ、その陸地は波間から顔を出す岩を最後に、ヨーロッパ最果ての地を示しています。

ジブラルタルの歴史
地中海の出入り口を抑える戦略的要衝の地として、軍事上・海上交通上の要所であった「地中海の鍵」ジブラルタル。長い歴史の中で、さまざまな国がこの地をめぐり争ってきました。そのため、街にはかつてこの地を制圧した国の影響が色濃く見られます。モスクや教会が建ち、スペイン系住民が多い中で英国風のパブやカフェがあちこちにある様子は、モザイク社会そのもの。また、島には幾重にも伸びるトンネルなどの史跡があるほか、現在でも軍事基地が置かれたまま。長きにわたる領土問題を垣間見る機会となるでしょう。
地中海東部に浮かぶキプロス島の南部「キプロス共和国」における商業の中心地であり、海岸線沿いにはホテルが立ち並ぶリゾート地。ワインの産地としても知られています。

古都パフォスを訪ねて
碧い海に囲まれたキプロス島の南西部に位置する、古代ギリシャの面影を色濃く残す街パフォス。ここは紀元前2世紀から紀元4世紀にかけてキプロスの首都として栄えた古都で、1980年に世界遺産に登録されました。美しいモザイク画があることで知られるディオニソスの館や広大な敷地に無数の王族の墓が発見された遺跡など、街には当時の文化を知ることができる貴重な文化財が残されています。他にも、愛と美の女神アフロディテ(ビーナス)が生まれたとされる場所など、数多くの貴重な文化財が保存されています。

ワインの村オモドスへ
5000年以上にも及ぶワインの歴史を有し「ワインの発祥の地」ともいわれるキプロスは、ワインづくりが盛んな土地です。地理や土壌がワインづくりに適しているのはもちろんのこと、世界的にも希少な古代種のブドウが残っており、キプロス古代ワインの製造法を現代に受け継ぐワイナリーがあるほど。リマソールの郊外、標高約800メートルの丘の斜面に位置する小さな村オモドス村も、古くからワインの生産がおこなわれている場所のひとつです。小さな村なので、修道院や土産物屋をゆっくり散策するのもオススメです。
スペイン自治州のひとつバスク地方は、古来よりバスク語を話すバスク人が暮らし、スペインの中央部とは異なる独自の文化が紡がれてきた魅力的な土地です。

世界遺産ビスカヤ橋
スペイン北部、ビスケー湾に面した港町ビルバオ。かつては多くの輸送船が港とビルバオ川を行き来していました。この川に架かるビルバオ橋は、1893年に開通した世界初の運搬橋です。対岸に行くためにワイヤーで吊られたゴンドラで車や人を運ぶという世界でも珍しい吊り橋は、2006年に世界遺産に登録されました。ゴンドラに乗って水面を移動するほか、地上50メートルの位置にある鉄橋の上を歩いて渡ることもできます。鉄橋の上からは、ビルバオ中心地からビスケー湾を望む大パノラマの絶景を目にすることができます。

バスクに平和を
スペインで長らく続いたフランコ独裁政権の時代、バスク地方は自治権を奪われ、文化の継承や母語使用を禁じられました。スペイン内戦時、ナチスによる人類史上初の都市無差別空爆により廃墟となったゲルニカの街は、その象徴です。街にはピカソが描いた『ゲルニカ』の壁画レプリカや平和博物館、バスクの民主政治と独立のシンボル「ゲルニカの木」などがあり、その苦難の歴史は世代を越えて語り継がれています。
ハンザ同盟の中核都市として栄華を極めたブルージュの外港。約16キロメートル離れたブルージュには、中世にタイムスリップしたかのような街並みが広がります。

水の都ブルージュへ
無数の運河がはりめぐされ、50以上の橋が架かっているブルージュの街は、時に「北のヴェネツィア」とも称される水の都です。階段状の切妻屋根が印象的なギルドハウスや高さ88メートルの鐘楼、ブルージュの建物の中で最も古い歴史を持つ市庁舎に囲まれたマルクト広場を訪れれば、まるで中世に迷い込んだかのような雰囲気が味わえます。広場の中でひと際目立つ鐘楼は、ブルージュの街を象徴する存在。47個もの鐘が組み込まれたカリヨン(組み鐘)は、ヨーロッパでも屈指の音色を響かせます。

花の都ゲントを歩く
中世の時代にタペストリーをはじめとする繊維業で発展したゲントの街。当時はフランスのパリに次ぐ大都市として栄華を極めました。街には富を象徴する豪華な建物が軒を連ね、数多くの美術品が生まれたことから「花の都」とも称されます。街の中心を流れるレイエ川沿いには、中世の面影を色濃く残すフォトジェニックなスポットがいっぱい。聖ミヒエル教会に由来する聖ミヒエル橋や、かつて貿易が盛んに行われていたグラスレイと呼ばれるエリアにはカフェやレストランなどが並び、市民の憩いの場となっています。

ベルギーの古都をめぐる
中世後期、バルト海や北海を中心に栄えたハンザ同盟。ベルギー北部のフランドル地方は毛織物の産地として発展し、特にブルージュの街にはハンザ同盟の四大外地商館のひとつが置かれるなど、交易の拠点として重要な役割を果たしました。 船が寄港するのは、「海に架かる橋」を意味する港町ゼーブルージュ。この街を起点に、フランドル地方の中心都市ブルージュや古都ゲントを訪れ、ハンザ同盟の栄華を今に伝える世界遺産の街並みを散策します。ベルギーを代表する味覚である、チョコレートとの出会いも楽しみです。
[特集記事]歴史を刻むベルギーの古都を訪ねて
イタリア南東部、アドリア海に面したバーリは、世界中から観光客が訪れる商業都市。グルメや街の散策、足を伸ばして世界遺産の観光など見どころに満ちた寄港地です。

ここにしかない特別な景色を
バーリから訪れたいのは、プーリア州に位置する人口1万人ほどの小さな村・アルベロベッロ。ここには、円錐形の屋根と白壁の家が特徴的な「トゥルッリ」が建ち並び、世界でも類のないメルヘンチックな景観から、世界遺産にも登録されています。文化財指定地区のモンティ地区には土産物屋やレストランが軒を連ね、路地の散策にもおすすめです。また、耳たぶの形をした丸いパスタに伝統の青菜とアンチョビをトマトソースで絡めた地元料理”オレッキエッテ”も、この地を訪れたらぜひ味わいたい一品です。

洞窟の町マテーラへ
ブーツの形をしたイタリア半島の、土踏まずの辺りに位置するマテーラ。ここには、11世紀にイスラム教の迫害を受けたトルコ人僧侶たちが凝灰岩に穴を開けて教会や住居を築いた洞窟の街があります。クラヴィーナ渓谷の斜面に沿って建ち並ぶ建物は、見る角度や天気によってさまざまな表情をもち、大いに旅情を誘います。中でも、ドゥオモ広場からの大パノラマや、巨大な岩塊をくり抜いた「サンタ・マリア・デ・イドリス教会」は必見。当時の生活の様子がうかがえる洞窟住居「グロッタの家」も、ぜひ訪れたいスポットです。

南イタリアをめぐる旅
地中海の中央に位置していることから、古来より数々の歴史と文化が交差してきたイタリア南部。このエリアは、ヴェスヴィオ火山と紺碧の海が美しいナポリの街や、「世界一美しい海岸」と称されるアマルフィ海岸、火山灰に埋もれた古代都市ポンペイなど、旅情あふれる魅力的なスポットに恵まれています。また、イタリア南部はグルメの宝庫。新鮮な魚介や地中海の日差しをたっぷり浴びた野菜をふんだんに使ったイタリア料理も楽しみです。ピースボートクルーズでも頻繁に訪れる、南イタリアの寄港地の魅力を紐解きます。
[特集記事]魅惑のイタリア歴史散歩-2-
北大西洋へとつながる、ビスケー湾に面したフランス南西部の華やかな港町。歴史的な建物が多く、重厚な街並みが楽しめます。また、ブルゴーニュ地方と並んで世界最高峰の高級ワインを生み出す産地として知られています。

美食も歴史散策も
歴史あるブルス広場を美しく映し出す、水の鏡。ボルドー市内を流れるガロンヌ川沿いで、ボルドー観光に欠かせない場所。夜には、薄く張られた水が鏡のように宮殿や街灯をゆらゆらと反射し、ただただ美しく幻想的な風景です。 ブルス広場からは、「キリスト教聖地巡礼路」の一部として世界遺産に登録されているサン・タンドレ大聖堂やヨーロッパ一広いカンコス広場へも訪れることができます。歩き疲れたら、カフェでひとやすみ。ボルドー名物の「カヌレ」やワインをお楽しみください。

名産ボルドーワイン
ピレネー山脈の谷間を源にして、大西洋へとつながるガロンヌ川。この川が培った豊かな土壌は、ブドウ栽培に適しており、誰もが知るワインの名産地を生み出しました。1905年に制定されたAOCの称号(原産地呼称統制)の制度により、「ブライ」、「マンゴー」、「ポイヤック」、「ぺサック・レオニャン」、「サン・テミリオン」、「サン・テステフ」、「サン・ジュリアン」、「ソーテルヌ」といった、世界に名の知られたAOCワインの生産地が、ボルドーのワイン街道には多数存在します。美しいブドウ畑を眺めながら、本場の味に舌鼓を。
アイルランド共和国の首都であり、人口の3分の1が集まる政治、経済、文化などの中心地。かつてイギリスの統治下にあったため、英国様式の建物も数多く残されています。

クラシカルな雰囲気漂う街
伝統的な美しい街並みのダブリン。中でも、旧市街にあるアイルランドに現存する最古の国立大学「リニティ・カレッジ」はエリザベス1世が設立したという伝統ある学校です。ここの旧図書館は、「世界でも最大の研究書物を収蔵する図書館」で、20万点もの蔵書が収められており、華麗で荘厳な雰囲気が味わえます。また、アイルランドの国宝で「世界で最も美しい本」とも呼ばれる「ケルズの書」も収められていて、アイルランドの歴史や伝統、文化を垣間見ることができます。

本場の味を楽しむ
パブは、アイルランド文化のひとつといっても大げさではないほど、地元の人びとの生活に欠かせない場所。アルコールを楽しむだけではなく、ティータイムとして、また簡単に食事をする場所として、誰もが気軽に利用しています。ダブリンの中心部にあるテンプル・バー地区は、リフィ川に沿って中世の街並みが保存され、入り組んだ狭い道に沿って数えきれないほどのパブやレストランが軒を連ねます。ここにあるのが、赤と黒のデザインが印象的な「テンプルバー」という老舗のパブ。ギネスビール発祥の地、ダブリンで本場の味を楽しむのも一興です。