地球一周の船旅 2025年8月 Voyage121(アフリカ・中南米・南太平洋コース)
クルーズレポート
私に起こった戦争
第二次世界大戦後のヨーロッパにおいて、深刻な紛争のひとつ「旧ユーゴスラビア紛争」。その中でも特に激しかったといわれるボスニア・ヘルツェゴヴィナの内戦では、民族浄化政策や長期にわたる「サラエボ包囲」により、多くの一般市民が犠牲となりました。当時サラエボで暮らしていた、水先案内人でジャーナリストのヤスナ・バスティッチさんは、その内戦に巻き込まれた市民のひとり。そんなヤスナさん自身の紛争体験をお話しいただきながら、紛争がどのようにして起こり、そこから何を学ぶべきか考える時間となりました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]ヤスナ・バスティッチさん
レイキャビク(アイスランド)に入港しました
パシフィック・ワールド号は、北欧の島国・アイスランドに寄港しました。活発な火山活動や地殻変動、氷河の浸食など、他では見ることのできない驚異的な光景が広がるアイスランド。特に「ゴールデンサークル」とよばれるエリアでは、ユーラシアプレートと北米プレートが左右に引き合う地球の割れ目「ギャオ」や、マグマで温められた熱湯が吹き上がる間欠泉など、“生きている地球”と出会えるスポットをたくさん訪れ、パワフルな自然を全身で感じることができました。
レイキャビクの掲載記事はこちら
[クルーズコレクション]地球の鼓動が聞こえる、遥かなるワンダーグラウンドへ
洋上で出会うオーロラ
オーロラベルト圏内を航行中のパシフィック・ワールド号の船上で、待ちに待ったオーロラを観測しました。船の前方から後方へと光をのばしてゆく緑のオーロラ――写真や映像ではなく自分の目で眺めるオーロラは、とても神秘的で感動的でした。船のデッキには大勢の人が集まり、夜空で舞い踊る光のヴェール・オーロラを目に焼きつけていました。
こんにちはオーロラ
オーロラ観測区間を航行中の船内では、オーロラに関するさまざまな情報を分析しているオーロラ案内人のアクセル・オスカーソンさんをゲストにお迎えし、オーロラにまつわる企画を開催しています。この日は、昨日のオーロラの状況を振り返り、長年オーロラを観測してきたアクセルさんの分析で今夜の発生を予測する企画が行われました。皆さんオーロラの観測を楽しみにされているとあって、アクセルさんのお話に熱心に耳を傾けていました。
月夜
大西洋を北上中のパシフィック・ワールド号は、次の目的地であるアイスランドのレイキャビクへと向かっています。この日、船の上には、雲間から明るく輝く月が顔をのぞかせ、幻想的な光景が広がっていました。オーロラベルト圏の航海がはじまり、これから出会うであろう神秘的なオーロラへの期待が高まります。
ビュッフェレストラン
船内に複数あるレストランのうち、14階にある「ホライゾンコート」ではビュッフェスタイルで食事をお楽しみいただけます。日本食はもちろん、中華やイタリアンなどさまざまなメニューが並び、その日の体調や気分に合わせて内容や量を調節できるのも好評です。スイーツが並ぶコーナーもあり、ショーケースの前では食後のデザートを選ぶ人の姿も見られます。
リバプール(英国)に入港しました
イギリスの海の玄関口として知られる港町、リバプールに入港しました。この街は、かの有名な世界的ロックバンド、ザ・ビートルズが誕生した街。彼らの初期の活動拠点となったライブハウスを訪れるなど、ビートルズゆかりのスポットをめぐり、イギリスグルメも楽しみました。
ビートルズナイト
間もなく寄港するリバプールを前に、ビートルズの名曲を楽しむ「ビートルズナイト」が開催されました。本船専属ミュージシャンたちの演奏と、美しい歌声に酔いしれるとっておきの時間――会場に集まった方々は、ドリンクを片手にビートルズの世界観を堪能されていたようです。
自分らしく過ごす時間
旅の楽しみは数えきれないほどありますが、旅をしながらでも「自分らしく過ごす時間を大切にしたい」――そんなスタイルをもつ方も増えています。アクティブに過ごしたい方も、ただただゆったり過ごしたい方も。船内のさまざまな施設やスポットを活用しながら、自分らしい旅の日々をおくる様子が見られます。
マスカレードパーティー
船旅らしいイベントのひとつであり、航海中は何度か行われるクルージングパーティー。この日はマスカレードパーティーが開催され、思い思いの衣装を身にまとい、きらびやかな仮面をつけた方たちが優雅なひとときを楽しまれていました。ファッションショーやダンスパーティーも行われ、船内は華やかなムードに包まれました。
旅は音楽とともに
船の中央に位置するアトリウムには、日々多彩なライブミュージックが響き渡ります。弦楽器のカルテットの優雅な調べやピアニストが奏でる軽やかな音色など、ジャンルは多岐にわたり、専属ミュージシャンたちの演奏を毎日楽しみにしてる方も多いようです。心地よく美しいメロディは、ついつい忙しなくなりがちな旅の毎日に安らぎを与えてくれます。
旅に寄り添う海と空
クルーズの醍醐味、それは果てしなく続く海と美しい空を眺める時間にあるのかもしれません。これまでの暮らしで当たり前のように見ていた海や空が、こんなにも美しく素晴らしいものだったとは――そんな声をよく耳にします。旅という“非日常”に寄り添う、美しい海と空の光景は、どんな場所を訪れるよりも思い出に残るのかもしれません。
テネリフェ島(スペイン)に入港しました
アフリカ沖から大西洋を北上した船は、カナリア諸島最大の島・テネリフェ島に寄港しました。世界遺産の歴史地区で大航海時代の街並みを散策したあとは、お待ちかねのランチへ。本国スペインの味わいを感じさせるシーフード料理や、種類豊富な名産のワインなどを美味しくいただき、気持ちもお腹も大満足の一日となりました。
ゲームエリア
船内には、麻雀をはじめ将棋や囲碁、カードゲームなどを楽しむことができるゲームエリアがあります。居合わせた人と一緒にテーブルを囲み、気付けばここでお友だちができたという方もいらっしゃるなど、幅広い年齢層の方たちが一緒に楽しめる人気のエリア。この日も、真剣ながらも楽しそうな雰囲気でプレイする姿が見られました。
オレダブエコ・ラストライブ
これまでライブや講座、ワークショップなどで洋上を盛り上げてくださった、アフリカンバンド・オレダブエコさんのラストライブが開催されました。開放的なデッキに響きわたる心地よい歌声と演奏、途中からはワークショップ参加者による力強いダンスも加わり、会場はアフリカの熱気に包まれました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]オレダブエコさん
健やかな旅のために
広い船のデッキでは、朝からラジオ体操やウォーキングなどに取り組む人の姿が見られます。約100日間におよぶ旅の日々を健康で快適に過ごすために、それぞれの体調に合わせた無理のない運動習慣が、旅をより充実したものにしてくれます。
デッキでウォーキング
船の7階部分には船体をぐるりと一周できるデッキがあり、ウォーキングを楽しむ人の姿も見られます。日光を浴びながら自分のペースで歩くだけで、心も体もリフレッシュ。定期的な運動習慣は健やかな旅の一歩となり、隣り合う海の景色と波音が、心地よいリラクゼーションをもたらしてくれます。
洋上運動会
気持ちのよい青空が広がる中、運動会が開催されました。競技内容は、綱引きや玉入れ、借り物競争など、どなたでも参加できる種目ばかり。一緒になって応援したり歓声を上げたりと、年齢や国籍を超えてたくさんの人が楽しむ姿が見られました。
便利なショップ
“手ぶらでできる世界一周”をコンセプトに、さまざまなアイテムを取り揃えている船内のショップ。日用品から文房具、お菓子や飲み物、寄港地の工芸品まで、あらゆるものが揃う場所です。旅の間に「あれがほしい!」「足りなくなった!」というときでも、ショップをのぞけば大抵揃うとあって、日々たくさんの方に利用されています。
アトリウムでくつろぎの時間を
船の中央には、4層吹き抜けの開放的なアトリウムがあります。各階にはバーやカフェはもちろん、たくさんのデスクやソファが配されており、待ち合わせ場所としても人気のスポット。静かに書き物をしたり、ご友人同士でリラックスして過ごすなど、皆さんくつろぎの時間を楽しまれているようです。
オープンGETスペイン語
洋上で語学を学ぶプログラム「GET(Global English Training)」では、有料クラスの他に、無料で参加できるオープンクラスも用意されています。この日行われていたのは、今クルーズの寄港地でも活用できるスペイン語。簡単なあいさつや数字など、少し知っているだけで旅がより楽しめるフレーズが学べるとあって、日々多くの方が参加しています。
ジムでリフレッシュ
船内にあるフィットネスセンター(スポーツジム)は、旅をしながら健康を維持したり、日々のトレーニングを続けたい方に人気のスポットです。利用は無料で、数多くのマシーンが揃うとあって、幅広い世代の方に活用されています。目線の先にはどこまでも続く海――開放的な空間で体を動かし、リフレッシュが叶う場所です。
音楽という名の希望
先日のライブで力強いパフォーマンスを見せてくださった、アフリカンバンド「オレダブエコ」。この日はお二人の出会いや、ジョージさんが生まれ育ったケニアの現状、そのケニアで取り組むプロジェクトについてお話しいただきました。歌や踊りをとおして平和や協調性の大切さを伝えようと活動するお二人のお話しを聞き、あらためて音楽に宿る希望の力を感じました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]オレダブエコさん
旅で楽しむ食事
寄港地での食体験はもちろん、船内での日々の食事も「毎日の楽しみ」として挙げる方も大勢いらっしゃいます。2つあるレストランのうち、今日はメインダイニングでコース料理をいただきました。前菜、スープ、メインプレートにデザートと、数種類の中から好きな組み合わせで選べるのもうれしいポイント。今日一日を振り返りながら、美味しい食事をゆっくりと味わいました。