クルーズレポート
横浜港に帰港しました
パシフィック・ワールド号は横浜港に帰港しました。少しずつ近づいてくる横浜の街並みを見ると、旅を終えて日本に帰ってきたことをひしと感じます。船のデッキでは、最後のひとときを楽しむようにお友だち同士で写真を撮る方や、お迎えに来たご家族とうれしそうに連絡を取り合う方の姿も。横浜で下船される方たちは、「元気でね!」とお互いに何度も声を掛け合いながら、約3か月を過ごした思い出の船をゆっくりと降りていきました。
感謝の気持ちを言葉にこめて
船内の一画に貼られた色とりどりの紙。近づいて見ると、さまざまな言語で、旅を通じてうまれた感謝の気持ちが綴られていました。この旅でお友だちになった人、お世話になったクルー、同じひとときを過ごした仲間たちへ――たくさんの「ありがとう」の気持ちが壁を埋め、通る人たちもうれしそうな表情で眺めていました。
旅の先にある日常を豊かにする、大人のライフデザイン
日常を離れ、約3か月におよぶ地球一周クルーズに参加された皆さん。旅でのさまざまな出会いを通して、次なる人生の“きっかけ”を見つけた方もいらっしゃることでしょう。そんな今だからこそ考えたい、これからの自分の生き方――。
この日は、災害支援に携わる中で「大切なものは一瞬で失われると感じる」と語る、ピースボート災害支援センターの職員とともに、“人生のヒントとしての終活”を考える講座が開かれました。相続のことはもちろん、近年注目されている「遺贈寄付」といった社会貢献の形など、多様な選択肢について学ぶことができました。
未来の生活への準備
2011年の東日本大震災を契機に設立され、これまで数多くの国や地域で支援活動を実施してきた
「公益社団法人ピースボート災害支援センター」の職員による講座が開かれました。もし被災したらどんな支援があり、どう動くべきか。生活再建にはいくらかかるのか――。
長い船旅もいつかは終わりを迎え、私たちはまたそれぞれの場所で、陸に根ざした生活へと戻っていきます。いつどこで災害に遭うかわからない現代において、それはこれからを生き抜くための大切な知識。参加された人たちは真剣にお話を聞いていらっしゃいました。
イスラムの人びとを知る
日本には現在、多くのイスラムの人びとが暮らしています。彼らはいつから日本に住み、どのような仕事に就き、どのように暮らしているのでしょうか。この日行われた講座では、中東研究と国際政治学がご専門の高橋和夫さんのナビゲートで、日本に暮らすイスラムの人びとの実情が語られました。講座では、日本社会に適応しようとする彼らの姿と、現在直面する困難などもお話にのぼり、社会の中でイスラムの人びとに対して理解を広め、深めていくことの大切さを感じました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]高橋和夫さん
旅の集大成をかたちに
クルーズ中に行われてきたさまざまな企画。なかでも、趣味や特技を3か月かけて極める「カルチャースクール」や、参加者自身が仲間を募り楽しみを共有する「自主企画」は、その多彩さで船内を盛り上げてくださいました。今日はその集大成となる発表会がひらかれ、船内各所でさまざまなパフォーマンスや展示が行われました。発表や展示には皆さんそれぞれのクルーズライフが見て取れ、充実した旅であったことが伝わってきました。
ABBA Night
船内のバーから聴こえてきたのは、誰もが一度は耳にしたことがあるスウェーデンの音楽グループ「ABBA(アバ)」の名曲。本船専属バンドが奏でる、力強くドラマチックなサウンドがバーを包みます。訪れた皆さんも、手拍子で盛り上がるなど、名曲の世界観を楽しんでいらっしゃいました。
世界一周クルーズ×リハビリ
ピースボートクルーズでは、自立支援型デイサービスを実施している株式会社ポラリスと提携し、世界一周クルーズを楽しみながら歩く力にフォーカスしたリハビリプログラム「ポラリス×クルーズ」を提供しています。この日は、出航からこれまでポラリスのプログラムに一生懸命に取り組まれてきた利用者の方たちの、改善の様子と成果を伝える報告会が実施されました。利用者の方自身の感想も聞くことができ、旅を楽しみながらさまざまな挑戦を続けてきた姿を伺い知ることができました。
「ポラリス×クルーズ」の紹介はこちら
最後の出港式
最後の寄港地となったナウィリウィリを出ると、次の目的地は最終下船地である日本。毎寄港地で行われてきた出港式も、この日が最後となりました。最後の出港式では参加者の方から想いのこもったスピーチが披露され、旅をともにした仲間との出港を祝って乾杯も行われました。これまでの旅を振り返ったり、ご友人同士で語り合ったり――美しい夕景が包む船のデッキでは、大勢の人たちが最後の出港式を堪能されていました。
ナウィリウィリ(米国)に寄港しました
オアフ島の北西に位置する、カウアイ島のナウィリウィリに寄港しました。雄大な自然が織りなす景観から「ガーデン・アイランド」とよばれるカウアイ島。美しい稜線を描く山々や渓谷、清涼感漂う滝など手つかずの大自然を楽しみました。また、リゾートとはちがう“飾らないハワイ”と出会えるのもこの地の魅力。ローカルフードの食べ歩きや町の散策を楽しみながら、素顔のハワイを感じることができました。