乗船者インタビュー
チャンスがあったら、ぜひ一歩踏み出してほしいです。
平井葉子さん(埼玉県 / 74歳)
やりたいことは、やっておかなくちゃ
40代で病気をしたことがありました。子どももまだ高校生だったのですぐに仕事復帰しましたが、病気をきっかけに「やりたいことがあるならやっておかなくちゃ」と思ったんです。スポーツインストラクターをやっていたので体には自信があったけど、病気になったらいろいろ不自由な部分も出てくるし、元気なうちに行きたいところに行って、やりたいことをやりたいなと。ピースボートのことは以前からポスターで知っていたので、家族に相談したら応援してくれて。自分も若くて元気だったから、すごくいいタイミングで乗れたなと思っています。
家族が応援してくれた
初めて乗船したときはまだ仕事をしていたので、3週間のショートクルーズに乗船し、翌年に地球一周に乗ったんです。地球一周のときはさすがに3ヶ月なので仕事は一旦退職しましたが、乗ったらとにかく楽しくて。「高校生の子をおいて行ったの?」と言われるんですが、我が家はみんな好きなことをやるというタイプなんで、家族は応援してくれました。家族はみんな、家に私がいない方が穏やかな日常のようで(笑)。行きたいと言うと「行けば?」と嬉しそうに言うので、ありがたいことにちょこちょこと乗船できました。
国際交流ができる船
今回のクルーズには、日本以外からの乗船者がとても増えた印象で、私はとても嬉しいです。言語面はどうするのだろうと思っていましたが、みなさんとにかく語学の習得が早い。2ヶ月くらいで日常の挨拶を簡単にこなすし、驚きました。今またイスラエルとパレスチナの問題がありますが、国際交流をベースにしたピースボートの旅にたくさんの国の方が参加することが一番いいんじゃないかなって、あらためて思いましたね。
大きくて余裕のある船内空間
これまでの船は1000人も乗ったらいっぱいというイメージがありました。でもパシフィック・ワールド号は船自体が大きいし、空間にも余裕がある。だから、窮屈感はないですよね。特にアトリウムの吹き抜けは開放感がありますね。船室でも同じ部屋の方とずっと一緒にいるわけではないので、こうやって公共のスペースがたくさんあって充実しているのはいいと思います。それから食事がおいしいのがうれしいですね。日本人総料理長がいらっしゃいますし、時々あんこ系のお饅頭なんかが出ると個人的にはとても盛り上がります(笑)
ジャマイカを堪能
思い出に残っている寄港地はジャマイカです。今回船では一度もプールに入ってないんですが、ジャマイカの海では泳ごうと決めていました。実際は海を小さく囲ったところでしたが、そこで泳げたのがすごく楽しかったです。船内ではまったく話したこともなかった人たちと一緒になって、写真を撮ったり、荷物の番をしたりとかね。海に入ったあとに買い物に行ったくらいでしたが、カリブ海はすごくきれいだったし、流れている音楽も楽しい。ただ歴史的に見れば非常に過酷な歴史を持ってる場所でもあるし、そういう中で水先案内人の方の講座を聞けたことも、すごく良かったです。
帰りたくなる、船という家
ジャマイカでもそうでしたが、海で楽しんでいるすぐそばにピースボートの船があるんですよ。ここに橋があれば…くらいの近さなんです。見ているだけで、”うちの船”って感じがしますよね。寄港地をまわって疲れてくると、みなさん「早く船に帰ってちょっとゆっくりしたい」とか、「コーヒーを飲んで休憩したい」と、船に帰ってくると本当の家に帰ってきたみたいにほっとすると言いますね。そういう意味では、旅が進むにつれてどんどん船が”我が家”になってくるのかなと思うんですよね。
やってみないとわからない
初めての長旅、それも船旅となると、周りの方から「そんな長い期間大丈夫?」」と心配される場合は多いと思います。でもやってみないとわからないし、やりたいんだったらやった方がいいと思うんですよね。結婚したり子どもを持つと、自分以外の家族や周りのことをやりながら生きてるような人生が何十年も続く。子どもを育てて仕事もして、親戚や近所の方とお付き合いして。だからそう考えたら、できるときなんて限られてるんだから、チャンスがあったら一歩踏み出すっていうのはすごく大事かなと思いますね。