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ベトナムきっての景勝地・ハロン湾を擁する北部の街。伝説に彩られた美しい湾を囲むように開発著しい街並みが広がり、ベトナムの“今”が感じられる街歩きが楽しめます。
降龍伝説の残る世界遺産の地
ハロンは、ベトナム北部に位置するクアンニン省の省都であり、世界遺産のハロン湾を擁する風光明媚な街。湾で隔たれたバイチャイとホンガイの、ふたつのエリアから成ります。“ハロン”という地名は、「ハ=降りる」「ロン=龍」を意味しており、外敵の侵略に悩まされていたこの地に龍の親子が降り立ち、敵を打ち破って宝玉を吹き出した伝説に由来しています。伝説では宝玉はその後奇岩となり、湾への外敵の侵入を防いだと伝わりますが、現在のエメラルドグリーンの美しいハロン湾も、それらの伝説を呼び起こすような神秘的な雰囲気に包まれています。
絶景が迎える美しいハロン湾へ
1994年に世界遺産に登録されて以降、国内外から多くの人びとが訪れるハロン湾。大小2000もの奇岩が海面から突き出す、幻想的な光景で知られています。ハロン湾一帯は中国南部から続く広大なカルスト台地の一部で、独特な奇岩の景観は石灰岩が氷河期に沈降し、海上に残った部分が長い年月をかけて浸食され形成されたもの。ベトナムの20万ドン紙幣にも印刷されている「香炉岩」や鶏に見える「闘鶏岩」など、形状が特徴的な岩も多数あります。湾に浮かぶ島々には洞窟や鍾乳洞も存在し、透明度の高いハロン湾では海洋生物などの豊かな生態系が息づいています。
本場ベトナムでグルメなひととき
ベトナムは、中国やカンボジアからの地理的な影響と、フランスによる植民地支配の影響を受けながら独自の食文化を築いてきた美食の国。生野菜やハーブなどをふんだんに使用したヘルシーな料理が多いのが特徴です。特に有名なのは、米粉で作られた麺・フォー。地域ごとに入れる食材が異なり、バリエーションも豊富です。他にも、ゴイクンと呼ばれる生春巻きや、フランスパンにパテやハーブを挟んだバイン・ミーも人気。街歩きの疲れを癒してくれる“ベトナム版ぜんざい”のチェーや、コンデンスミルクをたっぷり入れるベトナム・コーヒーも格別です。
深圳は、急速に技術革新を遂げ、成長してきました。モダンで近代的な建物や高層ビルが建ち並ぶエリアや、海と山など自然が創り出す美しい風景も楽しめます。
アジアのシリコンバレー
中国本土と香港を結ぶ近代的な都市、深圳。1980年に経済特区に指定されて以降、目覚ましいスピードで経済発展を遂げました。特にIT関連の発展は著しく、「アジアのシリコンバレー」とも呼ばれ、多くのIT企業の拠点ともなっています。ショッピングを楽しめるスポットや、自然を楽しめる公園、ハイテクノロジーの技術を導入した博物館など、深圳ならではの見どころあふれるスポットがあります。
貴重な歴史的観光地
「南頭古城(南头古城)」
西安県のかつての行政の中心地だったこの場所には、1700年近くの歴史を持つ古代都市遺跡「南頭古城(南头古城)」があります。この貴重な景観を残すために2020年に再開発が行われ、今では歴史的遺産を残しつつ、おしゃれな雑貨屋やカフェ、バー、レストランなどが新しい人気のスポットが店を構える、文化的、歴史的エリアへと変貌を遂げました。訪れる観光客が歴史文化にふれ、ショッピングも楽しめる地域となっています。また蛇口港のそばにある「海上世界」では、船の形をしたホテルを中心に露天が立ち並び、国際色豊かな各国料理のレストランでの食事やお買い物が楽しめます。
深圳の魅力を満喫
20万平方mの敷地を有する「中国民俗文化村」には、中国に56ある少数民族のうち21の民族の家屋が忠実に再現されていて、彼らの芸術や文化、生活様式などが紹介されています。舞踏や歌などのショーも開催され、人気のスポットです。世界各国の名所のミニチュアが100以上展示されたテーマパーク「深圳世界之窓」、世界で4番目の高さを誇り、深圳の街を一望することができる「平安国際金融中心」など、ぜひ訪れたい場所が満載です。
グルメを楽しむ
深圳があるのは広東省ですが、中国各地から人びとが集まっており、広東料理はもちろん四川料理や北京料理など、各地の中華料理が堪能できます。また、広東省の伝統菓子である杏仁餅や鶏蛋巻、さまざまな種類がある中国茶など、おみやげ探しも楽しみです。
[特集記事]中国をリードする、未来都市
熱帯特有のマングローブ林など、地質学的に貴重な地形をもつことから、島全体がユネスコの世界ジオパークに認定され、太古から続く自然が保護されています。
大自然が魅力のランカウイ島
ランカウイ島は世界ジオパークに認定されており、自然保護のために開発できる地域が島全体の35%に限られています。北西部エリアは、東南アジア最古のジャングルで覆われ、標高709mのマチンチャン山はケーブルカーで上ることができます。森を抜けた先のビューポイントからは、煌めく青い海を見ることができます。東部エリアには3つの川が流れ、流域にはマングローブ林が生い茂り、多種の動物が生息しています。切り立った岩山や鍾乳洞には約5億年前の石灰岩地層が残っています。
ランカウイ島ならではの楽しみを
島の中心地にあり、地元の人の日常に触れることができるクア・タウン。ここにはホテルやショッピングモール、レストラン、地元の工芸品を扱う雑貨店などがあります。フェリー乗り場にそびえるのは、ランカウイ島を象徴する巨大な鷲のモニュメントがあり、人気の記念撮影スポットです。そのほか、白砂のビーチや大自然を満喫できるアクティビティなど、ランカウイ島ならではの楽しみ方がいっぱいです。
[特集記事]東西の文化が融合した、マレーシアへ
韓国南西部、全羅南道(チョルラナムド)の港町。複雑に入り組んだリアス式海岸の美しい景観はもちろんのこと、新鮮な海の幸を使った韓国料理の数々も見逃せません。
海に囲まれた街を楽しむ
麗水を含む全羅南道は昔から食が豊かな土地。たくさんの商店で賑わう鎮南路商街で特に有名なのが、カンジャンケジャン(カニのしょうゆ漬け)やテンジャンケジャン(カニのみそ漬け)。リアス式海岸の複雑な地形が生み出す海の幸は絶品です。近代的な水族館「麗水アクアプラネット」も人気の観光スポットです。その規模やユニークな展示のみならず、太陽光発電を採り入れた”環境にやさしい水族館”としても高く評価をされています。
梧桐島と順天湾湿地
麗水市の東に浮かぶ梧桐島(オドンド)は、韓国で初めて海上国立公園に指定された風光明媚な島。本土とは防波堤でつながっていて徒歩で渡ることができる手軽な観光地ながら、194種もの樹木と奇岩絶壁に覆われた豊かな自然が魅力です。また、南海岸地域に発達した広い葦畑と干潟からなる順天湾湿地は、約200種の渡り鳥が飛来する湿地生態系の宝庫です。2006年にラムサール条約湿地にも登録されました。湿地の中に設けられた木道を歩いて龍山(ヨンサン)展望台まで上れば、見事な景観が一望できるでしょう。
人口の約7割を占めるビルマ族の他に、130を超える少数民族が生活するミャンマー。最大都市ヤンゴンには、数々の仏教寺院や活気あふれる市場など多くの見どころがあります。
平野に林立する寺院群
ミャンマー中部、エーヤワディー川中流域の広大な原野に無数の寺院やパゴダ(仏塔)が建ち並ぶバガン遺跡。カンボジアのアンコールワット、インドネシアのボロブドゥールとともに世界三大仏教遺跡に数えられ、多くの仏教徒や観光客が参拝に訪れる聖地です。 寺院には、ヒンドゥー教からの影響を示す装飾や当時の生活を伝える壁画などが残されており、考古学的にも貴重な遺跡群です。長いバガン王朝の歴史の中で建立された寺院やパゴダの数は5,000基以上ともいわれており、ここにしかない息を呑む光景が待っています。
ヤンゴンの街を歩く
「アジア最後の秘境」と称される活気あふれるミャンマー最大の都市ヤンゴン。多くの人びとにとって仏教はごく身近な存在であり、日常的に寺院やパゴダへお参りをして祈りを捧げます。黄金に輝くシュエダゴン・パゴダや巨大な涅槃像の祀られたチャウタッジー・パゴダを訪れれば、祈りをささげる人びととの出会いと異国情緒の薫るディープなミャンマーを知ることができます。ダウンタウンでは、市場でお土産を探したり、本場ミャンマー料理に舌鼓を打ったりと、その楽しみ方は無限大です。
カンボジアの海の玄関口。同国随一のビーチリゾートである一方、アンコール・ワットを訪れたり地雷問題について学んだりと、さまざまなカンボジアに出会える寄港地です。
密林に埋もれた寺院群
9世紀から15世紀にかけて栄華を誇ったクメール王国のアンコール王朝。密林の中にたたずむ巨大な遺跡群は、かつての繁栄を今に伝えています。特に、クメール建築の最高傑作とも称されるアンコール・ワットは、歴史的な価値はもちろんのこと均整のとれた美しい景観で知られ、世界中の旅行者を惹きつけます。他にも、その北方に位置するアンコール・トムの中心に築かれたバイヨン寺院や、ガジュマルの巨木が遺跡の至るところに絡みつくタ・プローム寺院など、見どころは尽きません。
国内随一のリゾート地
首都プノンペンから230キロメートル南西に位置する、白砂のビーチとエメラルドグリーンの海が広がる、カンボジア随一のリゾート地シアヌークビル。海沿いを中心に開発が進められ、欧米・アジアからの観光客も増加しています。アジアンリゾートの雰囲気たっぷりな白砂のビーチや、近郊に位置する「リアム国立公園」など、豊かな自然を満喫することができます。都市開発によって街並みの景観が大きく変化しつつある一方、少し歩けば庶民の素朴な暮らしも垣間見え、カンボジアの「いま」にふれられるでしょう。
地雷問題を検証する
「貧者の兵器」と呼ばれ、20世紀に世界各地の紛争で使用された地雷。カンボジアでは1993年の内戦終結以降も、地雷が深刻な被害を出し続けています。しかも被害者の多くは兵士ではなく、一般市民や子どもたち。一度埋められた地雷は、「誰かが踏むか、除去されるまで」半永久的にそこにあり続けます。ピースボートでは長年にわたって、カンボジア寄港時に地雷問題を検証するスタディーツアーを実施しています。地雷除去作業現場の視察や、懸命に生きる被害者たちとの交流を通じ、カンボジアの地雷問題の「今」を学びます。
[特集記事]旅先で出会った地雷問題
目覚ましく発展する国際都市、上海。近未来的なデザインの高層ビルが建ち並ぶビジネス街がある一方ノスタルジックな街並みも楽しむことができる、魅力あふれる都市です。
活気あふれる街を歩く
19世紀後半から20世紀前半にイギリスやアメリカの租界地として発展した外灘(バンド)は、黄浦江に沿って西洋式近代建築が建ち並ぶ異国情緒あふれるエリアです。現在はレストランやショッピングモールとして利用されており、多くの観光客でにぎわいます。高層ビルが林立する対岸の近未来的な光景を望む夜景スポットとしても人気。また、フランス租界の街並みを再現した「新天地」や昔ながらの住宅地をリノベーションした「田子坊」などのおしゃれスポットを歩けば、常に進化を続ける上海の活気を感じられるでしょう。
美しき世界遺産の庭園
上海近郊に位置する風光明媚な古都・蘇州。ここは、中国五大湖のひとつ太湖と、中国の東西を結ぶ京杭大運河に隣接した水の都です。運河や湖を巧みに利用した庭園や水路が張り巡らされた街並みの景観は、「東洋のヴェニス」と称されており、その美しさは冒険家マルコ・ポーロも絶賛したと伝えられています。中でも、豊かな水郷の景観が広がる「平江歴史文化街区」や「山塘歴史文化街区」、中国四大名園の「拙政園」は、ぜひ訪れたいスポット。大都会の上海とは異なる風情ある佇まいは、大いに旅情をそそります。
インターナショナルな雰囲気が味わえるスマランの街。大航海時代からの歴史があるチャイナタウンでは、インドネシア料理と中華料理が融合した食文化も楽しみです。
ボロブドゥール遺跡へ
世界三大仏教遺跡のひとつに数えられる、世界遺産の仏教遺跡ボロブドゥール遺跡。8~9世紀にかけて建造されますが、その後メラピ山の大噴火によって火山灰に埋もれ、密林に姿を消しました。それからおよそ千年の時を経た1814年、イギリス人の植民地行政官トーマス・ラッフルズにより偶然発見され、12年の歳月をかけて遺跡全体が掘り起こされました。壁面を飾る美しいレリーフや多くの仏像が鎮座する遺跡の内部は、まさに”聖域”と呼ぶにふさわしい静謐で神秘的な空気に満ちています。
他民族シティを歩く
オランダ統治時代に東インド鉄道会社によって建設された「ラワン・セウ」は、スマランのシンボル。日本軍やオランダ軍にも徴用されるなど歴史に翻弄され続け、現在は鉄道物館となっています。また、15世紀初めにスマランに到着した中国の武将・鄭和が建てた「サン・ポー・コン寺院」もぜひ訪れたいスポットです。広大な敷地内に寺院や門、航海の様子が描かれた壁画などが残されており、街に息づく中国文化の系譜をたどることができます。お腹が空いたら、多民族文化が生み出した名物、ジャワ風中華春巻き「ルンピア」を。
マヘ島北部に位置するセイシェル共和国の首都。インド、アフリカ、ヨーロッパなどの各地から移り住んだ人たちが築いた移民の国で、独自の「クレオール文化」を有します。
インド洋に浮かぶ常夏の島
ターコイズブルーの海と真っ白なビーチが美しいセント・アン海洋国立公園は、「インド洋の真珠」と称されるセイシェル諸島の魅力を存分に堪能できるスポットです。ボートに乗って魚の餌付けを体験したり、実際にシュノーケリングで海中を覗いてみれば、カラフルな熱帯の魚たちに出会えることでしょう。また、船底がガラス張りのグラスボトムボートに乗れば、舟の上からサンゴ礁や熱帯魚の姿を見ることができます。クルージングをしながら、さまざまに変化して行く海の色を眺めるのもオススメです。
クレオール文化の中へ
さまざまな国の言葉が混ざり生まれたクレオール語、そして英語とフランス語が公用語となっているセイシェル共和国。街の中心部には、イギリスのビッグ・ベンを模して建てられた時計台など18世紀の植民地時代の建物やカラフルなヒンズー教の寺院など、数々の歴史を紡ぎ「クレオール文化」となった今の姿を目にすることができます。 1901年に創設された植物園では、植物界最大、最重量を誇る種子として有名な、ココ・デ・メール(双子椰子)もみられます。
マレー語で「三角江」を意味する、ボルネオ島の小国ブルネイ・ダルサラームの港町。石油や天然ガスなどの天然資源が豊富なこの国には、独自の文化と豊かな自然が広がります。
オールドモスクに魅せられて
ブルネイの首都バンダル・スリ・ブガワンには、第29代のブルネイ国王ハサナル・ボルキア国王の即位25周年に合わせて建てられた金色に輝くドームが特徴的な「スルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスク」が南国の空に向かってそびえ立ちます。一方、川の対岸には、学校や商店、モスクなど、陸地と変わらぬ機能が揃う世界最大の水上集落が広がります。実際に集落を訪ねて地元の人びとの話に耳を傾け、一緒にお昼ご飯を食べる――そんな交流体験もピースボートならではの楽しみ方です。
原始の熱帯雨林へ
森林伐採が厳しく制限されているブルネイには、手つかずの豊かな熱帯雨林が残ります。首都からボートに乗り込み、およそ5万ヘクタールという広大な面積を誇る「ウル・トゥンブロン国立公園」へ。一般公開されているのはそのうちわずか0.2%ですが、マングローブが生い茂る川筋を遡ったり、国立公園内の遊歩道を散策したり、森林の上につくられた高さ約65メートルの歩道「キャノピー・ウォーク」を体験したり、ブルネイの豊かな自然を存分に体感できます。運が良ければ、テングザルやムササビなどの動物にも出会うことも!