乗船者インタビュー

これからも、旅に出ることを続けていきたいですね。

信濃健生さん(宮城県 / 57歳)

自分事ではなかった海外旅行

ピースボートのことは、学生時代に何かの本で読んで知りました。当時は「東京の学生はこういうことをやっているんだな」という程度の認識でした。その後就職して民間企業で働いてきましたが、その間にもいろんな飲食店でポスターを見かけることもあり、「長々と続いているんだな」と思って見ていました。当時は自分が乗れるなんて意識はなく、休みも取れないしお金もかかるだろうし、自分事ではなかったですね。父親が退職して両親揃って海外旅行に行ったりする中で、何度か船旅を経験した両親から「船旅はいいぞ」と勧められました。

送別会のお店で見つけたポスター

最初にピースボートクルーズのパンフレットを見たときは、やっぱり日数が長い分お値段も高めだし、仕事のことを考えても自分には分不相応だなと、一旦諦めました。その後、会社から早期退職の話が来ました。そろそろ実家に戻って母の介護の準備をしたり、空き家になった実家のことも考える必要もあったので、退職を決めました。同僚たちが送別会をやってくれた飲食店にもポスターがあり、これから時間もできるしどうしようかと思っていたところだったので、昔を思い出してポスター内のQRコードを読み取りました。

冬の時期に南国へ行ける!

船内見学会があることを知り、興味が湧いたので行ってみました。内装が素晴らしくて、学生時代に想像していたピースボートのイメージとは随分ギャップがあり「こんないい船なのか」と驚きましたね。再就職のタイミングなどもあり、乗船までは数年かかりました。当初は北回りコースを予定していたのですが、住んでいた仙台が寒かったので、冬に出発する南回りコースなら冬の時期をまるまる南国で過ごせるのが魅力的だなと思い、変更しました。辛抱強く待ってよかったなと思っています。

オンライン旅行にはない本物のよさ

ペルーではオプショナルツアーに参加して、マチュピチュ遺跡に行きました。今もとても記憶に残っています。テレビなどでもよく特集されていますが、自分の目で見ると「壮大」のひと言に尽きましたね。やはり実際に行って空気を肌で感じて、その地を足で踏みしめるとまったく違いますよね。「行く」というのはやはり大事なんだなとあらためて思いました。

旅が“自分の幅”を広げてくれた

船内では毎日たくさんの講座があったので、それらによく参加していました。寄港地の情報は、本やインターネットで見ただけだと足りない部分もあると感じたし、歴史や風土もそうですが、現在抱えている問題や、南半球の国々のことは日本で報道される機会も少ないですよね。今回そういった場所を中心に旅ができたのは、自分の“幅”を広げる意味でも非常によかったと思います。この旅を通して、もっといろんな国に関心を寄せたり、学んでいかなければいけないと考えるようになりました。

枝葉を広げるように友だちができる

船室は2人相部屋なのですが、ルームメイトになった方が何度も乗船されているリピーターの方だったので、いろんなことを教えてもらいました。その方のお友だちも紹介してもらったり、そこからどんどん枝葉が広がるように交友関係も広がっていきました。ひとりで乗船したので最初はどうなるかと心配でしたが、気づけばたくさんの方と知り合いになれました。就職してからは同じ職場の人としか付き合いがなかったので、閉じた世界から交友関係を広げられたことが大きかったなと思います。

大冒険だった南半球の旅

今回乗船して、船旅がどんなものなのかわかったし、100日間という期間が自分にどうインパクトを残すのか、体調や人間関係を含めてどういった影響を及ぼすのかもわかった気がします。さまざまな経験を経て知識も深まったし、自分自身の幅も広がった。得たものも大きかったと思いますね。南半球への旅は、自分にとっては大冒険でしたし、度胸もついたと思います。この経験を糧に、定期的に旅に出るのもいいかなと思っています。これからも、船旅も含めていろんなツールや方法を試してみたいですね。

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