古代の謎を秘めたピラミッドが待つ大地の砂を踏みしめて
船旅の醍醐味は、目的となる訪問地だけでなく、その場所に到着するまでの時間を楽しむことができるところです。海でつながっていく土地と土地、その文化のグラデーションを感じながら、これから訪れる場所に思いを馳せることができます。もっとも有名な世界文化遺産のひとつ、エジプトの巨大ピラミッドへの旅は、多くの人の憧れ。クルーズでのエジプトの旅は、地中海と紅海、ふたつの海を結ぶ「スエズ運河」の航行からはじまります。ゆっくり時間かけ、両端に広がるの壮大な景色を全身で受け止め、エジプトを目指します。
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文・構成/編集部 写真/汰木志保
船旅のハイライト、スエズ運河
世界三大運河のひとつスエズ運河。早朝4時、運河の入り口で「順番待ち」をしていた船が、ゆっくりと動き出します。半日かけ通航していくスエズ運河は、世界一周クルーズのハイライトのひとつでもあります。この運河構想の夢は、古代エジプトのファラオたちの時代から培われていたというのだから、果てしないロマンを感じられずにはいません。そしてこの運河は各国にとって有益だったからこそ、時には世界情勢を大きく揺るがす戦場にもなりました。壮大な歴史の数々に思いを馳せながら、船はシナイ半島とアフリカ大陸の間の砂漠地帯を優雅に進みます。
エジプトに到着する前に、船には世界で活躍する専門家たちが乗り込み、この地にまつわる歴史や文化、社会情勢などについてのレクチャーが連日のように行われます。船内にこうした学びの機会があるのも、ピースボートクルーズならではの特色。眠っていた知識欲を刺激されデッキに出ると、優しく吹く中東の風が心地よく頬を撫でます。 (写真は、エジプト考古学者の河江肖剰さんによる、最新の技術を駆使してピラミッドの謎に迫るプロジェクトを紹介する講座の様子)
ポートサイドからカイロ、そしてギザへ
エジプト旅行への期待が最大に高まったころ、船はエジプトの北東部の港町・ポートサイドに入港。さっそくバスに乗り込み、14世紀には「1000のミナレット(塔)が立つ街」と称された首都のカイロを目指します。車窓から見えるモスクやミナレット、アラビア文字の看板など、異国情緒あふれる景色に目を奪われます。 ピラミッドやスフィンクスだけではなく、カイロの街もエジプトの大きな見どころのひとつ。ナイル川の遊覧や大勢の人でにぎわうバザールでショッピングをしたりと、さまざまな楽しみに満ちています。
いよいよカイロ近郊に位置するギザに到着、雄大にそびえるピラミッドと対面します。世界三大ピラミッドは、どんな理由で、どのようにつくられたのか……。そのミステリーは、「世界の七不思議」のひとつにも数えられています。世界の不思議が目の前に。興奮して近くに走り寄りますが、あまりの大きさにその全貌がとらえられません。砂漠の砂地に足を取られながらピラミッドの近くまでたどり着くと、ひとつひとつの石の大きさに圧倒されます。古代文明の驚異と神秘を感じる、感動のひとときです。
喧騒に満ちたカイロの街を歩く
活気に満ちたバザールや喧騒の街並みと、静謐な祈りの空間が共存するエジプト。バザールには、さまざまな商品が所狭しと並びます。古代エジプトの芸術性は、当時から数千年が経過した今見ても変わらない美しさに満ちています。お土産選びも目移りしてしまいます。目の前に広がる魅力的な商品の数々を前に、アラブの商人たちが力強く呼び込みます。観光大国であるエジプトは日本語を話せる人も多く、にこやかに声をかけてくれます。値段交渉はコミュニケーションのひとつ、思い切って挑戦です。
長い歴史の中で発展した食文化も、エジプトを訪れたらぜひお試しあれ。レンズ豆やヒヨコ豆を用いたバラエティ豊かな豆料理をはじめ、クミンやターメリックなどのスパイスをふんだんに使ったエスニックな味付けはどれも絶品。街のあちこちで目にすることのできる、幾何学模様を極めたかのような複雑に入り組んだ”イスラム模様”との出会いも楽しみです。アラブ文化の片りんにふれ、その魅力を五感で堪能したところで、後ろ髪をひかれながらも次の港を目指し船は旅立っていきます。
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