地球一周の船旅 2026年4月 Voyage123(アフリカ・ヨーロッパ&アラスカコース)
クルーズレポート
SDGsユース・プロジェクト紹介
ピースボートクルーズは、「持続可能な開発目標(SDGs)」の公式キャンペーン船として、世界各地の港でその重要性を発信しています。今クルーズではパナマからメキシコにかけての区間で、国や地域を越えてSDGsに取り組む「SDGsユース・プログラム」のメンバーたちが乗船し、船内で海洋汚染や気候変動などの課題について意見交換を行う予定です。この日の企画では、海洋保全やSDGsに関するそれぞれの経験や活動についてご紹介いただきました。
パナマ運河通航
クリストバルを出航したあとは、いよいよ今クルーズのハイライトのひとつであるパナマ運河の通航が始まります。大勢の方がデッキから見守るなか、船は「閘門」とよばれる細い水路に入り、後方の門が閉まると大量の水が注入され船が徐々に上昇します。水位が上がると、また次の門が開く――その繰り返しを経て、海抜26mもの標高差を越え、船は広大な湖、そして太平洋へとたどり着きました。システマティックな通航シーンはもちろん、周囲に広がる豊かな自然の景色に魅了されながら、クルーズでしか味わえない雄大なパナマ運河の通航を楽しんだ一日となりました。
パナマ運河通航の紹介記事はこちら
[クルーズコレクション]海と海をつなぐ、パナマ運河を渡る
クリストバル(パナマ)に入港しました
中米パナマの、カリブ海側の玄関口であるクリストバルに寄港したパシフィック・ワールド号。この日は港から少し足を延ばして、首都パナマシティにある歴史的な旧市街エリアを訪れました。スペイン植民地時代の名残りを色濃く残す美しい街並みはユネスコの世界文化遺産にも登録され、夕暮れ時を迎えるとさらに雰囲気のある姿に。石畳の路地や鉄細工のバルコニーが魅了する街並みをめぐり、色彩豊かなお土産を買うなど、パナマでの旅時間を堪能しました。
グアテマラからの声
水先案内人としてご乗船いただいている、アンドレア・モンソン・フアレスさんの講座が行われました。講座では、ご自身のルーツであるマヤ人としてのアイデンティティや、地域の女性たちを支えて高め合う「コミュニティの連帯」の力、そしてグアテマラが誇る自然と豊かな文化の魅力についてなど、多方面からお話しいただきました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]アンドレア・モンソン・フアレスさん
スラムで出会った「協同」の力
スペイン語圏を中心に、ジャーナリストとして取材活動を続ける水先案内人の工藤律子さん。この日の講座では、工藤さんがジャーナリストとして活動するようになった経緯や、その原点となった経験についてお話しいただきました。メキシコや中米、フィリピンなどで、格差社会に生きる人びとを見つめ続ける工藤さん。戦争や対立、格差と分断が続く現代の世界――。温かな眼差しで語られる工藤さんのお話を通して、私たちはどう生きるべきなのかを静かに問う時間となりました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]工藤 律子さん
コミュニティ・ビレッジへ
モンテゴベイでは、レゲエ・ミュージックの源流といわれる「ラスタファリズム」に則り、自然とともに生きる人びとが暮らすコミュニティ・ビレッジを訪れました。環境に配慮し自然と共存する生活スタイルを見学し、ランチにはコミュニティの方が用意してくれたベジタリアンフードをいただきました。短い時間ではありましたが、彼らの暮らしを体験し、持続可能な社会や生き方について考えるとても貴重な機会となりました。
モンテゴベイ(ジャマイカ)に入港しました
美しいカリブ海に浮かぶ自然豊かな島国、ジャマイカにやって来ました。寄港したモンテゴベイは、同国屈指のリゾート地であり、ビーチの絶景はもちろん、深い緑をたたえた山々や雄大な滝などさまざまなアクティビティが楽しめる地です。晴れ渡る青空が迎えるなか、皆さん期待を胸にモンテゴベイの街へと出発して行きました。
ジャマイカの紹介記事はこちら
[クルーズコレクション]クルーズのメッカ、カリブ海
学びを深めて持ち帰る
寄港地の専門家やジャーナリスト、各界で活躍するゲストを招き、日々多彩なイベントが繰り広げられる船内。
講座やショーなどの本編を楽しむだけでなく、会場の外に設けられた特設ブースも、見逃せない魅力のひとつです。そこには企画に関連した書籍や特別なグッズが並び、「先ほどの学びをさらに深めたい」「現地の文化にもっとふれたい」と熱を帯びた大勢の皆さまが足を運び、毎度絶えない賑わいを見せています。
カリビアン・サンセット
夕暮れのプールデッキが、何やら陽気で楽し気な雰囲気に――。「カリビアン・サンセット」と名付けられたこの日の企画では、専属バンドが演奏するレゲエミュージックを聴きながら、カリブ海の島国が発祥とされるラム酒を楽しみました。時間の経過とともに空の色が変わるなか、カリブ海の夕暮れを堪能された皆さん。ジャマイカ、パナマとカリブ海諸国への寄港も近づき、カリビアンムードが高まりつつある船内です。
メキシコ民族舞踊団パフォーマンスショー
この日、ステージで華麗な舞いを披露してくださったのは、世界的な民族舞踊団「Casa Hogar Los Angelitos A.C 民族舞踊団」の皆さん。メキシコのマンサニージョにある、若者の自立支援に取り組むNPOのダンスプログラムのメンバーで、伝統的な舞踊にバレエの要素を加えた踊りを通して、メキシコの民俗文化を表現する美しいパフォーマンスを届けてくれました。素晴らしい踊りはもちろん、リズミカルな音楽や鮮やかな衣装など見どころが多く、超満員となった会場は一足先にメキシコの雰囲気に包まれていました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]NPO Casa Hogar Los Angelitos A.C 民族舞踊団
ジャマイカの女性と若者に力を
まもなく寄港するジャマイカを拠点に、ジャーナリストや慈善活動家、市民社会のリーダーとして活躍されているジャネット・シルヴェラさん。この日の講座では、ジャマイカにおける社会経済的格差や貧困、人種差別など、普段メディアでは報道されない現地の実情を解説されました。美しい自然や陽気な国民性というイメージが強いジャマイカですが、ジャネットさんのお話を通して、さまざまな課題を解決しようと連帯する人びとの存在を知ることができました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]ジャネット・シルヴェラさん
「ジン」を楽しむ
この日船内のバーで行われていたのは、お酒と音楽を楽しむひととき――。近年ブームとなっている蒸留酒「ジン」を楽しむイベント『世界ジンの日』に合わせて、その歴史や魅力をより深く知るための企画が開催されました。会場では実際にテイスティングもでき、香り高い一杯をそのまま味わうのはもちろん、多彩なカクテルのベースとして堪能される方もいらっしゃいました。企画の後半にはジャズバンドによる生演奏も披露され、奥深いジンの香りと上質な音楽に酔いしれた、素敵な夜となりました。
のんびりと過ごす日
ニューヨークでの2日間を終え、再び洋上へと出たパシフィック・ワールド号。この日も通常通り講座や企画は行われていたものの、寄港の疲れを癒し、のんびりとくつろぐ方の姿も見受けられました。寄港地で撮影した写真を整理したり、ご友人と街歩きの思い出を語り合ったり――。寄港地の余韻にじっくりと浸る時間も、自由でゆったりとしたときが流れるクルーズならではの過ごし方です。
名作の舞台、グランド・セントラル駅
ニューヨークでは、美しい公共建築にも出会いました。中でも、屈指の観光名所である「グランド・セントラル駅」は、星座が描かれた天井画が魅力のメイン・コンコースや、真鍮製の4面時計など、見どころいっぱいの壮麗な建築物。こちらも多数の名作の舞台となったスポットで、駅構内を行き交う人びとの姿は映画のワンシーンのようです。数々の出会いに満ちた2日間の寄港を通して、この街のもつパワー、そして唯一無二の体験を存分に楽しみました。
都会のオアシス
寄港2日目も、まだまだニューヨークの街を楽しみます。この日訪れたのは、マンハッタンの真ん中にありながら、東京ドーム約73個分という広さを誇る「セントラルパーク」。名作映画やドラマに登場するスポットも多く、そこかしこで見覚えのある光景と出会えます。ちょうど新緑の季節とあって、園内はまばゆいばかりの緑にあふれ、人びとが思い思いのときを過ごしていました。私たちも観光の合間のリラックスタイムを過ごし、束の間の“ニューヨーカー”気分を味わいました。
“世界の交差点”タイムズスクエア
ニューヨークへと降り立ち、まず訪れたのは「タイムズスクエア」。マンハッタン中心部のミッドタウンに位置する、“世界で最も有名で活気のある交差点”ともよばれる場所です。ニューヨークの象徴的な風景であるのはもちろん、周辺にも演劇の本場であるブロードウェイやニューヨーク近代美術館(MoMA)など、訪れたい場所が目白押しです。街を歩く人びとも実に多様で、ボーダレスで多国籍な雰囲気を感じながら、「世界都市・ニューヨーク」の雰囲気を味わいました。
ニューヨーク(米国)に入港しました
大西洋を渡った船は、米国最大の都市・ニューヨークに寄港しました。早朝の入港にも関わらず、船のデッキには大勢の方が詰めかけ、自由の女神像や摩天楼が迎える美しい入港シーンを堪能していました。丸2日間のニューヨーク寄港――洋上から望む街には未だ静けさが漂いますが、憧れの街への上陸を前に、早くも胸が高鳴るのを感じます。
ニューヨークの紹介記事はこちら
[クルーズコレクション]ドラマに満ちた北米よもやま話 -航海作家が選ぶ歴史航路-
洋上で楽しむ「世界の食」
日々、多様なクルーズライフが営まれている船内。船内での過ごし方は人それぞれ違っても、多くの方が口を揃えておっしゃるのが「食事のひととき」の素晴らしさです。レストランでは和食を中心に、寄港する国や地域にちなんだメニューや、さまざまな世界の料理を、多くの方の味覚に合うかたちで提供しています。これまで縁遠かった料理も、食べてみると意外な美味しさに気付いたりと、食の新たな出会いを楽しむ機会にもなっています。旅をしながら「世界の食」を味わう体験も、世界一周クルーズならではの大きな魅力です。
マジックアワー
夕方ごろ何気なくデッキに出ると、空がオレンジやピンク、紫色などの美しくグラデーションを描く「マジックアワー」に遭遇しました。マジックアワーは、日の出や日の入り前後に、太陽の傾きによって空の色が変化する時間帯のこと。雨上がりや空気の澄んでいる日に見られることが多く、船旅で眺める空の景色の中でも、特にこのマジックアワーは人気があります。大勢の方が美しい空を眺めたひとときは、かけがえのない自然とともに旅するクルーズならではの時間でした。
米国の行く末を読み解く
ジャーナリストで作家の北丸雄二さんによる米国情勢を深堀りする連続講座では、トランプ政権の対外政策が世界に与えた影響や、大規模な揺り戻しに直面するマイノリティの人びとなど、さまざまな観点から米国の政治や社会について解説いただいてきました。この日は、トランプ大統領の下に集う“ブレーン”の存在に焦点を当て、今後の米国の行く末をわかりやすく読み解いてくださった北丸さん。間もなく寄港するニューヨークでは、そんな米国社会の現状を肌で感じる機会もあるかもしれません。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]北丸 雄二さん
JAZZの楽しみ方
まもなく寄港するアメリカ最大の都市・ニューヨークは、文化やエンターテインメントにおいても“超一流”が揃う街。なかでも「ジャズ(JAZZ)」はニューヨークを象徴する音楽であり、オプショナルツアーや自由行動で、老舗ジャズクラブへの訪問を楽しみにされている方も大勢いらっしゃいます。この日はそんなジャズについて、歴史や、演奏の楽しみ方を紹介する企画が開催されました。各楽器が即興でアドリブを入れる独特な演奏スタイルなど、奥深いジャズの世界にふれ、ニューヨークへの寄港がさらに楽しみになりました。
私に起こった戦争
冷戦終結後の東ヨーロッパにおいて、民族自決と独立を求める各共和国と、連邦維持を図るセルビアを中心とした勢力が衝突した旧ユーゴスラビア紛争。特にボスニア・ヘルツェゴヴィナの内戦では、民族浄化政策や長期にわたる「サラエボ包囲」により、多くの一般市民が犠牲となりました。この日は、サラエボでの戦禍を生き延びたジャーナリストのヤスナ・バスティッチさんによる講座が行われ、砲撃下の暮らしや文化などヤスナさん自身の紛争体験をお話しいただくとともに、歴史を教訓に、そこから何を学ぶべきかを考える時間となりました。
声影流年 -舞台と人生のエコー-
先日のコンサートで素晴らしい歌声を披露された、水先案内人でコロラトゥーラ・ソプラノ歌手である王 雅贇(ワン ヤユン)さん。2回目となるこの日のコンサートでは「舞台と人生」をテーマに、オペレッタや名作ミュージカル、シャンソン、さらには珠玉の中国語ポップスまで、文化の垣根を越えた音の世界を歌い上げました。王さんの歌声とともにパリからブロードウェイ、そして西洋から東洋へ――会場に集まった大勢の方たちは、優雅な"音楽の世界旅行"を存分に堪能されていました。
旅をより有意義なものへナビゲート
[水先案内人紹介]王 雅贇 ワン ヤユン(クリスティーン)さん
北大西洋で出会う流氷
北大西洋を航行中のこの日、船のデッキから見えたのは神秘的な流氷の姿――。強い風に波立つ大海原に点々と浮かぶ流氷は、想像以上に大きく、そのシャープな形状は美しい彫刻のようです。ひときわ大きな流氷が見えると、デッキからは歓声が上がり、皆さん他では見れない特別な光景を楽しまれていました。