青と白のコントラストが美しい、エーゲ海屈指のリゾート地へ
クルーズ旅行で人気を集める地中海に位置する紺碧の”エーゲ海”。ピースボートクルーズでもこのエリアを世界一周でたびたび訪れています。そんな、旅人が一度は憧れるエーゲ海でも、特別人気の誇る寄港地が、三日月の形をした絶景のリゾート・サントリーニ島です。この寄港地の魅力は、なんといっても美しい「青」の海と空、「白」の建築物のコントラストが織りなす街並みの絶景。また、この島は日本と同じ火山島でもあり、紀元前に繁栄し大規模な噴火で壊滅したといわれるミノア文明の栄えた地でもあります。周辺の先史時代の遺跡の中で最も保存状態がよいといわれる、アクロティリ遺跡も見逃せません。
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文・構成/編集部
赤い断崖の上に白い家々が輝く街、フィラ
サントリーニ島には大型客船が停泊できる港がないため、上陸には「テンダーボート」という小舟を使います。ボートから島を見上げると、赤茶色の断崖の上に白壁の家々が建ち並ぶ、素晴らしい景色が広がっているのがわかります。いつもとは違う上陸方法にわくわくしながら、少しずつ近づいてくるサントリーニ島に心が躍ります。 さあ、いよいよ島へ上陸。ここからは、美しい街の中をゆっくりと登っていくケーブルカーに揺られ、島を一望できる頂上を目指します。少しずつあがっていく目線とともに、胸の鼓動も高まります。
島の頂上部に位置するフィラの街に降り立つと、見渡す限り真っ白な建物と青い屋根、宝石のように輝く海と空、さんさんと降り注ぐエーゲ海の日差し……、青と白に包まれた美しい世界が私たちを出迎えます。大パノラマの絶景を前に、あちらこちらから感嘆の声が聞こえてきます。おしゃれなカフェから素敵な音楽が流れてきて、リゾート気分をさらに盛り上げてくれます。思わずシャッターを押さずにはいられない、どこを切り取っても絵本の1ページのような可愛らしい街並みが広がります。
謎の大陸”アトランティス伝説”発祥の地へ
紀元前1500年頃の大噴火で火山灰の下に埋もれた古代都市・アクロティリ遺跡。美しいフレスコ画や陶器が数多く出土し、エーゲ海周辺の先史時代の遺跡の中でも最も保存状態がよいといわています。かの哲学者プラトンがこの遺構を前に、一夜にして海に沈んだ大陸アトランティスについて書き記したという言い伝えにも頷ける、当時の人びとの息吹を感じさせる遺跡です。 急こう配の坂道が多いサントリーニ島を散策するには、この島ならではの交通手段であるロバのタクシーを利用するのもおすすめです。ゆっくりと力強い歩みで坂道を登って行くロバの背から見えるエーゲ海の景観も、これまた絶景。
エーゲ海のパノラマをバックにギリシャ料理を堪能
ひとしきり島の絶景を楽しんだ後は、お待ちかねのランチタイム。エーゲ海を一望できるテラスのあるレストランで、本場のギリシャ料理をいただきます。新鮮なシーフードと野菜など、旬の素材を生かしたシンプルな味付けが特徴のギリシャ料理は、紀元前から作られていたといわれるヨーグルトが頻繁に登場します。塩気のある「フェタチーズ」とオリーブオイルをドレッシング代わりにいただく、名物グリークサラダも外せません。 旬の食材をふんだんに使った贅沢なランチを前にふと辺りを見渡せば、そこにあるのは青と白のコントラストが美しい、絵はがきのような絶景。まさに至福のひとときです。
メルヘンチックな風景が広がる街・イア
フィラの街からバスで20分ほど、島を代表する風景が広がる街・イアにやってきました。サントリーニ島の北端に位置するこの小さな街の特徴は、青い屋根やピンクの建物。白い街並みの中にブルードームが映え、とてもメルヘンチックな雰囲気です。真っ青な海、白亜の建物、目の覚めるようなブルーの屋根、可憐な花々――美しいコントラストに目を奪われます。 イアの街を歩いていると、たくさんの素敵なお店と出会います。お土産として人気なのは、ギリシャ名産のオリーブを使ったオイルや石鹸。島を象徴する美しい深い青色の陶器も、使うたびに素晴らしい景色を思い出す、おすすめの一品です。
そして、なによりイアの街を有名にしているのが美しい夕暮れの景観です。 白い街並みを徐々に橙色に染め、エーゲ海の彼方へと沈んでいく夕日は神秘的。その美しさは、ときに「世界一の夕日」とも称されます。白い街並みが徐々に橙色に染まっていく様子は、息を呑むほどの絶景です。いつまでも眺めていたくなるような美しい景色にそっと別れを告げ、我が家となる船へと戻ります。真っ赤な夕陽に見送られながら、船は次の寄港地を目指します。 ※出入港のスケジュールによっては、夕暮れや日没が見られない場合もございます。
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