世界都市の文化にふれる
イギリス南東部、テムズ川の下流域に位置するロンドン。街には中世からの伝統を今に伝える歴史的なスポットが数多く残る一方、ファッションやアート、音楽などのカルチャーにおいても最先端のトレンドが集まる文化都市でもあります。また、イギリスには慈善精神やチャリティー文化が人びとの暮らしの中に根付いていて、首都ロンドンでもさまざまな取り組みが日常の中に溶け込んでいるといいます。由緒ある伝統と最先端のトレンドが同居する世界都市ロンドンの多面的な魅力に迫ります。
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文・構成 / 編集部
個性豊かなロンドンの街並み
私たちが一般的にイメージする「ロンドン」は、テムズ川を中心にした地域を指していることがほとんど。その一帯は「インナー・ロンドン」とも呼ばれ、観光や文化、ビジネスの中心地です。ロンドンを代表する観光名所が集まるウェストミンスター地区や、エンターテイメントやおしゃれなショップが集まるソーホー地区、経済・金融の中心地として栄えるシティなど、訪れるエリアによってさまざまな表情と出会うことができます。 船が着岸したのは、テムズ川の河口に位置するロンドンの外港・ティルベリー。古くから各地との交易において重要な役割を担ってきた、ロンドンの”海の玄関口”です。
港から電車に乗って訪れたのは、イギリス行政の心臓部ともいうべきウェストミンスター地区。テムズ川沿いに建つ、ウェストミンスター宮殿と高さ96メートルの時計塔ビッグ・ベンが私たちを迎えます。火災で焼失した後、19世紀に再建されたゴシック・リバイバル様式の壮麗な建物は、現在は国会議事堂として用いられています。 エリザベス女王のロンドンの公邸であるバッキンガム宮殿も、ぜひ訪れたいスポットです。ここは今でも実際に使われている、世界でも数少ない現役の王宮でもあります。長帽子に真っ赤な制服の衛兵がマーチングバンドの演奏に合わせて行進する交替式は、イギリス王室の代名詞です。
ウェストミンスター宮殿の対岸にあたるテムズ川南岸のエリアは、ロンドンの文化的な中心地として知られます。以前は倉庫街でしたが1980年代以降に開発が進み、現在では劇場や美術館、レストラン、カフェなどがひしめく人気のエリアとなりました。 なかでも、ウォーターフロントに伸びる遊歩道「クイーンズ・ウォーク」は、散歩にピッタリの気持ちよいスポット。ロンドンの代名詞のひとつとなっている、タワーブリッジや独創的な形をしたロンドン市庁舎のシティ・ホール、巨大観覧車ロンドン・アイなど、新旧のランドマークが連なる川べりを歩けば、伝統とモダンが交差する街の活気が感じられます。
ロンドン発祥の地へ
金融ビジネス街のシティ・オブ・ロンドンへやってきました。ロンドンの中心に位置し、中央銀行や証券会社、大企業が軒を連ねるこの地区は、かつて古代ローマ人が入植して築いた城塞都「ロンディウム」を築いたという史実から”ロンドン発祥の地”とされる、由緒正しきエリアでもあります。ここからぜひ訪れたいのは、バチカン市国に次ぐ世界第二の巨大なドームを持つセントポール大聖堂。チャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚式が執り行われたことでも有名です。その堂々とした外観や荘厳で華麗な内装はもちろんのこと、ドーム上部まで登ると、地上約85メートルの高さからロンドンの美しい街並みが一望できます。
英国に根付くチャリティ文化
イギリスは世界有数のチャリティー大国でもあり、慈善活動が市民の暮らしの一部として根付いています。ロンドンの街を歩いていても、街頭での奉仕活動や募金運動が盛んに行われていたり、美術館の目立つ場所に募金箱が設置されていたりと、チャリティー文化の一端を目にすることができます。 なかでも国際NGO団体「オックスファム」は、イギリスにおけるチャリティー団体の草分けとして広く知られ、ローカルな活動から国際的な人道支援までさまざまな取り組みを行っています。ピースボートクルーズではオックスファムのショップを訪れ、チャリティー活動を体験するオプショナルツアーを行うことも。
「貧困のない公正な世界」という大きなビジョンを掲げるオックスファムが設立されたのは、1942年のこと。その活動は多岐にわたりますが、市民にとって一番身近なのは各地に展開するチャリティーショップの存在です。チャリティーショップがリサイクルショップと異なるのは、市民が寄付した不用品や企業・学校などから寄贈された品々を安く販売し、その収益がさまざまなチャリティー活動に充てられるという点です。日本ではあまり馴染みのない仕組みですが、イギリスにおいて不用品の寄付やチャリティーショップでの買い物は、誰もが最も気軽にできる慈善活動のひとつなのです。
ショップに一歩足を踏み入れると、洋服、靴、食器、家具、おもちゃ、古本など、バラエティに富んだ品々が目に飛び込んできます。「どんな人が使っていたんだろう!」、「誰かのコレクションだったのかな…」、と想像しながら商品を見るのもチャリティーショップの楽しみ。ここで暮らす人びとの日常が浮かび上がってくるようで、自然と笑みも浮かびます。イギリスのチャリティー文化からは「世のため、人のために支援することは当然」という感覚が伝わってきます。さまざまな文化が調和する世界都市ロンドンをめぐる旅は、この国に根付いた互助の精神にふれる時間でもありました。
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