ポートサイド
スエズ運河の地中海側の拠点として、古くから栄えた港町。一番の見どころ、ギザの三大ピラミッドとスフィンクスは必見。異国情緒あふれるアラブの伝統文化にふれることができるのも魅力です。
憧れのピラミッドへ
カイロ市街から南西へ向かうと、近代的な街並みの向こうにあのピラミッドの姿が見えてきます。テレビや写真で何度も観てきた憧れの世界遺産が、目の前にそびえ立つ喜びと不思議――。想像を超える大きさと建築精度の高さは、実物を前にするとより実感できます。さらには、その傍らに建つ巨大な石像・スフィンクスも、一枚の岩山から彫りだされたというから驚きです。クフ、カフラー、メンカウラーの三大ピラミッド、そしてスフィンクスが鎮座するギザの地は、4,500年の時を超えて訪れる人びとに、古代エジプトが抱く謎を投げかけ続けています。
栄光と繁栄の歴史がここに
2020年に、ピラミッドを望むギザの台地に建造された大エジプト博物館。古代エジプトの考古遺物など約10万点を展示する大規模な博物館で、ピラミッド観光と併せてぜひ訪れたい場所です。必見は、まばゆい黄金と深い青に彩られた、世界で最も有名なファラオ・ツタンカーメンの副葬品。黄金のマスクや玉座、3,000年を超えてミイラを守った黄金の人型棺など、息をのむほど美しい埋葬品が一堂に展示されています。他にも、歴代ファラオたちゆかりの出土品や、古代エジプトの生活文化がうかがえる展示品が並び、たっぷり時間をかけて楽しみたいスポットです。
エジプシャングルメの数々
エジプト料理は、オイルとスパイスを使った濃い目の味付けが特徴。肉料理が中心ですが、地中海沿岸の街では海の幸が、ナイル川流域では淡水魚もよく食べられています。家庭では豆類や野菜、米や麦も日常的に食べられており、ラマダン(断食月)には日没後に豪華な食事をとる習慣があります。大皿に盛られた料理を家族や友人と分け合うスタイルが主流で、「一緒に食べる」ことに大きな価値が置かれているのも特徴です。デザートはシロップに漬けた甘さがあるものが多く、エジプトの気候に合わせて乾燥を防ぎ、日持ちするよう工夫されています。