クルーズコレクション
豊かな歴史と童話が紡いだ「おとぎの国」
2020年4月24日
コペンハーゲン(デンマーク)
北欧の玄関口として人気のデンマーク。首都コペンハーゲンには色鮮やかな建物が並ぶニューハウンをはじめ、環境を大切にする街は緑であふれ、中世の歴史が残る美しい街並みが広がります。また、世界一幸福な国としても知られる北欧福祉国家です。その文化に根付くのは、”人と人とのふれあいから生まれる温かな居心地のよい雰囲気”の意味をもつ「ヒュッゲ(Hygge)」という言葉。これが幸せに関係していると世界的に注目を集めています。欧州独特の伝統と洗練さが入り交じったコペンハーゲンの街並みを散策しながらデンマークの人びとのライフスタイルを感じてみましょう。
フィヨルド遊覧に北欧、ヨーロッパなどをめぐる春の世界一周クルーズの資料をお届けします[無料]
文・構成/編集部 写真/ Mizumoto Shunya
童話の世界に迷い込んだような美しい街並み
デンマークの首都コペンハーゲンは、商業の要衝として発展した北欧最大の都市で、近代的な建築物とレンガ造りの歴史的な建物が融合した美しい景観が広がる街並みは、”北欧のパリ”と称されます。大都市コペンハーゲンの中で、特に人気のスポットは、色とりどりの木造家屋が立ち並ぶ港町ニューハウン。世界を代表する童話作家アンデルセンが長年居を構えたこの場所は、メルヘンな雰囲気が漂い童話の世界に迷い込んだような錯覚を覚えることも。誰もが幼少期に親しんだ童話のふるさとがここにあります。
代表作のひとつ『人魚姫』の像は、おとぎの国の象徴として海沿いにひっそりと佇んでいます。この像を一目見ようと、ひっきりなしに多くの観光客が訪れます。また、おしゃれなレストランやカフェが運河に沿って集まり、開放的な雰囲気の中で食事やお茶を楽しもうと、多くの人でにぎわいをみせています。爽やかな風に吹かれながら欧州独特の伝統ある港町の情緒を感じることができます。
王国の歴史を残す建築物の数々をめぐる
中心地から郊外へ足をのばせば、中世の歴史ロマンが感じられる世界遺産を訪れることもできます。中でもシェークスピアの戯曲『ハムレット』の舞台となったクロンボー城は壮観。北欧ルネサンス様式の外観で、内部はデンマーク王国の繁栄を表すように優美な装飾が施されており、その迫力は圧巻の一言。デンマーク初の大聖堂であるロスキレ大聖堂には歴代国王が眠り、その豪華な棺と美しい内装が見どころです。1000年以上の歴史があるヨーロッパ最古の王国として歩んできたこの国の歴史を感じさせてくれます。
現女王が暮らすアメリエンボー宮殿の見どころは衛兵の交代式。かなりの至近距離でみることができる必見のイベントです。衛兵の服装にも注目。鮮やかな色の制服と黒い毛皮帽が宮殿に映えます。衛兵は、デンマーク土産としてマスコットにもなるほど象徴的な存在です。 衛兵たちがきびきびと動く、その厳格な雰囲気に、宮殿の広場全体が心地よい緊張感に包まれます。
ピースボートクルーズで学ぶスタディツアー
伝統と歴史のあるデンマークは、教育先進国として知られ、独自の文化を持つ民衆教育の思想が広く国民に根付いています。”一人ひとりの幸せ”を目標にしているデンマークの学校教育は、幼稚園から大学まで教育費が無償で教育選択の自由も保障されており、自由で多様な学校のかたちとフレキシブルなライフコースを可能にする教育システムとなっています。中でもデンマークならではの教育機関が、「フォルケホイスコーレ」という全寮制の成人教育機関。ピースボートクルーズでも、フォルケホイスコーレを訪問し、そのユニークな授業カリキュラムやデンマークの教育制度を現地で学ぶスタディツアーを実施しています。
●フォルケホイスコーレ
18歳以上であれば誰でも入学ができる成人教育機関。寮生活でコミュニティを形成し、対話と体験を通して学ぶことを大切にしています。期間は3ヵ月~1年間。寮費以外は原則無料。
※オプショナルツアーの実施予定はクルーズによって異なります。
この土地ならではの風景と北欧デザイン
コペンハーゲンの街には、デザイン性に優れたかわいらしい北欧ブランドの名店がひしめいています。やさしい色合いとあたたかみのあるデザインは、自然とともに暮らすこの土地ならではのもの。中には日本よりもかなりお得に購入できるものも。お気に入りのお土産をみつけたり、モダンなデザインを見て楽しんだり、歩いてるだけで心が弾み、飽きることなく街歩きを楽しめます。船で訪れるときに見える、海に並ぶ風力発電の風車もコペンハーゲンならではの風景。環境大国としての一面を感じることができます。さまざまな魅力を持つコペンハーゲンは、一度の滞在だけではもの足りない、また訪れたくなるような、そんな街です。