第74回ピースボート地球一周の船旅(北欧航路をゆく地球一周)
寄港地のご案内
コースの寄港地
各訪問地は季節や曜日、時間帯によっては、営業していないことがあります。
サンスクリット語で「獅子の町(シンガプラ)」という意味の名前をもつシンガポール。近代的な街並みと多文化が同居する魅力的な観光名所が凝縮しています。

世界有数の近未来都市
ランドマークのマーライオンはもちろん、世界初の夜の動物園「ナイトサファリ」や、CMで一躍有名になったホテル「マリーナ・ベイ・サンズ」など、見どころ満載の観光大国シンガポールは東京23区ほどの小さな国です。中心部には、東南アジア随一の都市と称される高層ビルが立ち並ぶ近未来的な景観が広がります。この街の最新の観光スポット「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」には、熱帯雨林の巨大樹をイメージした、大迫力のスーパーツリーがそびえます。近未来と自然が融合した美しい空間をお楽しみください。

多彩な景観に出会う
見どころ豊富な観光大国シンガポールは東京23区ほどの小さな国で、その街角に多様な文化を垣間見ることができます。チャイナタウンやリトルインディア、アラブストリートなど、それぞれに街角の雰囲気がガラリと変わり、多民族国家シンガポールらしい異国情緒たっぷりの雰囲気を楽しむことができます。ひとつの街に多種多様な人種と文化が存在し、それらが巧みに融合することで、活気あふれる独自の文化が育まれているシンガポールの街。カラフルな南国フルーツや人気のローカルフードなど、グルメも楽しみです。
スエズ運河の地中海側の拠点として、古くから栄えた港町。一番の見どころ、ギザの三大ピラミッドとスフィンクスは必見。異国情緒あふれるアラブの伝統文化にふれることができるのも魅力です。

悠久の歴史に思いを馳せる
5000年の歴史を紡いできたエジプト文明の遺跡は、想像をはるかに超えるスケールで私たちに迫ります。中でも世界七不思議のひとつのギザの三大ピラミッドとその傍らにたたずむスフィンクスの迫力は、まさに圧巻。ツタンカーメン王の黄金のマスクをはじめ、世界最大のエジプト歴史コレクションを誇る考古学博物館も、ぜひ訪れたいスポットです。また、ファルーカと呼ばれる帆掛け船でのナイル川クルージングは、エジプト文明を育んだ大河の恩恵を感じる、忘れられない体験となるでしょう。

「千の塔の都」の伝統
多くのイスラム教徒が暮らすエジプトには、市中にたくさんの礼拝堂・モスクがあります。その中でも一際目立つのが、カイロにあるムハンマド・アリ・モスク。巨大なドームとミナレットが荘厳な雰囲気を漂わせており、内部に一歩踏み入れば、シャンデリアの灯りと幾何学模様に彩られた美しい空間が広がります。活気に満ちたバザールやにぎやかな街並みと、静謐な祈りの空間が共存するエジプト。長い歴史の中で発展したエジプトの食文化も、ぜひ味わいたいところ。エジプトに広がるアラブ文化を五感でお楽しみください。
アテネの外港として栄えるピレウスは、国内最大の港であると同時に、地中海でも五指に入る国際港。古き良きアテネの面影を残すプラカ地区の散策も楽しみのひとつです。

文明を象徴する大神殿
紀元前の時代から偉大な芸術や哲学を生み、民主主義発祥の地としても知られるギリシャ。アテネを中心に貴重な古代遺跡が数多く残り、街そのものが歴史博物館ともいわれています。その中でも圧倒的な存在感と知名度を持つのがパルテノン神殿です。アクロポリスの中心に位置し、古代ギリシャ文明の栄光を象徴する神殿は、アテネの守護神である女神アテナを祀るために建てられました。世界中の人びとを魅了し続けるギリシャが誇る、美しき世界遺産の数々をご堪能ください。

古き良きアテネの伝統
アクロポリスの麓に広がる歴史的な街並みが保存されたプラカ地区。細く入り組んだ路地に古い家並みがひしめくように建ち並ぶ旧市街のエリアには、にぎやかな雰囲気が広がっています。近海で獲れた新鮮な魚介類や日差しをたっぷり浴びて育った野菜など旬の素材を活かしたギリシャ料理も、この街の楽しみのひとつです。さまざまな料理にヨーグルトが使われていて、爽やかな味わいが魅力。また、地中海性気候に恵まれたギリシャの土地は、良質なブドウが育つためワインの産地としても人気です。ぜひお土産にどうぞ。
全長135キロメートルにわたる堤防「アムステルダムのディフェンス・ライン」に守られた、オランダの首都。運河に沿うように、中世から続く美しい街並みが広がります。

世界屈指のアートにふれる
オランダ最大の都市アムステルダムは、世界一美術館の密度が高いことから、世界有数のアートの街として知られています。国立美術館では、オランダを代表する画家レンブラントやフェルメールの作品を見ることができ、さらにオランダ出身の画家、ゴッホの作品に特化したゴッホミュージアムには、かの有名な「自画像」や「ひまわり」など、貴重な芸術作品も多く展示されています。石畳とレンガで建てられた街中を歩けば、中世からの建物と現代風な建物が同居する新しい「芸術の街」の一面を感じられるはずです。

受け継がれる運河の街
約90もの島々の間にかかる1,500もの橋。アムステルダムは、緩やかにながれる運河の街です。その美しい景観から、2010年に世界遺産に登録されました。17世紀前半のオランダ・ルネサンス様式の建築物が立ち並ぶ街並みの散策には、運河クルーズを使った観光がおすすめ。街中を網目状に走る運河は、市民の足としても使われ、アムステルダムならでは交通手段です。世界屈指のチーズ大国としても知られるオランダでは、チーズ専門店でのお買い物も楽しみ。赤や黄色の”ろう”で表面をコーティングされた種類豊富なチーズが、ショーウィンドウにずらりと並んでいます。
地中海最大の島シチリア島の港町。バロック様式の美しい街並みをはじめ、近郊の活火山・エトナ山や古代ギリシャ、ローマ時代の遺跡の数々など、見どころ満載の寄港地です。

世界遺産が彩る街へ
地名の由来となったギリシャ時代初期の呼び名「カタネ(溶岩の土地の意)」の通り、溶岩の上に築かれたカタニアの街は、先史時代から幾度となく自然災害に遭いながらも、そのたびにたくましく蘇りました。18世紀に入り再建された姿が、今も受け継がれてる歴史地区は、世界遺産にも登録されています。ローマ時代にアテネに並ぶ大都市だったシラク―サでは、古代ギリシャ劇場や天国の石切り場など、さまざまな史跡が残る考古学公園が当時の栄華を今に継承しています。ハチミツ色の美しい街並みが印象的なオルティジア島旧市街も見逃せません。

新鮮な地元料理を堪能
映画「グランブルー」のロケ地で、イタリアきってのリゾート地のひとつ、タオルミーナ。シチリア島を代表する港町は、毎日新鮮なシーフードが有名ですが、実は”馬肉料理”も名物。街中にはその美味しさを気軽に楽しめる「馬肉サンド」のお店もあります。シンプルなパンとボリュームたっぷりでジューシーなパティが食欲をそそります。メインストリートには、お土産屋やジェラートショップ、レストランが軒を連ね、街歩きも楽しめます。たくさん歩いた後は、炭酸水にレモンと塩を入れた「リモナータ・アル・サーレ」がおすすめです。
世界で唯一、アジアとヨーロッパふたつの大陸にまたがる都市イスタンブール。東西文明の交差路として古くから人が行き交い、深い歴史と多様な文化が形成されてきました。

歴史が交差する街
1500年の歴史を紡ぎ「イスタンブール歴史地区」として世界遺産に登録されているこの街では、歴史の変遷が一望できます。ビザンチン建築の最高傑作”アヤソフィア”は、当初はキリスト教の教会として信仰を集めましたが、オスマン帝国時代にはモスクに改修されました。現在はキリスト教とイスラム教、それぞれの美が結集した博物館となっています。6本のミナレット(尖塔)が建つ”スルタンアフメト・モスク”は、ブルーを基調としたイズニック・タイルの緻密な美しさが際立ちます。通称ブルーモスクと呼ばれるゆえんは、この内部にあります。

文明の交差する都市
ヨーロッパ側とアジア側を隔てる、全長30キロメートルに及ぶ”ボスポラス海峡”。古来、周辺の海峡とともに、地中海と黒海を結ぶ海上交通の要所として、さらに「東洋」と「西洋」の文化や宗教が交差する場所として、歴史的に重要な役割を担ってきました。陸から陸へ海峡を渡る人びと――両岸に迫りくる異国の雰囲気は、街を一望できるガラタ塔から眺めると、より文化のグラデーションを感じられます。世界で最も美しい海峡のひとつといわれるボスポラス海峡は、船旅で訪れるからこそ味わえる醍醐味です。

文化の交差が生み出す美
約4000軒ものお店が並ぶ”グランド・バザール”は、トルコ定番のお土産がなんでも揃う巨大市場です。市場を彩るカラフルなガラス製ランプは、まるでこの街の多様な文化を表現しているかのようです。そして、本場で味わいたいのが世界三大料理のひとつといわれるトルコ料理。手軽に楽しめる屋台グルメもおすすめですが、東西各国の調理方法や香辛料を生かした豊かな味わいは、ここが文明の交差する場所であることを物語っています。歩き疲れたら地元の人で賑わうチャイハネ(トルコ風喫茶店)で名物のチャイを飲んでひと休みを。
ムーミンの故郷としても知られるフィンランド。自然と調和した街には、19世紀初頭のネオ・クラシック様式と近代のモダン建築が融合した、印象的な街並みが広がります。

世界遺産スオメンリンナ島へ
世界最大規模の海防要塞としてつくられ、現在は豊かな自然に囲まれた絶景として人気の観光地スオメンリンナ島。1917年フィンランド独立と同時に、島の名前を「フィンランドの城」を意味するスオメンリンナに変え、1991年に世界遺産に登録されました。ヘルシンキからフェリーで行きやすいこともあり、現在では週末に家族や友人たちで訪れる「ピクニックの島」としても人気の場所。島内には、要塞当時からの建造物だけではなく、レストランやカフェ、お土産屋など見所がたくさんあり、時間を忘れて楽しめます。

北欧デザインを楽しむ街
北欧の長く厳しい冬。そんな日々を室内で豊かに過ごすための答えが「北欧デザイン」にあります。「飽きのこないシンプルな意匠」と「機能的で長く愛用できる実用性」を備えた雑貨や家具に込められた想いは、街を歩くだけでも伝わってきます。 フィンランド発祥の「マリメッコ」や「イッタラ」はその代名詞。半世紀を経ても古くならない、世界中で愛されるその洗練されたデザインを本場で楽しめます。 また、サウナ発祥の地でもあるフィンランドは、自宅にサウナがあることも珍しくありません。北欧デザインと本場のサウナを味わえば気分はフィンランドっ子です。
バルト海へと繋がる入り江に面した港湾都市。帝政ロシアの繁栄の証ともいえる歴史的建造物が建ち並ぶ都市景観から、「ヨーロッパで最も美しい街のひとつ」とも称されます。

ロシアが誇る美の聖地
ピョートル大帝が莫大な費用をかけて建設した、帝政ロシア時代の首都・サンクトペテルブルグ。数々の宮殿や大聖堂など、絢爛豪華な歴史的建造物に彩られた芸術都市です。中でも、ロマノフ王朝の王宮として建造されたエルミタージュ美術館は、その集大成と呼ぶにふさわしい世界最高峰の美術館です。ルネサンス、バロック、ロココから近代に至るまで、西洋美術を代表する名作を数多く含む300万点ものコレクションはもちろんのこと、帝政ロシアの栄華を存分に感じられる館内の装飾も大きな見どころです。

美のロシア建築探訪
かつての栄華をいまに伝える、サンクトペテルブルグに建てられた帝政ロシア時代の建造物群。ピョートル大帝の夏の宮殿は、その栄華を感じられるスポットのひとつです。この宮殿の見どころは、広大な庭園のあちこちに配置された、美しい噴水の数々。水と緑、精緻な彫刻が織りなすきらびやかな景観をお楽しみください。また、女帝・エカテリーナが愛した夏の離宮も、ぜひ訪れたい名所です。空色の外壁と白い円柱が美しい外観はもちろん、豪奢な内装も見逃せません。黄金の琥珀に埋め尽くされた「琥珀の間」は必見です。
スカンジナビア半島一の規模を誇るデンマークの首都。華やかな王城や宮殿、歴史的な建造物とモダンなデザインが融合した美しい街並みに心が弾みます。

アンデルセンが愛した街
色とりどりの建物が軒を連ねる”ニューハウン”は、コペンハーゲンを代表する観光スポット。どこを切り取っても美しい景観を誇るこの港の歴史は古く、17世紀に端を発する北欧最古の人工港。かつては物流の拠点として、さらには長い航海を終えた船乗りたちの憩いの場としてにぎわっていました。ここは童話作家アンデルセンの愛した地としても有名で、運河沿いには、今も彼の暮らした家が残っています。爽やかな海風に誘われ、アンデルセンの暮らした地を散策すれば、港街の情緒と刻まれた深い歴史を存分に感じられるでしょう。

『ハムレット』の舞台
劇作家ウィリアム・シェイクスピアが残した数々の作品の中でも、特に傑作の誉れ高いのが戯曲『ハムレット』。この舞台とされるのが、コペンハーゲン近郊にある世界遺産の古城・クロンボー城です。わずか5キロメートル先の対岸には、スウェーデンの街・ヘルシンボリがあり、元々は海峡を見張る様につくられた砦でしたが、1585年にフレデリク2世によって再建され、その後幾度となく戦争や火災により姿を変えてきました。しかし、今でもクロンボー城の完成当時、北欧最大を誇った舞踏場や1500年代に制作された巨大なタペストリーなどを見ることができます。
国土の大半を砂漠や荒野に覆われたヨルダンの最南端に位置する、紅海に面した港町アカバ。約5,000年前からアジア、アフリカ、ヨーロッパをつなぐ要所として栄えてきました。

厳しくも雄大な景観
映画「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」のクライマックスの舞台として知られ、未だ発掘が終わらないほどに壮大なスケールをもつ、ペトラ遺跡。「スーク」と呼ばれる断崖絶壁の狭間を歩いてたどり着いた目の前にそびえ立ち、見る者に圧倒的な存在感を放つ「宝物庫」を意味するエル・ハズネが最大のハイライトです。自然の岩をくり抜いてできたこの遺跡は、光の加減によって岩の色が何色にも変化し、よりこの場所を神秘的に演出してくれます。紀元前からの古い歴史をもつ聖書ゆかりの地も多く、文化的な見どころが点在しています。

古代から続く神秘な場所
海抜はマイナス430mと地表で最も低い場所にあり、世界一高い塩分濃度によって得られる強力な浮力を体験できる「死海」。ミネラルを豊富に含んでいることから健康に良いとされ、古代ヘロデ大王やエジプトの女王クレオパトラをも魅了してきました。そして、月の谷とも呼ばれ、砂岩と花崗岩でできた谷「ワディラム」。どこまでも続く赤い砂漠と長い年月をかけて形作られた奇岩の数々に自然の驚異を感じずにはいられません。中でも高さが15mにもなる石橋は驚嘆の一言。映画「アラビアのロレンス」の舞台としても有名です。

世界をもっと身近に
1948年イスラエル建国に伴い、当時70万人以上のパレスチナ人が周辺諸国に逃れました。ヨルダンにも多くのパレスチナ人が逃れ70年以上が経つ今でも故郷へ帰ることができていません。ヨルダンの人口の約7割以上がパレスチナ系住民と言われるほど、ここには多くのパレスチナの人びとがいます。交流コースでは難民キャンプを訪問し、当時逃れて来た方の証言や若い世代の想いを伺います。彼らとの交流を通して、パレスチナ難民の問題が遠くの世界の出来事ではないことを感じることでしょう。メディアで報道されるだけではない現実や歴史を学ぶプログラムです。
古代マヤ文明の中心地のひとつとして栄えたグアテマラ。ティカル遺跡をはじめ、古都アンティグアなど、美しい景色と素晴らしい世界遺産が待ち受けています。

マヤの遺跡を目指して
マヤ文明発祥の地として知られ、数多くのマヤ遺跡が点在するグアテマラでは、マヤ文明最大級のティカル遺跡へ。広大なジャングルの中に建ち並ぶ巨大な神殿には、言葉を失います。中でも、上まで登ることができる4号神殿からの景色は圧巻!雄大な自然と歴史の深さを体感できます。かつてグアテマラの首都として栄えた古都アンティグアも、ぜひ訪れたいところ。世界遺産登録された街の北側には小高い丘があり、てっぺんには大きな十字架が、まるで街を見守るかのように立っています。ここからはアグア山を望むことができ、古都アンティグアの象徴的な景色をお楽しみいただけます。

先住民族から学ぶ
コミュニティ・ツーリズムを実践している村を訪れるプログラムも人気です。ボートに乗り、地元の方々の案内でマングローブの森をめぐり、その生態を間近で観察します。途中にある小さな島に上陸し、その土地ならではの塩の作り方を教えてもらうことも。彼らが運営するウミガメの保護施設を訪れ、生まれたてのウミガメを放流する時間もあります。また、かつて激しい弾圧を受けたマヤ先住民族のコミュニティを訪問し、伝統文化を学んだり、元気いっぱいの子どもたちと交流するプログラムなど、グアテマラの今と自然の大切さを学ぶことができます。
中世後期ハンザ同盟の主要都市として栄えた、首都オスロに次ぐノルウェー第二の都市。世界最大級の規模を誇るフィヨルド地帯に位置する、フィヨルド観光の玄関口です。

活気あふれる港街
13世紀からハンザ同盟の貿易拠点として栄えてきた歴史ある街ベルゲン。世界遺産にも登録されているブリッゲン地区はもちろん、740年以上の歴史を誇る街のフィッシュマーケットも大きな見どころです。ノルウェーサーモンをはじめ獲りたての新鮮な魚介類やお土産品などが所狭しと並び、地元の住民から観光客まで、人びとが集う活気にふれたら、ノルウェーを代表する作曲家グリーグの家へ。カラフルな木造建築が並ぶ、北欧らしい美しい街は、散策だけでも心が踊ります。

ダイナミックな光景
全長204キロメートルにも及ぶ、ノルウェー最長のフィヨルドが「ソグネフィヨルド」です。氷河が数万年、数十万年の時間をかけて大陸を削り、そこにできた谷に海水が入り込んでつくられた奥深い入り江と、深い緑に霧のかかるフィヨルドの景色は、それだけで幻想的。山間に並ぶカラフルな家々も、名もなき無数の滝から雪解け水が流れ落ちる眺めも、まるで絵本の中のような世界です。船で訪れるからこそ堪能できる「フィヨルド遊覧」でめぐる壮大な景色は、まさに北欧航路のハイライトといえる特別な時間です。
ハン川の河口に開けたベトナム中部最大の都市ダナン。喧騒あふれる街並みがある一方、郊外にはのんびりとした田舎の風景が広がっています。

世界遺産の街並みを堪能
近年ビーチリゾートとしても注目され、ベトナムの中でも発展著しいダナン。コロニアル様式の建物や彫刻が施された中国寺院などさまざまな建築様式を目にすることができる「ホイアン」へも好アクセス。朱印船貿易の最盛期には日本人街もあった場所は、現在は世界遺産の街並みとして残り、人気のベトナム陶器やシルク雑貨の商店が彩りを加えます。観光はもちろん、ヘルシーなベトナム料理、民族衣装アオザイのオーダーメイドなど、楽しみは尽きません。時間があれば、ぜひシクロ(三輪人力車)にも乗車してみては。

ベトナムの若者たちと大交流
1994年から始まり、いまやピースボートクルーズを代表する交流プログラムとなった「ベトナムと若者たちと大交流」。交流相手は、ダナン青年連盟のとびきり元気な若者たち。片言の英語や日本語、身振り手振りで体当たりの交流は、限られた時間でも「友だち」になれるとっておきの体験です。訪れるたびに街の景色が変わるほど急速な経済発展をとげるベトナムでも、彼らの笑顔やおもてなしの心は変わりません。お互いの文化を紹介したり、流行や興味あることを話し合ったり、一緒に街を歩いたり―― 一生の思い出となる1日が待っています。
かつて地中海を制したカタルーニャの都で、古くから独自の文化をもち、著名な画家や建築家を生んだ芸術の街バルセロナ。一番の見どころはアントニ・ガウディの建築群です。

スペイン随一の世界遺産へ
芸術の街バルセロナを象徴する荘厳な大聖堂サグラダ・ファミリアへ。1882年に着工開始して以来、今もなお建設が続いており、ほかに類を見ない独特の景観から世界遺産にも登録されています。建築家アントニ・ガウディは、その生涯を閉じるまですべての時間と情熱をこの教会の建設に捧げました。未完の大聖堂は、ガウディ没後100年にあたる2026年に完成する予定です。綿密に構成された細かな彫刻に彩られた聖堂はさまざまな建築様式が混在しており、その創造性にあふれたつくりには圧倒されるばかりです。

芸術の街で味わうスペイン文化
街の中心であるカタルーニャ広場を起点に、カサ・ミラやグエル公園などのガウディ建築をはじめ、芸術家たちの足どりをたどってみましょう。スペイン南部のアンダルシア地方に伝わるフラメンコ鑑賞もおすすめです。本場スペインで見るフラメンコの鳥肌の立つほどの情熱的な演奏や踊りは、心が揺さぶられるひとときとなることでしょう。また、観光の途中で市場に立ち寄るのも楽しみ。地中海の恵みがたっぷり詰まった海の幸、山の幸をふんだんに使ったカタルーニャ料理も、ぜひ味わいたい絶品グルメです。
英国統治時代は「セイロン」の名で呼ばれたスリランカ。現在の国名はシンハラ語で「光り輝く島」を意味しています。かつて首都だったコロンボは、今でも経済の中心地です。

歴史豊かな交易都市
インドの南東に浮かぶ島国、スリランカ。同国最大都市のコロンボは、古くから海の交易拠点として栄えてきました。大航海時代を経て、ポルトガル人やオランダ人が貿易の足掛かりにした16世紀以降、スパイスや紅茶貿易の拠点となったコロンボはインド洋有数の港へと発展します。インド洋らしい南国の雰囲気と植民地時代の名残りが入り混じる街を散策すれば、この国の歩んだ歴史が感じられるはず。たくましく生きる人びととの出会いも楽しみです。

東洋伝統の知恵を学ぶ
「生命の泉」、「生きる知恵」という意味をもつ、体系的な古代健康科学”アーユルヴェーダ”。紀元前3世紀頃に仏教とともにスリランカに伝わって島の伝統医療と混じり合い、豊かな文化に育まれながら独自の発展を遂げました。現在に息づくスリランカのアーユルヴェーダは、単に伝統的な医療としてだけでなく、相手に寄り添うホスピタリティを大切にしています。西洋医学とは異なる伝統医療を体験すれば、心も身体もリラックス&リフレッシュできるでしょう。食事療法の考えに基づいた健康的な伝統ランチも楽しみです。

現地の人びとと交流
スリランカの大きな魅力のひとつは、現地に暮らす人びととの出会いです。オプショナルツアー「『光り輝く島』の子どもたち」では、女の子を対象とした施設を訪ね、さまざまな事情からそこで暮らす子どもたちと交流します。社会問題を知るとともに互いの文化を紹介する、思い出深い1日となるでしょう。また「英語でスリランカ文化体験」では、地元の学生から伝統ダンスや食文化を教わったり、日本の文化を伝えたり、洋上で学んだ英語を使って交流します。身振り手振りも交えた英語でのコミュニケーションの楽しさを実感し、地元の人びとの笑顔に癒されるひとときです。
パリを流れるセーヌ川が大西洋へと注ぎ込む河口に位置する、ノルマンディー地方最大の港湾都市。近郊には、印象派画家たちが愛した美しきエトルタの海岸線が広がります。

美しき修道院を訪ねて
時に「西洋の驚異」と称される、遠浅の干潟に建つ世界遺産の修道院モン・サン・ミシェルへ。干潮の時だけこの島へと続く道が現れることから、厳しい修行に励む僧たちが暮らす寺院が建造されました。その主要部はゴシック様式で造られていますが、時代とともに増改築が繰り返された結果、内部にはさまざまな中世の建築様式が混在しています。その時代ごとの粋を集めた荘厳なつくりには、圧倒されることでしょう。名物のオムレツや新鮮なシーフード、地域色豊かな伝統料理など、フランスならではの食も楽しみです。

印象派絵画ゆかりの地へ
「印象派」の芸術運動の由来となったモネの作品「印象、日の出」が描かれたことから、印象派絵画の発祥地として知られるル・アーブル。マルロー美術館には、フランス有数の印象派コレクションが収蔵されています。またここは、第二次世界大戦においてノルマンディー上陸作戦の舞台となった土地でもあります。戦争によって壊滅した街は建築家オーギュスト・ペレによって再建され、優れた都市計画と均整の取れた街並みは世界遺産にも登録されました。世界遺産としては珍しい、近代都市の景観美をお楽しみください。
美しい海岸風景から「太平洋のエメラルド」と呼ばれるマンサニージョ。多くのクルーズ客船が訪れる、メキシコ屈指のリゾート地でもあります。

メキシコ料理に舌鼓
太平洋に面したマンサニージョは、メキシコにとって商業や水産業、そして貿易における重要な港町のひとつです。名物はカジキマグロで、船が入港するマンサニージョ港では、カジキマグロの形をした大きなモニュメントが迎えてくれます。その大きさからは漁師たちの誇りを感じます。広大な太平洋に面する漁港とあって、海の幸の食材が豊富なマンサニージョでは、魚介類を使ったセビッチェやタコス、ワカモーレなど、本場のメキシコ料理をご堪能ください。お酒が好きな方は、おいしい食事とともにメキシコを代表するテキーラもぜひお楽しみください。
ノーベル文学賞作家ガルシア・マルケスが讃えた「世界で一番美しい街」、カルタヘナ。白い砂浜やヤシの木、サンゴ礁が広がるカリブ海屈指のビーチリゾート地です。

要塞に守られた美しい街
旧市街を取り囲む城壁は、かつてこの地を支配したスペイン人たちが海賊から街を守るために築きました。特に植民地時代に造られ、南米の中でもとりわけ強固な城壁とされているのが、サン・フェリペ要塞です。要塞の上に登れば、旧市街と海、さらに新市街までが一望できる絶景スポットでもあります。カラフルな建物が訪れる人たちを魅了する旧市街は、世界遺産にも登録されています。またボートでカリブ海に浮かぶサンゴ礁の島、ロサリオ諸島で海水浴をしてのんびり過ごすのもオススメです。

無形文化遺産・パレンケ村
インカ帝国を滅ぼしたスペインは、財宝を集める拠点としてカルタヘナを使い、この地は繁栄を極めました。その陰で、アフリカから多くの人びとが奴隷として連れて来られました。アフリカにルーツをもつ人びとが守り続けた独特の文化が息づく「パレンケ村」は、奴隷解放の戦いの歴史や言葉、食文化を今に継承しています。また、内戦による傷跡も残るコロンビアでは、難民をサポートする活動も行われています。社会的に弱い立場にいる若者たちの支援をしている団体や文化・歴史をつなぐ人びととの交流は、平和な社会を考える貴重な機会となることでしょう。
カリブ海のイスパニョーラ島南東部に位置する、ドミニカ共和国の首都。大航海時代にコロンブスが「新世界」へと到達して以降、最初の植民都市としても知られます。

コロンブスが眠る島
15世紀末に築かれたラテンアメリカ最古の植民都市、サントドミンゴ。コロンブスが「新世界」で最初に到達した地で街づくりを中心的に行ったのは、彼の弟バルトロメでした。教会や行政機関が建つ中央広場から碁盤目状に道が配置された街並みは、その後の植民都市のモデルとなりました。また、1992年にコロンブスの新大陸上陸500周年を記念して建設された灯台には、コロンブスの遺骨が安置されています。大航海時代が拓いた新たなる世界と、列強国による長い植民地時代――それぞれの歴史に思いを馳せる訪問となるでしょう。

かけがえのない交流
世界有数の野球大国、ドミニカ共和国。国内にプロリーグを持ち、米国メジャーリーグや日本のプロ野球で活躍する選手も多く輩出しています。そんなドミニカで、地元市民と野球交流を行います。一緒に白球を追う時間は、忘れられない思い出になることでしょう。またドミニカは、戦後に日本政府が進めた移民政策の目的地のひとつで、約1,300人の人びとが移住した地でもあります。数々の受難を乗り越えてきた日系コミュニティを訪ね、人びとと出会うツアーも実施します。日系移民の歴史と今、未来の展望に耳を傾けてみましょう。
太平洋とカリブ海をつなぐ壮大なパナマ運河の、「太平洋側の玄関口」バルボア。街の周辺には、多様な動植物が生息する豊かな熱帯雨林が広がっています。

歴史の面影を探して
コロニアル建築の建物が建ち並ぶ、中米パナマの古都カスコ・アンティグオ。スペイン植民地時代の名残りが色濃く残る旧市街は、世界遺産に登録されています。一際目立つのは、独立広場に面して建つ旧市街のシンボルにもなっているカテドラル。幾多の歴史を今に伝える荘厳な聖堂は、100年以上の歳月を経て完成しました。また独立広場の近くにあるサンホセ教会には、黄金の祭壇があります。一方、首都パナマシティには、摩天楼のそびえる近代的な街並みが広がります。新旧が対照的な街並みを見比べるのも楽しみです。

華やかな先住民族文化
先住民族の人びとと交流するオプショナルツアーへの参加も、ピースボートならではのバルボアでの過ごし方。エンベラ族のコミュニティ訪問では、伝統の音楽や踊りを体験し、現地の人びとと交流します。民芸品のお土産や、豊かな熱帯雨林をゆくボート移動も楽しみです。一方、パナマの先住民族・クナ族の美しい手芸「モラ」体験にも期待が高まります。クナ族の女性はモラを身に着けることにより、代々伝わる伝統を守ってきました。クナ族が受け継いできた歴史や文化について学び、共有するひとときをお楽しみください。