乗船者インタビュー

まだ若いし、動いておかないともったいないなって。

原田朝さん(埼玉県 / 22歳)

学生ながら古着屋を経営

今大学4年生なのですが、乗船前は大学に通う傍ら古着屋の経営もしていました。高円寺という古着の聖地みたいなところでお店を開いています。もともとリヤカーに服を積んで、高円寺や下北沢、渋谷なんかで売り歩いてたんです。それでご縁があって古着屋の店長になりました。テナントを貸していただいて、オーナーと共同経営のような感じですね。商品の仕入れやブランディングは僕がやっています。今年の4月に店を構えて8月に船に乗りました。大学の授業は船上で受講しています。

人とちがうことがしたかった

人と違うことがしたいなと思い、古着屋を始めました。高価で、探しても見つからないようなヴィンテージの古着をリヤカーに乗せて、行商という形で許可証も取って。街中を歩いてる人に「古着見ていきませんか?」とか声をかけてましたね。例えば10万円で売れるようなものを、2~3万とかで売ってて。大義としては本当に古き良き服、長くもつ服をもっと皆さんに身近にあると知ってほしくて始めました。時には「昭和よりも昭和してるね」なんて言われながら、日本で最大の古着フェスに呼んでもらったりしながら、ベイビーステップを踏んで、開店までたどりつきました。

誘われて3分でOKしました

10年来の親友に、「見つけてきたよ、世界一周したくない?」と言われたのが乗船のきっかけです。僕らは昔から世界の話をするのが好きだったんです。例えばサントリーニ島ならこういうことをしたいとか。お互い映画も好きで、007が好きなんでジェームズボンドが行く場所とか、こういう景色を一緒に見たいとか、ずっと話していました。ちょうど時間もあるし、行くなら今しかないねと、誘われて3分くらいでOKしました。1人だったら絶対に乗ってないし、彼がいるから決めたのが大きいです。だから仕事も友だちに預けて、大学の勉強も船でやると決めて、「優先するのは乗ること」と割り切りましたね。

ありえない場所に自分がいた

寄港地ではアイスランドのレイキャビクが一番印象的でした。もともと『ヴィンランドサガ』っていうアニメやバイキングとか、伝説系が好きで。着いた瞬間にまずGoogleマップ開くと、あり得ない場所に自分がいる。「本当に来たんだな」と実感が湧きました。博物館に行って鎧や刀を見て、自分が昔から学んでたことの本場に行けるなんて思ってなかったので、すごく楽しかったですよ。あとはウイスキーが好きなので、樽が置いてある比較的新しい博物館にも行きました。日本にいたときからマッカランの12年が好きなんですが、いろんな種類を試飲できて、お酒の幅が広がったのもよかったですね。

ローマの街に魅了された

あとはイタリアのローマ。昔からローマの歴史がとても好きなんです。古代ローマでは、地下水路が発達していましたが、街に派閥が生まれてそれぞれの思惑で建物を建て統率が取れなくなった。それである人物が建築家や芸術家を住まわせて街を再建したらしいんです。それを踏まえて街を見ると、本当に見方が変わるんですよね。古い建物も意外と材質が違うから時代も違うなとか、有名なスペイン広場とかコロッセオとかも違う時代のものが交錯してるなとか。学んできたことと違ったこともあれば、その通りだったこともあるし、発見や確認もしたい。頭が忙しかったです。ローマだけで4万5000歩ぐらい歩きました!

感じたことが多すぎて

旅をふりかえると、感じたことが多すぎて、何から話したらいいか分からなくなるぐらい。自分でもどう消化して落とし込むのがいいのかと考えますが、出会いという面ではシニアの方とご一緒する機会がわりとあって、その方たちの経験豊富な話がとてもおもしろかったです。自分の老後と重ねてみたりしましたね。自分の中で変わったことはいろいろありますが、まずは一歩踏み出す勇気が出たっていうところ。あとは踏み出してみたら意外と何でもうまくいく力が自分にはあるなと気づきました。あとは質問、疑問がとても増えました。いろんなことに関心を持つことがとても多かったですね。

自分がどこまでできるか確認したい

乗船前は日本で就職して家庭をもって、やりたいことやって、幸せな人生を歩もうって思ってました。でも船乗って、一度は海外で働きたいなと思いました。日本だけじゃ狭いと思ったし、まず一度は違う国で仕事をして、自分がどこまでできるのか確認しないと気が済まないと思います。シニアの方にもよく「まだ若いよ」と言われるし、僕も「だよね!」と思うし、ここから動かないともったいないなって。世界一周プラスアルファで、いろんな方とお話できて、帰ってからも会いに行ける人脈の財産ができました。そこに200万というのは激安だなと思います。

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