クルーズコレクション

船旅だけの特別な体験を追って、世界一周

2022年9月30日

クルーズライフ -Cruise Life-

世界一周クルーズは遥か4万Kmにおよぶ地球をめぐる壮大な旅です。憧れの地を数々訪れることができる魅力とともに、「船旅だからこそ体験できる」魅力の多さがあると語る、航海作家のカナマルさんにクルーズの魅力を伺いました。

文・構成:カナマルトモヨシ(航海作家)
日本各地のみならず世界の五大陸をクルーズで訪問した経験を持つ航海作家。世界の客船を紹介する『クルーズシップ・コレクション』での執筆や雑誌『クルーズ』(海事プレス社)に連載記事やクルーズレポートを寄稿している。

©︎ Mizumoto Shunya

船旅でしか見られない光景や色彩というものがある。例えば海の色の変化。横浜や神戸を出港したときと、沖縄のそれは全く違う。それと同じく太平洋と大西洋、紅海と地中海も、それぞれ異なる色や表情をしている。その違いに気づくことができるのは、世界一周のような壮大な航海でなければ難しい。また、日の出や日没の瞬間もそう。水平線から昇る太陽、まるで卵の黄身のようにポチャンと海に沈む太陽を眺められるのも船旅の特権である。そしてこうした船旅ならではの「特典」はいっぱいある。今回は世界一周だからこそできる特別な体験をめぐる航海に出かけよう。

©︎ Isogai Miki
春分および秋分の日限定!「赤道上の実験」

目に見えない赤道の通過は実感が沸かず、感動もイマイチ。そこである「実験」を船上で行うことで、赤道到達の感激を味わうことにした。ただし、それができるのは春分の日と秋分の日あたりの午後1時前後に限られる。シンガポールやエクアドルなど赤道直下では、この両日は太陽が90度真上に来る。そんな場所と日時が一致するレアな瞬間、デッキの上に小物を垂直に立ててみる。なんと、その影が消えてしまった。この実験、陸上でも実施可能だが、太陽をさえぎる障害物のない平坦な場所探しが意外と大変。こんな不思議な体験ができるのも、船上ならではだ。

©︎ Isogai Miki
皆既日食の観測に成功!来年は金環皆既日食にも挑戦

太陽、月、地球がピッタリ一直線に並ぶとき、太陽が月によってすべて隠され、あたりが暗くなる。それが皆既日食と言われる天文現象。神秘的であり、また奇跡的な瞬間である。エリアによっては「数百年に一度あるかどうか」という確率でしか遭遇し得ないからだ。しかし、世界を周航する船の上なら、観測に適した天候の良い地点を選べる。そして洋上には空を遮るものが一切ないという最高の条件にも恵まれている。こうしてピースボートクルーズは2019年、皆既日食の観測に成功した。そして来年(2023年)4月、太陽が輪のように見える金環皆既日食の観測にも挑戦する。

白昼夢のようなサンゴ礁クルーズ

サンゴ礁に囲まれた海の真っただ中を航海する。こんなぜいたくな体験も船旅では別に珍しくはない。忘れがたいのが、インド洋でのある日の出来事。モルディブの群島は昼間に現れた。それはあたかも白昼夢のようだった。紺碧の空とエメラルドグリーンのサンゴ礁の色彩が見事なコントラストを描く中、ヤシの木が生い茂る島々が次々と現れる。上陸はできないが、寄港地を一つ得した気分になった。そんなサンゴ礁が2日にわたって続くのが、オーストラリアにある世界最大のグレートバリアリーフだ。一日中デッキに出て、その場を離れない人が続出したのも無理はない。

©︎ Stacy Hughes
突如現れるイルカ、サメ、クジラを洋上観察

筆者が乗船した世界一周クルーズは84日間。そのなかで船上から生物を観測できた日は意外と多かった。アフリカ大陸のソマリア沖ではイルカの群れが船と並走しながらドルフィンジャンプを披露してくれた。ニューヨーク入港前日、うねりが消えた大西洋の海面は、まるで鏡のよう。そのおかげで、イルカはもちろん、マンボウも見えた。映画「JAWS」のワンシーンのように無数のサメの背びれが船に近づいてきたときは、背筋が寒くなったのだった。
そして、世界のあちこちでクジラたちの潮吹きショーを目撃。いつどこで現れるかわからない。それだけに突然の出会いに興奮する。

©︎ Yuruki Shiho
オーロラ観測のベストスポットは船の上

一生に一度は見たい、オーロラ。それは極地付近の夜空に現れる、幻想的な光の帯だ。しかし夜でも空が暗くならない白夜の季節には観測が難しい。観測のベストシーズンは夜に暗さが戻る秋と冬となる。暗さの他、雲がないことや天空を遮るものが何もないことも観測の必須条件。それらをすべて満たすのが秋のアイスランド付近の洋上だ。つまり船の上がオーロラ観賞のベストスポットである。8月出航の世界一周クルーズでは、10月初旬のレイキャビク入港前後に5夜ものオーロラ観測のチャンスが現れる。ただ、悩みの種がひとつ。それは観測に夢中のあまり、寝不足に陥ることだ。

©︎ Yuruki Shiho
貴重な操舵室へのご招待〜ブリッジ・ツアー

クルーズ客船ならではの特別な体験、といえばブリッジ・ツアーも外せない。これはクルーズ中に実施される操舵室の見学ツアーだ。100日を超す世界一周クルーズ。その針路をつかさどる頭脳ともいえる操舵室に入ることは、関係者以外はまずできない。ただ、クルーズ中に行われることもあるブリッジ・ツアーでは、その内部を見ることができる。前面には海を見渡す広い窓、内部はレーダーなど精密機械の並ぶ空間、そして机上には現在航行中の海図。航海士から説明を聞いたり、船長と一緒に記念撮影ができたりすることも。飛行機や鉄道では得られない貴重な時間だ。

「1時間だけ存在する1日」に行われる日付変更線祭り?!

世界一周クルーズでは、太平洋上の経度180度線、いわゆる日付変更線を必ずまたぐ。一般的にこれを西へ超える場合は日付を1日進め、東へ超える場合は1日遅らせる。そのため西回りの世界一周では日付変更線通過の1日が「消滅」することになる。日付変更線を、ゆっくりとした船のスピードで横断するからこそ感じられるこの時間のながれ。時計の針を動かすだけでは体感しきれない部分を、ピースボートクルーズではお祭りとして盛り上げてくれる。
日付変更線をまたぐクルーズは世界でも数あれど、これをイベントにするのはピースボートクルーズだけではないか。世界一周の土産話に参加してみるのも一興だろう。

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