クルーズコレクション

ピースボートでゆく世界の寄港地 – ドブロブニク編 –

ドブロブニク(クロアチア)

紺碧のアドリア海に浮かぶ、オレンジ色の屋根が連なる中世の街並み。「アドリア海の真珠」と称えられる世界遺産ドブロブニクは、堅牢な城壁に守られた美しい港町です。石畳の路地には、歴史の息吹と人びとの素朴な日常が溶け合い、訪れる者たちを優しく迎え入れてくれます。絶景のパノラマから、伝統の味、そして未来を見据えた環境への取り組みまで、歩くほどに魅了される、真珠の街の物語を紐解きましょう。

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Stacy Hughes

街を包む歴史の回廊、城壁を歩く

全長約2キロ以上にものぼるドブロブニクを象徴する城壁は、ただ外側から眺めるだけの遺跡ではなく、中世から街を包み込み、今も人びとの暮らしと共存し続けている生きた遺産です。一歩足を踏み入れれば、歩いた者だけが出会える特別な風景が待っています。

1 空と海の間をめぐる空中散歩

街をぐるりと囲む城壁の上に続く道は、海に浮かぶ空中回廊のよう。眼下のアドリア海は、深淵を思わせる濃い緑青を湛え、かつて敵影を追ったであろう監視塔の小窓からは、今も変わらぬ水平線が望めます。高さによって変わる潮風の温度や、何世紀も風雨に耐えてきた歴史の厚みを足裏に感じながら、城塞都市としての記憶を静かに辿るひとときを過ごしましょう。

2 碧い海に映えるオレンジの屋根

城壁の頂から見下ろすと、そこには眩いばかりのオレンジ色の屋根が織りなすパノラマが広がります。太陽の光を浴びて輝く瓦の連なりは、この街が戦禍を乗り越え復建した平和の象徴。落ち着いた古色と鮮やかな新色が混じる橙から構成される色彩のコントラストは、内戦による破壊から街を再建した証であり、旅人の記憶に鮮烈な印象を刻み込むはずです。

3 城壁の上で味わう至福のコーヒー

城壁を進んでいくと、絶壁の縁にせり出すカフェが現れます。目の前には遮るもののない大海原が広がり、心地よい現地の音楽が流れ、世界中から集まった旅人たちの賑やかな話し声が波音と混ざり合います。冷たい飲み物やコーヒーを片手に街の鼓動を感じると、言葉や世代を問わず、この場所をともにする誰もが目の前の絶景に心がはずむはずです。

Stacy Hughes

駿嶺から見下ろすアドリア海の全景

旧市街の背後に立ちはだかる荘厳なスルジ山。城壁の中で感じる熱気とは対照的に、ここにはアドリア海の涼やかな風と、静かな俯瞰の時間が流れています。箱庭のように完璧な美しさを見せる旧市街と、水平線の彼方へと溶けていく深い青。旧市街の外から見る「立体的なドブロブニク」に出会い、その全貌を一味違った視点で眺めることができます。

1 ロープウェイで空中庭園へ

旧市街の北側からロープウェイに乗り込めば、わずか数分で標高412メートルの山頂へ。ぐんぐんと遠ざかるオレンジ色の街並みと、広がっていく青い海に、ゴンドラ内からは感嘆のため息と歓声が上がります。空から街の全容を把握すると、城壁に囲まれたドブロブニクがいかに堅固な都市であるかも改めて実感できるはずです。

2 五感で自然を感じる山歩き

アクティブに楽しむなら、スルジ山を下るハイキングコースも。岩がちな道を野生のハーブや木の実が彩り、ジグザグと下るたびに旧市街は異なる表情を見せます。

空が黄金色から紫へと溶けゆく夕暮れ時には、一刻ごとに移ろう色彩と美しく輝く街並みの共演が見られ、それはまさに、ここを歩いた人だけが独占できる、何物にも代えがたい贅沢な時間です。

3 宝石を散りばめたような旧市街

山頂の展望スポットに立つと、城壁の中に密集する家々がまるで海に浮かぶ宝石箱のように臨めます。周囲に浮かぶ緑豊かな島々と、白い航跡を残して進む船の姿は、まさに完璧な一枚の絵画。この場所で感じる圧倒的なスケール感は、地上を歩いているだけでは決して出会えない、ドブロブニクが持つ真の美しさのひとつと言えます。

Stacy Hughes

石畳の迷宮に溶け込む、街の息遣い

白い石畳が眩しい旧市街。一歩足を踏み入れれば、幾千の人びとに踏み固められ、鏡のように磨かれた道がどこまでも続いています。噴水から湧き出る水の音や、路地裏の民家から漂う夕食の香り。世界遺産という「箱」の中に、今も変わらず脈々と流れる人びとの確かな日常が共存しています。華やかなメインストリートから迷宮のような横道へ。街の体温を肌で感じる、路地歩きの始まりです。

1 時を刻む白い石畳の路地歩き

旧市街のメインストリート「プラツァ通り」に一歩踏み出すと、長年踏み固められた石畳が陽光を反射し、まるで水面のように輝いています。雨上がりのようにツルリとしたその質感は、何世代もの間、皆がこの街を愛してきた証。放課後を楽しむ親子の光景や、路地裏に住む猫の姿まで。歩いているだけで、数世紀にわたる街の記憶に思いを馳せることができます。

2 語らいが弾む街角のテラス席

広場を縁取るように並ぶオープンカフェやレストランは、世界中から集まった旅人たちのエネルギーが混ざり合って活気付いています。香ばしいコーヒーの香りとともに、隣の席から聞こえる異国の言葉に耳を傾けたり。街の喧騒も心地も次第にBGMのように感じます。一杯のドリンクを片手にドブロブニクの活気を肌で感じる、それもまたこの街の楽しみ方のひとつです。

3 旧港からゆくショートクルーズ

かつて交易の拠点だった旧港からは、近隣のロクルム島などへ向かう船が頻繁に行き交います。海からの視点では、城壁がいかに高く、堅牢に積み上げられているかを実感します。船が波を切る音を聞きながら、海の色が次第に変わりゆく様子を眺め、透き通る蒼から生きものたちの暮らしも覗けるデイクルーズ。潮の香りを全身に浴びるひとときが、旅に爽やかなアクセントを加えてくれます。

4 観光と生活が交差する路地裏

急な階段が続く北側の路地へ向かうと、そこには観光客の喧騒が嘘のような静寂があります。ドブロブニクの魅力は、世界的な観光地でありながら「生きた街」であること。頭上で翻る洗濯物、学校から聞こえる子どもたちの笑い声、そして階段の隅で微睡む猫たち。重厚な世界遺産の中で、今この瞬間を生きる人びとの体温を感じるひとときは、ドブロブニクという街がより一層愛おしく感じられる、旅の宝物のような時間です。

Stacy Hughes

大地と海の恵み、美食のアンサンブル

ドブロブニクの食卓を彩るのは、アドリア海の深い青が育んだ豊かな海産物と、クロアチアの太陽をいっぱいに浴びた大地の恵みです。立ち並ぶレストランから漂う、ニンニクとオリーブオイルの食欲をそそる香り。歴史ある石壁に囲まれたテラス席で、地元のワインを傾けながらこの土地の歴史と風土を五感で「味わう」という、贅沢な食体験が待っています。

1 伝統が薫る蒸し焼き料理「ペカ」

ダルマチア地方の伝統料理「ペカ」は、鉄の蓋の上に炭を置き、素材の旨みを閉じ込めて蒸し焼きにする豪快な一皿。肉やタコ、ジャガイモが口の中でとろけるような柔らかさになるまでじっくり火を通します。香ばしい香りと凝縮された素材の甘みは、厳しい大地と豊かな海とともに生きてきた人びとの知恵が詰まった、まさに「故郷の味」です。

2 鮮度抜群!地中海の至宝を味わう

港町ならではの楽しみは、やはり獲れたてのシーフード。ムール貝のワイン蒸しや、香ばしく焼き上げられたスカンピ。素材そのものの味を活かすシンプルな調理法が、地元の白ワインとの相性をより一層引き立てます。潮風を隠し味に、海の恵みを五感で堪能するディナー。その一口ごとに、アドリア海の豊かさが心に染み渡ります。

3 路地裏で見つける名物タコサンド

カジュアルに楽しむなら、旧市街の路地にある人気店「Barba」のタコサンドも。柔らかく新鮮なタコを使用したパテが挟まった黒いバーガーは、ユニークで新しいドブロブニクの味として親しまれています。狭く温かい雰囲気に包まれる店内で食べるもよし、広場へ持ち出して青空の下、階段に腰掛け頬張るもよし。旅の活力を与えてくれる、ここにしかない一品です。

Stacy Hughes

土地の個性にふれる、心ときめくお買い物

旧市街の迷路のような路地を歩けば、石造りの店構えの奥に、この街が育んできた手仕事の世界が広がっています。お土産探しに止まらず、つくり手の体温や土地の物語を丁寧に掬い上げていく時間を感じることができます。手にするたびにアドリア海の風を思い出すような、自分だけの「旅の記憶」を探しに出かけるのも、旅の醍醐味のひとつです。

1 市場で出会う、手づくりポプリの香り

旧市街の青空市場「グンドゥリッチ広場」では、毎朝新鮮な野菜や果物とともに、手づくりの可愛らしいポプリが一面に並び、紫があふれます。袋から漏れ出すラベンダーやオレンジの天然の香りは、ドブロブニクの初夏を告げる香りそのもの。地元の女性たちが心を込めて包んだ素朴なお土産は、日本に帰ってからも袋を開けるたびに、青い海を思い出させてくれるでしょう。

2 島の自然が詰まったオーガニック

「House of Nature Dubrovnik」では、地元のハーブや蜂蜜からくつられたオーガニックコスメに出会えます。添加物を使わず、大地の力を活かしたクリームやオイル。その優しい使い心地には、自然と共生するこの土地の丁寧な暮らしぶりが反映されています。自分へのご褒美に、地中海の癒やしを手に取るのも良いでしょう。

3 紳士のたしなみ、ネクタイの発祥地

じつはクロアチアはネクタイ発祥の地。かつてクロアチアの兵士が首に巻いていたスカーフがフランスで評判となったのが始まりといわれています。旧市街の専門店には、伝統的な紋様からモダンなデザインまで、質の高いシルク製品が並びます。歴史的なエピソードに思いを馳せながら、大切な人への贈り物を探すのも、この街ならではの楽しみです。

Stacy Hughes

過去を見つめ、持続可能な未来を築く

現在のこの街の輝きは、凄惨な内戦の記憶を乗り越え、市民がひとつひとつの石を積み上げて取り戻した不屈の証でもあります。私たちはここで歴史の痛みに耳を傾け、未来を守るための知恵にふれることができます。ドブロブニクで取り組まれている美しい景観を次世代へ繋ぐための環境保全、そして地域社会を支えるフェアトレード。平和への願いを形にするため、ドブロブニクが歩む「再生と持続」の道のりは、旅する私たちに平和の本質を問いかけてくれます。

1 平和を願う、戦いの記憶と記録

山頂にある戦争博物館には、1990年代の内戦時の記録が展示されています。この美しい街がかつて破壊の危機に瀕したという事実。展示された写真や資料は、平和がいかに脆く、そして尊いものであるかを静かに、しかし強く訴えかけてきます。歴史を正しく知ることは、私たちが未来に向けてどのような一歩を踏み出すべきかを考える契機となります。

2 街を潤す、環境に優しい給水所

市内の各所にある、歴史を感じる噴水や水飲み場。ドブロブニクではペットボトル削減のためにマイボトルの利用を推奨しており、旧市街に馴染む給水スポットは市民や旅人にとって欠かせない場所となっています。古くからの公共施設が、現代の環境問題に対する有効な解決策として機能している。歴史を大切にしながら、持続可能な観光を模索する街の姿勢がうかがえます。

3 伝統工芸で繋ぐ女性たちの自立

内戦で傷ついた女性たちの支援から始まったフェアトレードショップ「Deša」。観光客が少ない冬に講座を通じ技術を磨きながら夏に向けて商品をつくり、やがて独り立ちしていく。伝統的な刺繍や手仕事を活かした製品づくりを通じて、経済的な自立と文化継承を同時に実現しています。かつてピースボートが寄港した際にもワークショップを通じて交流を深めた歴史があります。

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