美しい海と穏やかな”島時間”と
目の前には青く輝く海。風にそよぐヤシの木、打ち寄せる波の音が優しく全身を包めば、思わずため息がもれます。南太平洋に浮かぶ世界有数のリゾート地であるフィジー諸島。島々を巡り、素晴らしい自然や独自の風習との出会いを楽しみながら、地球温暖化による気候変動から島を守る取り組みにもふれます。「ブラ!(こんにちは!)」と、はじける笑顔のフィジアンたちに誘われて、心を解き放つ至福の旅がはじまります。
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文・構成 / 編集部 写真 / PEACE BOAT
南洋の楽園でのんびりリラックス
フィジーの魅力は、なんといっても海の美しさ。まばゆく輝く青の世界を求めて、離島へと向かいます。世界一周の船旅をして海は見慣れているはずの私たち‥‥‥しかし、ここフィジーの海の美しさは別格です!手を浸せばその透明度の高さに、まるで体が海と一体化するような感覚に。島を囲む珊瑚礁でカラフルな魚たちとシュノーケリングを楽しんだり、海に浮かぶバーのデッキチェアから抜けるような青空を見上げたり。もちろん、移り変わるラグーンの色や寄せては返す波を眺めながら、「何もしない時間」を過ごすだけでも、心がほどけてゆくようです。
フィジアンのあたたかさにふれて
海を堪能し、ほどよく疲れた体とともに、フィジー最大の島ビチレブ島のナンディタウンへとやって来ました。300を超える島々に約90万人が暮らすフィジー。フィジアンたちの生活を支える街の市場には、南国ならではのフルーツや見たこともない魚たちが並びます。思わず「どんな味がするんだろう」と想像していると、市場の一角にうずたかく積まれた木の根の束が。聞けば、ヤンゴーナというコショウ科の木で、フィジーではこの根を粉末にして水に溶かした飲み物「カバ」をもてなしの儀式の際に振舞うそう。訪れた地で出会う現地の風習が、好奇心をかきたてます。
街のはずれに来ると、カラフルな外観の寺院が目に留まります。ヒンドゥー教のシバ神など緻密な彫刻が施されたスリ・シヴァ・スブラマニヤ・スワミ寺院です。フィジーの人口の38%はインド系の人びと。かつてイギリス植民地時代にさとうきびのプランテーションが開かれ、労働力として同じイギリス統治下のインドから移住させられてきた人たちが定住して今に至ります。文化の違う人びとが同じ場所で生活を営めば、おのずと食や風習が混ざり合い、また新たな文化となって根付いてゆく——そんな街の歴史を肌で感じます。
南の島のお土産を求めて、木彫りの工芸品やフィジー版アロハシャツ「ブラシャツ」を見てまわります。「あなたにはこの柄が似合うわ」と、色鮮やかなシャツを見立ててくれるお店の方は、どこまでも親切でフレンドリー。フィジーの人たちの穏やかでホスピタリティあふれる雰囲気は、「自分は幸せだ」と思う人の割合が世界一の国であることを物語っているようです。どんなことが起ころうとも「セガナレンガ(問題ないよ)」と声を掛け合い、助け合うというその国民性は、私たちとは異なる「幸せの軸」をもっているからかもしれません。
等身大のフィジーを体感
成熟したリゾートとして名をはせる一方、フィジーには今、気候変動の波が押し寄せています。海面上昇によって海岸が浸食され、浸水や塩害など多大な影響が出ているのです。私たちも環境問題に取り組む地元のボランティアたちと一緒に、浜辺へとくり出し、強靭な根をもち豊かな生態系をもたらす、マングローブの苗木を植えていきます。いつか島を守る防波堤になれば‥‥‥未来を思い描きます。浜辺では清掃活動も行われました。海のきれいなフィジー、でも一部の浜辺にはゴミが散乱するという現実も。ひとつの海でつながるこの地球において、フィジーに押し寄せる気候変動の危機は決して他人事ではありません。
旅の締めくくりには、フィジーの伝統文化を体験します。まず出てきたのは茶色の液体。実はこれ、市場で見たもてなしの飲み物「カバ」。口に含むと舌がピリピリ、不思議な味がしますが想像したより飲みやすい味です。勇壮な掛け声とともに始まった伝統のメケダンスは、自然の力強さあふれる踊りに圧倒され片ときも目が離せません。目の前で繰り広げられる未知の文化、そして美しい海や人びとの笑顔も——すべてが心を満たしてゆきます。幸せな気持ちで旅を回想しながら、「ヴィナカ!(ありがとう!)」と手を振り、南の島をあとにします。
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