サファガ
紅海に面する港町サファガは、古代エジプトの都が存在したルクソールへの玄関口。文明を象徴する数々の古代遺跡が、今も神秘的な姿をたたえながら旅人を迎えます。
生と死の交差する古都
古代エジプト王朝が栄華を極めた時代の都・ルクソールは、「古代都市テーベとその墓地遺跡」として世界遺産に登録されています。古代エジプトの死生観に基づいた太陽の昇るナイル川東岸は、「生者の街」とよばれ神殿群が築かれ、レストランや商店が並び賑わいを見せます。対して西岸は、墳墓が造られた「死者の街」。王の再生復活を願った葬祭殿や墓所など、遺構が多数遺ります。最盛期には100万人もの人口を誇ったルクソールの街。歴代のファラオが埋葬された「王家の谷」や、エジプト最大の「カルナック神殿」を目指して、世界中から観光客が訪れます。
エジプトの栄華を物語る地
ナイル川東岸には、約2,000年の間に歴代の王たちが次々と増築を重ねた「カルナック神殿」。そしてカルナック神殿の副殿であり、参道や大列柱廊などがバランス良く配置された「ルクソール神殿」が堂々とした佇まいで旅人を迎えます。ナイル川を西岸へと渡ると、そこは死者の街。歴代の王が葬られた「王家の谷」には、今もファラオたちが永遠の眠りの中にいます。他にも「メムノンの巨像」や、崖を利用して建てられた3階建ての「ハトシェプスト女王葬祭殿」など、古代エジプトの栄華と“永遠の命”への憧れを雄弁に物語る、数々の遺跡と出会えるでしょう。
美しきナイルの光景
エジプトはナイルの賜物――古代ギリシアの歴史家ヘロドトスが遺した名言です。そんなエジプトの象徴とも言えるナイル川で目にするのが、「ファルーカ」と呼ばれる帆船。三角形の白い帆を張り、風を受けて進む風力航行の船です。古くからナイル川で使用されてきた伝統的な帆船で、現在ではナイル川沿いのルクソールやカイロ、アスワンを訪れる観光客にも人気があります。操縦は地元の船頭(ファルーカマン)が行い、青いナイル川の川面を何そうものファルーカが行き交う光景は、一幅の絵画のよう。古来から続くナイル川の美しさが体感できます。