砂漠に隠された魅惑の地へ
中東の王国ヨルダンは、ピースボートクルーズでも特に人気の高い寄港地のひとつ。船が寄港するアカバは、紅海きってのリゾート地としても知られるヨルダンの海の玄関口です。土地の大半を砂漠や荒野に覆われた内陸部には、映画の舞台にもなった大迫力の世界遺産ペトラ遺跡や、別名「月の谷」とも呼ばれる絶景の砂漠地帯ワディラム、不思議な浮遊体験ができる死海など、冒険心を刺激するスポットがいっぱい。大自然と人類の叡智にふれる旅へと出かけます。
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文・構成 / 編集部 写真 / PEACE BOAT
謎多き伝説の古代遺跡
ヨルダンを代表する壮大な古代都市・ペトラ遺跡へ。未だ発掘が終わらないほどの壮大なスケールをもつ遺跡は映画『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』の舞台としても知られ、世界中の人びとを惹きつけます。 ペトラ遺跡のエントランスからしばらくは、「シーク」と呼ばれる切り立った崖の間の細い道を歩いて進みます。道の両側にそびえる崖は高さ100メートルに達し、これだけでもスゴイ景色。歩いているだけで、気分はすっかりインディ・ジョーンズです。曲がりくねった一本道を30分ほど歩くと、そこに待っていたのは……
突如視界がひらけ目の前に現れたのは、宝物殿「エル・ハズネ」。高さ約40メートル、幅約30メートルもの巨大で美しい遺跡の出現に、思わず感嘆の声が漏れます。エル・ハズネの造形は広大なペトラ遺跡の中でも圧倒的な美しさを誇り、光の射す角度によって微妙に色合いを変えるバラ色の岩肌は、訪れたすべての人を魅了します。いま見えている部分だけでも非常に大きな建造物ですが、近年、地面の下にさらなる遺跡が眠っていることが判明しました。その壮大なスケールには、驚くばかり。
エル・ハズネの姿があまりに有名ですが、ここはまだペトラ遺跡のほんの入り口。エル・ハズネを右に進むと、バラ色の岩肌に多くのファサード(建物正面の装飾)が並ぶ「ファサード通り」に出ます。ここは40を超える墓が連なる場所で、背後の岩山にも多くのファサードが並びます。いくつかの岩山は登ることもできるので、ぜひ崖の上からの景色も楽しみたいところ。バラ色の遺跡群とどこまでも続く岩の世界を一望する大パノラマは、ここでしか見ることのできない絶景です。
岩と砂が織りなす絶景
ペトラ遺跡と双璧をなすヨルダンの見どころといえば、”月の谷”の異名をもつワディラムです。アカバ港から車で1時間ほど。ここからは四輪駆動のジープに乗り込み、ゲームドライブへ出かけます。広大な沙漠と切り立った大きな岩山の間を疾走する爽快感は「最高」の一言! 砂埃に細めた目に映るのは、どこまでも続く赤い砂漠、そして長い年月をかけて形づくられた天然の彫刻が刻まれた美しい奇岩の数々。自然が創り出す驚異の姿には、地球の歴史を感じずにはいられません。
夕刻、ワディラムの赤い大地をさらに朱く染めながら太陽が沈みます。まるでSF映画のような風景は、神秘すら感じます。日が落ちるにつれて周りは徐々に暗くなり、やがて完全な闇に包まれます。空を見上げると、そこには満天の星。星の輝きを邪魔する光がまったくなく空気も澄みきっているため、天を埋め尽くすかのような星空が望めるのです。 そして翌朝、岩山の合間から朝日が昇ります。だんだんと明るくなる空と大地——徐々に色合いを変化させる空も太陽に照らされた大地も、言葉にできないほどの美しさです。
死海で浮遊体験
ヨルダン北西部にあるのは、世界一低い場所にある湖・死海です。その塩分濃度はなんと30%(※普通の海水は約3.5%)。高い塩分濃度が浮力を与えるため、どんなカナヅチでも自然と体が浮いてしまうんです。さっそく不思議な浮遊体験にチャレンジ。おっかなびっくりで水に入り、ふっと力を抜くと……、体がプカプカ浮き上がります。 死海といえば、泥パックも有名。塩分やミネラルを豊富に含んだ死海の泥は、美容アイテムとして世界的に知られます。周辺のお土産物屋さんでも多く売られているので、お土産にも最適です。
今を生きる難民と出会う
最後に、ヨルダンを訪れたらぜひ考えたいのが難民をめぐる問題です。パレスチナに国境を接し、1948年の第一次中東戦争以来、多くの「パレスチナ難民」を受け入れているヨルダン。現在では、ヨルダンの人口の7割以上がパレスチナを故郷にもつ人びとだといわれています。 また隣国のシリアでは2011年から内戦が続いているので、ヨルダンにはおよそ67万人ものシリア難民が暮らしています。ピースボートクルーズでは、ヨルダンへ難民として逃れてきたパレスチナ人やシリア人のコミュニティを訪れるオプショナルツアーも実施しています。
2014年のクルーズでは、病院やリハビリテーションセンター、難民キャンプを訪れ、出航前に集めていたオムツや衣類、そしてLUSHジャパンの協力のもと石鹸やボディソープなどの支援物資をシリアの人びとのもとに届けました。物資を届けた際には、病院の医師に現状を伺ったり、現地NGOの職員から話を聞いたり——リハビリ施設で暮らす子どもたちとの交流を通じて、シリア難民の「いま」に耳を傾けます。普段のニュースでは埋もれてしまっていた人びとの、リアルな日常の「声」にふれる体験となりました。
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