北欧エリア(フィンランド、デンマーク、ノルウェーなど)
北欧エリアの魅力
新旧の調和した街並みと雄大な自然が魅力の北欧エリア。フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランドの北欧5か国をベストシーズンに訪れます。
絶景のフィヨルド遊覧
全長204キロメートルにも及ぶ、ノルウェー最長のソグネフィヨルド。ノルウェー語で「入り江」を意味するフィヨルドは、氷河による浸食作用によって形成された複雑な地形の湾や入り江を指します。その雄大で神秘的な景観は、得も言われぬ美しさです。急峻な山々の斜面を流れる無数の滝や山間に並ぶ可愛らしい家々も、フィヨルドの風景に彩りを添えます。クルージングでフィヨルドを堪能したあとは、ぜひ陸側からも。世界で最も美しい鉄道の旅のひとつとしても知られる、フロム鉄道からのフィヨルドの眺望もおすすめです。
オーロラとアイスランド
夜空に揺らめく、美しい光のカーテン――ローマ神話の女神の名前から「オーロラ」と名付けられた幻想的な自然現象は、いつの時代も私たちを魅了してやみません。星空とともに帯状の光が大きく広がり、瞬く間に視界を包み込む光景は、言葉で表現できないほどの美しさです。地球一周の旅路で出会う奇跡の絶景は、一生忘れられない思い出となることでしょう。ピースボートクルーズでは、オーロラシーズンのアイスランドに寄港し、ダイナミックで神秘的な地球の営みを体感できるこの国の魅力を、余すことなく味わいます。
北欧のデザインを知る
北欧の長く厳しい冬を豊かに過ごすために考案された「北欧デザイン」。シンプルで機能美にあふれた日用品や家具には、そんな思想やアイデアが詰まっています。ヘルシンキやコペンハーゲンの街には、機能性とデザインに優れた可愛らしい北欧ブランドの名店がひしめいています。洗練されたデザインや優しい色合いと温かみのある手触りは、厳しくも豊かな自然とともに暮らすこの地域ならではのもの。どれだけの時を経ても決して色褪せない、世界中で愛される北欧デザインの品々をぜひ手にしてみてください。
バルト海の栄華にふれる
雄大な自然の絶景や新旧の調和する美しい街々をめぐる、北欧・バルト海の航海。ヨーロッパ大陸とスカンジナビア半島の間をめぐる旅は、「最も美しい航路」のひとつとして世界一周クルーズの中でも人気を集めています。 ヨーロッパ北部の交易圏として栄えたバルト海一帯は、デンマーク、スウェーデン、ロシアなどの強国が覇権争いを繰り返し、重厚な歴史を刻んできました。 バルト海をめぐる旅は、在りし日のロマンあふれる街並みとの出会いだけではなく、その歴史の奥深さにふれるひとときでもあるのです。
[特集記事]知られざるバルト海の魅力−航海作家が選ぶ歴史航海 −
北欧エリアの寄港地
クルーズによって寄港・運航しない場所が含まれます。詳しくは各クルーズのご案内をご覧ください。
国土の大半が美しい森と清らかな湖に覆われた、北欧の国フィンランド。人びとは愛する自然の中でサウナやハイキングを楽しみ、ささやかで丁寧な暮らしを営んでいます。
本場でサウナ体験
近年、日本でもトレンドのサウナは、フィンランドが発祥。「Sauna」はフィンランド語で、フィンランドの人びとはサウナをリラックス、そして家族や友人との団らんの場として利用しています。フィンランドの伝統的なサウナは、薪を燃やして室内を温めるタイプ。入ると、木の香りと柔らかな蒸気が全身を包みます。サウナのあとは、プールや湖でクールダウン。ヘルシンキ市内にも気軽に利用できる公共サウナから、スタイリッシュな雰囲気の最新サウナまでさまざまなサウナが揃い、地元の人に混じっての本場のサウナ体験が楽しめるでしょう。
緑に包まれたひとときを
フィンランドの人びとは、国や民族のことを「スオミ(Suomi)」と呼びますが、その語源は湖や池を意味する「スオ(Suo)」からきたと言われています。国土の80%が森や湖沼、河川や農耕地という、まさに自然の宝庫であるフィンランド。首都ヘルシンキの郊外にあるヌークシオ国立公園には、濃緑の森と静かな湖が広がり、地元の人びとが自然の中でリラックスする光景が見られます。誰もが自然の恵みを享受することができる「自然享受権」が根付いた北欧の国。心地よい空気に満ちた自然の中を歩けば、自然を分かち合い、敬うフィンランドの人たちの哲学にふれられます。
ぬくもりに満ちた北欧デザイン
ヘルシンキでの楽しみのひとつが、機能性とデザイン性にあふれた「北欧デザイン」との出会いです。長く暗い冬が続く北欧の国では、家の中でいかに快適に心地よく過ごすかが大きなテーマ。何気ない食卓を飾るカラフルな食器や、温かみを感じる照明。使い手のことを考えられたインテリアなど、良質なアイテムが生活を豊かに彩ります。食事に訪れたレストランでも、北欧らしい遊び心ある色使いや、洗練されたインテリアが出迎えてくれるでしょう。食事はもちろん、インテリアやテーブルウェアなど、目でも舌でも“北欧の味”が堪能できます。
豊かな森と湖、無数の島々に恵まれた北欧最大の国スウェーデン。首都ストックホルムは14の島から成り、運河と水路に囲まれた街並みは「北欧のベニス」とも称されます。
旧市街ガムラスタン
スウェーデンは第二次世界大戦の戦禍を免れたこともあり、ストックホルムには現在でも歴史ある街並みがそのまま保存されています。最大の見どころは、中世の姿を残す旧市街「ガムラスタン」。街の発祥は13世紀にまで遡り、中世から変わらぬ石畳の路地には歴史ある建物が建ち並びます。スウェーデン・バロック様式の王宮やストックホルム大聖堂、ノーベル博物館などもこのエリアにあり、多くの観光客で賑わいます。アンティークショップや雑貨店、カフェなども多いので、ショッピングやグルメも存分に楽しめます。
優美な水の都
「水の都」とも呼ばれるストックホルム。街はスウェーデンで3番目に大きいメーラレン湖の出口に位置し、ストックホルムは「水運の玄関口」として、中世以降は交易拠点となり発展を遂げました。メーラレン湖に浮かぶ大小14もの島々と、それらを繋ぐ50本以上の橋の間には、多くの水路や運河が敷かれ、ボートやフェリーが人びとの日常的な移動手段として使われています。また観光名所も「水の都」を感じさせるものが多く、レンガ造りの市庁舎が湖に面して佇む姿は、この街を代表する美しい光景として知られています。
世界最古の屋外博物館へ
中心街から15分ほどの距離にあるのが、ユールゴーデン島。ストックホルムの地元っ子たちが愛する、緑豊かな都会のオアシスです。なかでも世界最古の「スカンセン野外博物館」には、スウェーデンの伝統的家屋や邸宅、教会などが年代別に移築されており、昔ながらの農村の風景が感じられます。当時の衣服を身にまとったスタッフが工芸や伝統的な生活を実演し、訪れた人にスウェーデンの歴史を体感させてくれます。スウェーデン料理を楽しめるレストランやカフェもあり、豊かな緑に包まれた空間で、素朴で味わい深い時間が過ごせます。
スカンジナビア半島一の規模を誇るデンマークの首都。華やかな王城や宮殿、歴史的な建造物とモダンなデザインが融合した美しい街並みに心が弾みます。
アンデルセンが愛した街
色とりどりの建物が軒を連ねる”ニューハウン”は、コペンハーゲンを代表する観光スポット。どこを切り取っても美しい景観を誇るこの港の歴史は古く、17世紀に端を発する北欧最古の人工港。かつては物流の拠点として、さらには長い航海を終えた船乗りたちの憩いの場としてにぎわっていました。ここは童話作家アンデルセンの愛した地としても有名で、運河沿いには、今も彼の暮らした家が残っています。爽やかな海風に誘われ、アンデルセンの暮らした地を散策すれば、港街の情緒と刻まれた深い歴史を存分に感じられるでしょう。
『ハムレット』の舞台
劇作家ウィリアム・シェイクスピアが残した数々の作品の中でも、特に傑作の誉れ高いのが戯曲『ハムレット』。この舞台とされるのが、コペンハーゲン近郊にある世界遺産の古城・クロンボー城です。わずか5キロメートル先の対岸には、スウェーデンの街・ヘルシンボリがあり、元々は海峡を見張る様につくられた砦でしたが、1585年にフレデリク2世によって再建され、その後幾度となく戦争や火災により姿を変えてきました。しかし、今でもクロンボー城の完成当時、北欧最大を誇った舞踏場や1500年代に制作された巨大なタペストリーなどを見ることができます。
”世界一幸福な国”へ
国連が2016年3月に発表した「世界幸福度報告書」において、”最も幸せな国”に輝いた福祉国家デンマーク。この国には、「ヒュッゲ(Hygge)」の文化が根付いています。ヒュッゲとは、”人と人とのふれあいから生まれる温かで居心地のよい雰囲気”という意味。この価値観はデンマークの幸福度と密接に関わっているとして、近年ヒュッゲは世界的にも注目を集めています。欧州独特の伝統と洗練さが入り交じったコペンハーゲンの街並みを散策しながら、デンマークの人びとのライフスタイルを感じてみましょう。
[特集記事]豊かな歴史と童話が紡いだ「おとぎの国」
中世後期ハンザ同盟の主要都市として栄えた、首都オスロに次ぐノルウェー第二の都市。世界最大級の規模を誇るフィヨルド地帯に位置する、フィヨルド観光の玄関口です。
活気あふれる港街
13世紀からハンザ同盟の貿易拠点として栄えてきた歴史ある街ベルゲン。世界遺産にも登録されているブリッゲン地区はもちろん、740年以上の歴史を誇る街のフィッシュマーケットも大きな見どころです。ノルウェーサーモンをはじめ獲りたての新鮮な魚介類やお土産品などが所狭しと並び、地元の住民から観光客まで、人びとが集う活気にふれたら、ノルウェーを代表する作曲家グリーグの家へ。カラフルな木造建築が並ぶ、北欧らしい美しい街は、散策だけでも心が踊ります。
ダイナミックな光景
全長204キロメートルにも及ぶ、ノルウェー最長のフィヨルドが「ソグネフィヨルド」です。氷河が数万年、数十万年の時間をかけて大陸を削り、そこにできた谷に海水が入り込んでつくられた奥深い入り江と、深い緑に霧のかかるフィヨルドの景色は、それだけで幻想的。山間に並ぶカラフルな家々も、名もなき無数の滝から雪解け水が流れ落ちる眺めも、まるで絵本の中のような世界です。船で訪れるからこそ堪能できる「フィヨルド遊覧」でめぐる壮大な景色は、まさに北欧航路のハイライトといえる特別な時間です。
初夏のベルゲンを訪ねて
北欧に暮らす人びとが待ち焦がれる、短くも美しい夏の訪れ。ノルウェー随一の港湾都市ベルゲンにその足音が響く頃、世界一周クルーズも彼の地を訪れます。港に面してカラフルな木造倉庫群が軒を連ねる世界遺産のブリッゲン地区が、この街のシンボル。ノルウェー最大の規模を誇るソグネフィヨルドにもほど近く、フィヨルド観光の拠点にもなっています。ハンザ同盟の栄華をいまに伝える美しい街並みと、悠久のときが創り出した神秘的なフィヨルドの造形――初夏の陽光に彩られた絶景を堪能します。
[特集記事]世界有数のフィヨルド遊覧と北欧の街並みの中へ
国内の消費エネルギーの大半を地熱と水力でまかなう世界屈指の自然エネルギー大国アイスランド。「地球」を感じる豊かでパワフルな自然が、一番の見どころです。
驚異の自然に抱かれた、環境先進国
圧倒的な自然が待ち受ける、北欧の島国アイスランド。国土の大半は火山地帯に属しており、国土の12%を氷河に覆われていることから「火と氷の国」と呼ばれています。この国では、活発な火山活動や地殻変動、氷河の浸食などにより、他の場所では見ることのできない、たくさんの驚異的な風景に出会えることでしょう。そしてそれらの自然エネルギーを生活の中に取り入れた「環境先進国」としても知られるアイスランド。国内の電力の約7割は氷河や滝の水量を活かした水力発電、残りの3割を地熱発電でまかなう、まさにクリーンエネルギー大国なのです。
地球の鼓動を体感
“生きている地球”を体感できる見どころが、数多く点在するアイスランド。その象徴ともいえるのが、「ゴールデンサークル」と呼ばれるエリアです。毎秒140トンもの氷河の雪解け水が注ぐ、アイスランド随一の滝グトルフォス。地球の鼓動が熱湯となり、高さ70mも吹き上がる間欠泉。そしてユーラシアプレートと北米プレートが左右に引き合う地球の割れ目「ギャオ」がある、シンクヴェトリル国立公園。いずれのスポットを訪れても、生きている地球と自分が一体化するような感覚が味わえます。
世界最北の首都
レイキャビクはダイナミックな自然に囲まれた街。人口は12万人ほど、歩いてまわれるコンパクトさです。アイスランドの歴史や文化を知ることができる美術館や博物館が数多くあり、また北欧らしいカラフルで可愛らしい街並みは散策にも最適です。レイキャビクの中心地にあって、その独特の形が異彩を放つのが「ハットルグリムス教会」です。この教会は、噴火した火山から流れ出て冷え固まったマグマをイメージして設計されました。近未来的でありながら、自然と調和するようにレイキャビクの街に溶けこんでいます。
[特集記事]地球の鼓動が聞こえる、遥かなるワンダーグラウンドへ
トロムソ島を中心に、西側の島々と東側の本土を合わせたトロムソの街は、北極圏内に位置するノルウェー北部最大の都市。北欧の雄大な自然と、可愛らしい街並みが魅力です。
北極圏の玄関口へ
ノルウェー北部の北極圏にある、美しいフィヨルドの街トロムソ。北緯70度に位置するものの、暖流の影響で比較的温暖な気候の街です。冬のオーロラ観測の拠点として知られていますが、初夏になるとフィヨルド観光を楽しみに大勢の観光客が訪れます。19世紀半ば以降、北極探検や極地研究の基地として世界的にも重要な役割を担ってきました。メインストリートであるストルガーダ通りにはノスタルジックな木造家屋が並び、およそ100年前に建てられたノルウェー最古の映画館も残っています。
北の大地に彩りを灯す教会
北極圏最大の街トロムソのランドマークともいえる建物が、トロムソの冬とオーロラをイメージしてデザインされた北極教会。日照時間の少ない北極圏にあることから、自然光を多く取り入れるよう設計されたモダンな建物です。白い三角屋根の外見が特徴的な教会は、「雪の教会」という別名も。高さ23メートルのステンドグラスは、ヨーロッパ最大級の大きさを誇ります。
極地の自然にふれる
地球上で最北の水族館であるポラリア(北極圏水族館)は、極地研究センターの一部であり、トロムソ大学などさまざまな研究機関と連携した研究・教育機関です。トロムソ市街地の対岸にあるストールシュタイネン山も、ぜひ足を運びたいスポット。山頂からはトロムソ島とノルウェー本土を結ぶ美しい橋やトロムソ市街が一望でき、フィヨルドの海と水平線に浮かぶ美しい島々を眺めることができます。
古くは炭鉱の町として栄え、現在は極地研究の拠点として多くの冒険者が訪れる世界最北の街、ロングイェールビーン。ここには厳しくも美しい大自然と絶景が広がっています。
“世界最北”に出会う
北緯78度、北極圏に位置するスピッツベルゲン島のロングイェールビーンは、人口1,000人以上の街としては世界最北です。そのため、世界最北のスーパーや世界最北の図書館、世界最北のビールなど、”世界最北”と名の付く数々の場所やものがあります。街はとても小さく、白く色づいた山々や可愛らしい街並みを見ながら歩いて回ってみるのもおすすめ。極地研究の拠点でもあり、最近では、「極地に行ってみたい!」そんな冒険心あふれる人びとが、ロングイェールビーンを訪れることも多いのだそう。
極地の歴史を知る
街でひときわ大きく、近代的な建物がスヴァールバル博物館です。スヴァールバル諸島の歴史や北極圏に生きるさまざまな動物たちの剥製などが展示されていて、極地の歴史を知るにはぴったりの場所です。1958年に建てられたスヴァールバル教会も、もちろん世界最北。ここはスヴァールバル諸島で唯一の教会でもあります。かつて炭鉱で栄えたロングイェールビーン。極北での採掘は容易ではありませんでした。街の目抜き通りの中心部に建つ無名坑夫の像は、静かにその歴史を伝えています。そのほか、雄大で力強い大自然を体感できるアクティビティも人気です。
アイスランド北部、レイキャビクに次ぐ第2の都市。エイヤ・フィヨルドの最も奥に位置する天然の良港で、フィヨルドが迫る美しい街並が人々の心を惹きつけます。
「火と氷」が創造した大自然
アイスランド中北部にある”エイヤフィヨルド”。アイスランド語で「島の峡湾」というその意味通り、氷河によって両壁は切り立ち、全長約60キロメートルとアイスランド最長の美しいフィヨルドです。濃い緑と山々の大自然に身をゆだねるクルージングを楽しめます。 氷のフィヨルドエリアから一転して、荒涼とした赤褐色の大地が広がるのはアイスランド最大の地熱地帯”クヴェリル”、そしてアイスランドで最も美しいと称される”ゴーザフォスの滝”。大自然が創り出す迫力ある風景が待っています。
フィヨルド沿岸に佇む街
中央の小高い丘に建つ「アークレイリ教会」は、1940年に建築されて以降、この街のシンボルです。3,300本ものパイプが取り付けられた巨大なパイプオルガンと美しいステンドグラスが迎えてくれます。天井から下げられた船は、航海中の家族の安全を祈る伝統的な祈りのひとつです。教会が立つ丘からは、海を挟んで広がるフィヨルドの大地も見渡すことができます。北欧ならではのカラフルで可愛らしくおしゃれな建物が立ち並ぶ街には、お土産屋やカフェなどもあり、ゆっくり街歩きをするにはぴったりです。
惑星「地球」を体感する
国土の大半が火山地帯に属しており、また国土の12%を氷河に覆われていることから「火と氷の国」とも呼ばれる、北欧の島国アイスランド。この国では、活発な火山活動や地殻変動、氷河の浸食などによって創り上げられた、他の場所では見ることのできない雄大で神秘的な風景を数多く目にすることができます。「アイスランド(=氷の大地)」という国名から想像しがちな”氷に閉ざされた寒冷地”というイメージとは裏腹に、この地には惑星「地球」を感じる表情豊かな自然の数々が待ち受けています。
[特集記事]地球の鼓動が聞こえる、遥かなるワンダーグラウンドへ
壮大な北極圏の景色が見られる地球最大の島グリーンランド。自然と伝統的な生活、現代的な要素が合わさるヌークの街では、先住民族のデザインを引き継ぐ独自のアート作品がお土産に人気です。
北極の世界へ
島全体の約85%が氷に覆われ、日本の国土の約6倍にもなる世界最大の島グリーンランド。ゴッドホープ・フィヨルドにあるヌークは、北極圏までわずか240キロメートルにせまるグリーンランド最大の街。最古24万年にも及ぶ氷床の厚さは3,000メートルにもおよび、桁違いの大自然に圧倒されます。岩肌の見える大地にカラフルでコンパクトな家が点在する景色は、地球の果てに来たことを肌で感じさせます。この極地に広がるフィヨルドが織り成す、美しい入り江や山影の壮大な光景をお楽しみください。
美しい街を歩く
氷の大地のわずかな沿岸部に4000年以上前から住み、厳しくも豊かな大自然の恵みを、狩猟によって享受してきたイヌイットの人たち。人口約17,000人のこぢんまりとした雰囲気が持つ素朴な街の風景に、彼らが紡いできた伝統と歴史が溶け込みます。オーロラをモチーフにした「カトゥアック文化センター」や絵になるように美しい「オールドハーバー」、希少価値の高い古代スカンジナビア人やイヌイットの遺物が展示される国立博物館など、観光スポットもありますが、ただ街を歩くだけでも見るものすべてが新鮮で飽きることがありません。
「険しい山の間の小さな平坦な地」を意味する小さな町フロム。ソグネフィヨルドの分岐のひとつ、アウルランフィヨルドの最も奥に位置する、フィヨルド観光の拠点の町です。
フィヨルドの町へ
フィヨルドの奥深くに可憐に咲く町フロム。この小さな町には毎年およそ45万人もの観光客が訪れます。もちろん目的は、ヨーロッパ本土で最長・最深を誇るソグネフィヨルドです。「世界で最も美しい鉄道の旅」と呼ばれ険しい山間を走るフロム鉄道の車窓からは、息を呑むような素晴らしいフィヨルドの景色を目にすることができます。急峻な山々と深い緑、その合間から海へと流れ込む滝、フィヨルドの谷間に点在する牧歌的な村――まるでおとぎの世界に入り込んだかのような、美しい風景をお楽しみください。
フロム渓谷を散策する
山々を分け入るように広がる、西ノルウェーのフィヨルドの魅力がつまったフロム渓谷。数百万年にもわたる氷河期を経て、現在のフロム渓谷やアウルランフィヨルドの雄大な景観が生まれました。悠久のときが創り上げた大自然の中を散策するのも、フロムの楽しみ方のひとつ。1時間程度の手軽な散策から片道3時間の本格的なハイキングまで、いくつものコースが設けられています。ひっそりとたたずむ17世紀に築かれたフロム教会や可愛らしいルンデ地区の民家、小さな滝など、どこをとっても絵になる風景が広がります。
ホニングスヴォーグはノルウェーで三番目に大きな港で、夏になると多くのクルーズ船が訪れます。街を散策したり、ノールカップを訪れたりと、さまざまな楽しみかたができます。
雄大な光景へと手招く町
北極圏に位置するホニングスヴォーグは、北ノルウェーにおける重要な漁港として知られています。夏になると多くのクルーズ船も寄港し、ノールカップを目指す大勢の観光客でにぎわいます。町には第二次世界大戦でドイツ軍から唯一破壊を免れたホニングスヴォーグ教会があり、のどかな雰囲気と、色とりどりの民家が立ち並ぶ可愛らしい景観を楽しむことができます。
北極圏にそそり立つ岬
ホニングスヴォーグを訪れた人たちが目指すのが、ノールカップ(北岬)。大航海時代にイギリス人探検家によって「ノールカップ」と名付けられた、北極海にそそり立つ断崖絶壁の岬です。海に面して建つ、アイコンでもある大きな地球儀のモニュメントは絶好の写真スポット。ピースボートクルーズで訪れる5月中旬~7月の間は、真夜中でも太陽の沈まない「白夜」の時期。島影ひとつ見えない、見渡す限り続く水平線の上を、太陽がなぞるように進んでいくーー最果ての地でロマンあふれる光景に出会えます。
最果ての地を堪能する
ノールカップ岬の先端には、レストランやカフェ、ショップなどを併設した大型ホールが建っています。光や音を駆使してノールカップの歴史を体感できるシアターや、ヨーロッパ大陸最北端のチャペルまであります。また、施設内の郵便ポストからハガキを投函すると、ノールカップ限定の消印を押してもらえるという、この場所ならではのサービスも。目の前の絶景を堪能し、ハガキにしたためて投函すれば、旅の思い出にもなります。
景勝路線「ラウマ鉄道」の発着地でもある、フィヨルドのほとりの小村。急峻な山々と深い渓谷が織りなす絶好のロケーションは、息を呑む美しさです。
「フィヨルドのアルプス」と呼ばれる地
ロムスダール渓谷の北に位置し、ロムスダルフィヨルドの最深部に広がる港町オンダルスネスでは、ゆったりとした時間が流れる中、町を散策したり、フィヨルドの風景を眺めながら一息ついたり。オンダルスネスでしか見ることのできない、地球が創り出す絶景と迫力ある雄大な自然をお楽しみください。
知られざる秘境
ラウマ川の河口に広がる町は、ときに「フィヨルドのアルプス」と呼ばれる急峻な山々に囲まれた、秘境の雰囲気たっぷりの場所。緑が生い茂る牧草地、荒々しい谷など、大自然が生んだ豊かな景観に目を奪われることでしょう。雪を被った山並みと緑の大地、そして青い水を湛えたフィヨルドの共演は、北欧の自然が造り出した圧巻の光景です。
ノルウェーに伝わる妖精トロール
ノルウェーは、北欧の伝説の妖精”トロール(troll)”の暮らす国。定番のノルウェー土産としても大人気で、街のあちこちで見ることができます。トロールは変身能力があると信じられているため、巨人のトロールから小人のようなトロールまでさまざまな形態のお土産があり、とてもユニーク。現在でも日常生活でふっと物が無くなった際には「トロールのいたずら」と言われるそうで、ノルウェーの人びとの暮らしの中にトロールの存在が浸透しているのが伝わります。
夜空に揺らめく、美しい光のカーテン「オーロラ」は、いつの時代も私たちを魅了してやみません。世界一周クルーズで出会う奇跡の絶景は、一生忘れられない思い出となることでしょう。
船上でオーロラを望む
北緯60~70度付近の「オーロラベルト」と呼ばれる一帯は、極地の夜空を彩るオーロラを鑑賞するのに適したエリア。アイスランドは国土の大半がその圏内に入っており、オーロラシーズンの訪れとともに、レイキャビクでも観測のチャンスが連夜訪れます。オーロラの出現する晴れ間を追いかけ移動できる船は、フットワークが軽くチャンスにも恵まれているうえ、周囲を360度見渡すことができる真っ暗な海の上はオーロラ観測に最適です。ひとたびオーロラが姿を現せば、理想的な環境でその姿を目に焼き付けることができます。
オーロラ観測には船が最適
オーロラ観測といえば、陸地のポイントでオーロラの出現を待つスタイルが一般的です。しかし天候の影響を受けることも少なくないうえ、雨雲ひとつで観測が中止になることもしばしば。氷点下の気温のもとで待ち続ける、身体的負担も気がかりです。その点、洋上では雲が流れやすく、晴れ間を求めて遭遇チャンスを増やすことができます。また、オーロラの出現まで、温かい船内で待機できるというメリットも。ときに激しく瞬き、ときにゆっくりと揺らめくオーロラ。夜空を彩る幻想的な光景に、言葉にはできない感動を覚えます。
オーロラを追いかけて
オーロラの観測に適したオーロラベルト圏内を航行する際には、“オーロラハンター”と呼ばれる観測のスペシャリストが乗船し、出現の可能性が高い晴れ間を求めてリアルタイムで進路を選びます。オーロラに関する講座も開催され、発生の仕組みに関するレクチャーやオーロラを撮影するためのテクニックなど、豊富な内容で観測をバックアップ。いざオーロラが出現したら、船内放送でアナウンスが入ります。オーロラ観測に照準を合わせ、オーロラを追いかけていく旅もまた、忘れられない思い出となるでしょう。
[特集記事]クルーズから見る神秘のオーロラ
スヴァールバル諸島でも最も美しいフィヨルドのひとつであり、26キロにわたり広がるコングスフィヨルドは、「王のフィヨルド」を意味し、訪れる人びとをその美しさで圧倒します。
風格ただようフィヨルドへ
北極海に浮かぶスピッツベルゲン島は、ノルウェー領スヴァールバル諸島最大の島です。北緯78度前後の高緯度に位置し、北極点までの距離は1,300km。文字通り世界最北の島と言えるでしょう。この島には数多くのフィヨルドが点在しますが、なかでも最も美しいと言われるのがコングスフィヨルドです。26kmにも及ぶフィヨルドの奥には雪を頂く3つの岩場がそびえ、まさに「王のフィヨルド」にふさわしい姿を見せてくれます。これらの岩場にはそれぞれ、スカンジナビアの3ヵ国にちなみ、“Svea”(スウェーデン)、”Dana”(デンマーク)、”Nora”(ノルウェー)の名が付けられています。
凍てつく大地に生きる命
スピッツベルゲン島は野生動物の宝庫としても知られ、保護区や国立公園も多数点在する場所。コングスフィヨルドのあるキングス湾でも、北の大地でたくましく生きる野生動物たちの姿をとらえることができます。水辺にたむろするセイウチやアザラシ、ハシブトウミガラスたちが岩壁にとまる姿も。大西洋暖流と北極からの寒流が出会う海は、栄養豊富で海鳥たちの営巣に適した環境だと言われています。諸島全体に15ある鳥類保護区のうち、3か所がコングスフィヨルド周辺に集まり、まさに海鳥たちの楽園となっています。
ノルウェー語で「入り江」を意味するフィヨルド。船で訪れるからこそ堪能できる、荒々しくも美しい、そして神秘的な光景が目の前に広がります。
フィヨルドの絶景が待つ地
世界有数のフィヨルド地帯であるノルウェー。南北に細長い国土の海岸線は、すべて入り組んだフィヨルドになっています。なかでも代表的なものが、ソグネ、ガイランゲル、ノール、ハダンゲル、リーセの「5大フィヨルド」。特に、ベルゲンの北東に位置するソグネフィヨルドは、長さ204km、最深部は1,308mとヨーロッパ全土で一番の長さと深さを誇る、ノルウェーフィヨルドの代表格といわれています。何百万年も前に氷河による浸食で形成された海岸線が内陸へ延び、先に行くほどより細いフィヨルドに枝分かれしているのが特徴です。
大自然の競演
フィヨルドは、遥か何百万年も昔に氷河の浸食によってつくられたU字やV字型の谷に、海水が進入して形成された入り江のこと。高いところで約千メートルもの崖が海から垂直に立ち上がり、断崖絶壁のダイナミックな光景を生み出します。また、青や緑色の水面は、氷河から流れ出た鉱物を含むことで生まれた色。美しいグラデーションを見せる水面や、氷河の雪解け水が流れ落ちる名もなき滝――壮大な年月をかけて地球が生み出した、言葉にならない光景の数々が、ノルウェーのフィヨルド地帯に広がっています。
フィヨルドと刻む優雅な時間
フィヨルドの遊覧中は、船に乗りながら自然や景色を堪能できる「シーニック・クルーズ」が楽しめます。船の右手に緑に染まる山々が現れたかと思うと、前方には氷河を抱いた険しい峰がそびえる――船のデッキを自由に行き来しながら、あちこちでフィヨルドの姿を目に焼きつけることができます。さらには、船室のバルコニーや船内の窓から眺めるフィヨルドも格別の美しさ。クルーズという日常を楽しみながら、フィヨルドという非日常を体験できる優雅なひととき――時間の流れに逆らわず、ゆっくりと時を刻むクルーズならではの体験です。
多くの野生動物が生きる北極圏。氷の芸術的な風景、そこに生きる多くの野生動物達の生き生きとした姿は、訪れる人びとを惹きつけてやみません。
厳しくも美しい北限の地へ
地球の最も北、北緯90度に広がる北極。ユーラシア・北米の両大陸が囲む北極海を中心に、グリーンランド、シベリア北部、カナダ領のクイーンエリザベス諸島、ノルウェー領のスヴァールバル諸島、ロシア領のフランツ・ヨーゼフ諸島などが北極圏内を構成します。永久凍土に覆われた大地は冬には強風が吹き荒れますが、夏にはわずかに溶けた表層をコケ類や草木が覆うツンドラ地帯が出現し、トナカイなどの大型動物が繁殖活動をおこないます。極北の自然が生み出す目を見張るような絶景や北の果てのロマンに誘われ、多くの冒険家や旅行者が訪れる地です。
極北の地で生きる人びと
北極圏にはイヌイットやサーミと呼ばれる、さまざまな先住民が居住しています。領土開拓のためにヨーロッパ圏から北極圏にやって来た人びととは異なり、彼らは1万年以上も前から居住する、固有の文化をもった人びとです。先住民同士でつながりをもち狩猟や採集を生活の手段としていますが、近年の温暖化とそれに伴う環境の変化でその生活に深刻な影響を受けているとも言われています。これらの人びとの生活を守ることが、北極圏を構成する各国の政策課題となっています。
ノルウェー南西部、北海に面した港町スタヴァンゲル。油田の採掘で発展した街には17世紀から残るカラフルでかわいらしい街並みが広がり、和やかな雰囲気が漂います。
目にも鮮やかな旧市街巡り
1970年代に北海油田の基地として急成長を遂げた街は、港を中心に魚市場やマーケットが並びにぎやかな雰囲気が辺りを包みます。港の西側にある旧市街には歴史を感じさせる白壁とオレンジ屋根の木造家屋が並び、17世紀に建造された可愛らしい街並みは、家屋を飾る花々の美しさも相まって散策するだけでも心躍ります。
また「カラフルな旧市街」と名付けられたアッパーホームゲートは、ノルウェー中でもっともカラフルと称される通りです。2005年に始まった新たな試みとして建物を鮮やかな色に塗り替え、北欧らしいおしゃれで温かみのある街並みが迎えてくれます。
ノルウェー統一の地へ
スタヴァンゲル大聖堂は12世紀に建造され、現存する大聖堂ではノルウェー最古と言われています。プレイア湖を見下ろす丘の上に建つ石造りの堅牢な大聖堂の内部には、ゴシック様式の美しいステンドグラスが配され、立派なパイプオルガンとともに一見の価値があります。
また、近郊のハフルスフィヨルドには、岩盤に刺さった3本の「岩の剣」のモニュメントが建っています。872年のハーラル1世のノルウェー統一を祝したもので、その高さは実に10m。3本の剣はそれぞれ「平和、統合、自由」を表し、空に向かって林立する姿には神々しさを感じます。
街の成り立ちを知る
まるで石油採掘基地のような出で立ちのユニークな建物は、ノルウェー石油博物館です。北欧にしては珍しい油田が採掘されたことにより、北海油田の基地として発展したスタヴァンゲル。博物館では主に基幹産業である石油とガスの歴史や、油田開発に関する設備を展示しています。3D映像で石油採掘の方法を体験できたり、基地内での生活風景を再現したブースもあり、観光客にも人気のスポット。また、埠頭に建つとあって見晴らしも良く、館内で上演されている街の生い立ちを紹介する映像を観てから街歩きに出かけるのもおすすめです。
緑あふれ、首都でありながらも静かで落ち着いた佇まいのオスロの街。自然を愛し、温かなつながりを重んじる人びとが生んだ芸術が、街のあちこちにちりばめられています。
街を彩る数々のアートを訪ねて
首都としては比較的小さなオスロの街では、隣り合う自然と、街に点在するアートな空間が心地よい雰囲気を生み出しています。ヴィーゲラン彫刻公園は、彫刻家グスタフ・ヴィーゲランが造ったユニークな彫刻が園内を彩る、観光客にも人気のスポット。画家のムンクが生涯を過ごしたオスロには、代表作『叫び』など多数の作品が展示されたムンク美術館もあります。フィヨルドに浮かぶ氷山をイメージして建てられたオペラハウスからは、自然に根差した北欧デザインと現代建築が融合する、オスロらしさが感じられます。
平和について考え、気付きを得る
オスロ市庁舎に隣接するノーベル平和センターでは、ノーベル平和賞の歴史や歴代受賞者の功績を称える資料などが展示されています。映像や写真、光などを駆使した展示は、世代や国籍を問わず全ての人が平和への思いを深く掘り下げられるよう考えられたもの。ダイナマイトの発明者でありながら、平和賞を設けたアルフレッド・ノーベル自身にまつわる展示も行われています。建物の入口に置かれた、『The Best Weapon』と題されたベンチ型のオブジェ。これは受賞者であるネルソン・マンデラの名言「最高の武器は座って話すこと」を体現したものであり、実際に座ってみることができます。
地元の味と豊かな文化にふれる
漁業大国のノルウェーでは、サーモンやムール貝などの新鮮な海の幸が日々の食卓に並びます。トナカイなどのジビエ、厳しい気候風土の中で育ったキノコやベリーも料理に欠かせません。また、コーヒー好きが多いといわれるオスロにはたくさんのカフェがあります。豆本来のフルーティーさを活かした「ノルディックロースト」が好まれ、定番のワッフルやカルダモン風味の丸パンとの相性も抜群です。家庭や職場でコーヒー休憩を大切にするノルウェーの人びと。コーヒーは人と人とのつながりを生む大切な飲み物として、暮らしに根付いています。