水先案内人
ピースボートの旅をより有意義なものへと導くナビゲーターが「水先案内人」の皆さん。訪れる土地の専門家やジャーナリスト、各界の著名人、エンターテイナーなど、その顔ぶれは実に多彩です。まなぶ・たのしむ・つくる━“先生”とはひと味違う水先案内人が、地球一周をより豊かにナビゲートします。
ビデオメッセージ
これまでにご乗船いただいた方々(順不同、敬称略)
トム・健・ヤマモト Tom Ken YAMAMOTO
(イリアヒ小学校の元教育者、ハワイ沖縄連合会(HUOA)の元会長)
ハワイ州教育省に32年間勤務したのち、イリアヒ小学校の教員として働いた。在職中は副校長、学級担任やリソースティーチャーを務め、ウクレレプログラムや生徒会のアドバイザーも担当。2016年にはハワイ沖縄連合会(HUOA)の会長を務め、毎年実施されている「ハワイ・沖縄学生交流プログラム」の調整と運営を担当。また、過去27年間にわたり「琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会ハワイ支部」に所属し、琉球古典音楽に取り組んできた。歌三線においては、3段階ある資格のうち2つ目の認定を受けている。さらに「ハーラウ・カウラカヒ」のメンバーとして40年以上フラを踊り、世界的に有名な「メリーモナーク・フラ・フェスティバル」にも参加した経験がある。
リン・ジェイミー・ラプ・トゥキ Lynn Jaime RAPU TUKI
(ラパ・ヌイ(イースター島)文化大使)
ラパ・ヌイの人々の芸術と伝統を広める著名な推進者。1969年にラパ・ヌイで生まれ、幼い頃から故郷の文化に深い関心を示した。現在、彼が教える多くの知識は、教師であるパピアノ・イカ、ルイス・パテ・パオア(キコ・パテとして知られている)、リカルド・ヒトなどから学んだものである。1996年、音楽、舞踊、言語、祖先の習慣を自由に教えるための場としてマアラヌイ文化アカデミーを設立。同じ年にカリ・カリ文化バレエ団を創設。このグループは、ラパ・ヌイ文化を国際的に広めるうえで重要な役割を果たしている。文化人類学者であり、アオ・トゥプナ財団の共同創設者でもあるマイマ・チン・チー・イェンと結婚しており、彼女と共にラパ・ヌイの文化と言語の保存と促進を目的とした様々なプロジェクトに取り組んでいる。
ロス・チョロス Los Cholos
(ペルー伝統音楽グループ)
1999年からペルーの様々な伝統音楽の調査、解釈、普及に取り組む音楽グループ。現在のメンバーは、ヘンリー・ゲバラ(声楽、管楽器、パーカッション)、ゴメル・バルベルデ(ギター、声楽)、リカルド・ガルシア(チャランゴ)、バシリ・ゴイティゾロ(アンデス管楽器、ベース、パーカッション)の4名。約26年にわたる活動の中で6枚のアルバムを制作し、国内外を問わず絶え間なく作品を発表し続けている。その活動は、ペルーの伝統的音楽文化の中で評価されている。
ダニエル・カセレス・バルトラ Daniel CÁCERES BARTRA
(サステナブル・オーシャン・アライアンス(SOA)ヒスパノアメリカ代表、海洋生物学者)
海洋生物学者であり、ダイビングインストラクター、環境保全イニシアティブ「Darwin200」のメンバーを務める。海洋保護の活動家として持続可能な海洋活動の推進や人々に行動力を与えることに情熱を注ぎ、2015年に「Cuidando el mar(海を見守る)」を設立、2017年にはSOAペルーを立ち上げた。SOAペルーは現在、ペルー国内で最大の若手海洋リーダーネットワークとなっている。大統領候補ヴェロニカ・メンドーサの海洋アドバイザーも務め、エド・マラガ議員および気候変動委員会と共に、ラテンアメリカ初となる深海採掘モラトリアム法案を提案した。2016年には、ペルーの持続可能な開発に最も貢献した若者として「ペルー版フレルヤック・メダル」を受賞。2023年にはフォーブス誌により「ラテンアメリカで最も気候問題に取り組む人物100人」に選ばれ、2025年にはExplorers Clubより「今年の探検家50人」にも選出された。
張 樑 ジャン・リャン ZHANG Liang
(登山探検家)
中国深圳市登山戸外運動協会会長。2000年から2018年までの18年間に36回の登山を行い、そのうち標高8000メートルを超える14の雪山登頂を達成、さらに七大陸最高峰の完全制覇を成し遂げた。2005年12月には7日間で120キロを歩き南極点に到達、2008年5月には20日間で600キロを歩き北極点に到達。この「14(8000メートル峰)+7(七大陸最高峰)+2(両極点)」という総合チャレンジを達成した中国初、世界で2人目の人物である。「生死を超越し、ひたすら前進せよ。誰もが自らが思い描く高峰を超えられる」と語る。人類の登山探検における究極の夢への挑戦以外にも、様々な社会公益事業に尽力している。
布施 祐仁 FUSE Yujin
(ジャーナリスト)
戦争と平和の問題をテーマに約25年間、取材・執筆を続けてきた。情報公開請求を駆使し、南スーダンに派遣された自衛隊の活動記録(日報)を防衛省が組織的に隠蔽していた事実や、政府が長年「消失した」としてきた浮島丸事件(1945年、京都府舞鶴港で爆発・沈没し、戦時中日本軍に徴用されていた朝鮮人500人以上が死亡)の名簿を政府が保有していたことを明らかにした。著書に『ルポ・イチエフ 福島第一原発レベル7の現場』(岩波書店、平和協同ジャーナリスト基金賞大賞・JCJ賞受賞)、『日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(三浦英之氏との共著、集英社、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞受賞)のほか、『従属の代償 日米軍事一体化の真実』(講談社)など多数。
モース・フローレス Morse FLORES
(国連人権担当官)
2000年に参加したピースボートでの人生を変えるような航海をきっかけに、国連で働くことを決意。国際労働機関(ILO)に10年間勤務し、技術協定を通じて労働基準を強化した。その後、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)で10年間人権担当官や国連先住民自主基金の事務局長を務め、気候変動交渉や国連ビジネスと人権フォーラムでOHCHRを代表した。フィリピン大学と立命館APU(日本)で学士号を取得し、コスタリカ、ドイツ、スペイン、スウェーデンで国際法と人権・人道問題で修士号を取得。ピースボートで得た変革の経験は、国連での日々の仕事にインスピレーションを与え続け、より公正な社会を築くための世界的な連帯という彼の信念を後押ししている。
岡根谷 実里 OKANEYA Misato
(世界の台所探検家)
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了後、クックパッド株式会社に勤務し、独立。世界各地の家庭の台所を訪れて一緒に料理をし、料理を通して見える暮らしや社会の様子を発信している。30以上の国と地域、170以上の家庭を訪問。講演・執筆・研究などをおこなう。著書に『世界の食卓から社会が見える』(大和書房)、『世界のお弁当とソトごはん』(三才ブックス)など。京都芸術大学客員講師。探検の傍ら、現在はオランダの大学で文化人類学を専攻中。
オレダブエコ Olethabweko
(アフリカンバンド)
2009年結成。ケニア出身のジョージ・ニナと、大阪出身のリカコ・ニナによる夫婦ユニット。ジョージは、国連の平和活動の音楽祭としてルワンダ、ウガンダ、ジブチ、フランス、イタリアなどで活躍。元スト リートダンサーのリカコは、アメリカへのダンス留学中にダンスのルーツを求めアフリカへ。日本とケニアの文化を組み合わせた音楽で、人々を楽しませることを一番に考え、平和や協調性の大切さをメッセージに込めている。ジャンベやトーキングドラムなどのアフリカ楽器と、リカコのダイナミックなダンス、ジョージのやさしい歌のパフォーマンスは迫力満点。
韓 興鉄 ハン・フンチョル HAN Heungcheol
(翻訳・編集業)
横浜で生まれ、1980年代を主にソウルで過ごし、横浜へ。2002年より『韓国語ジャーナル』や『韓国語学習ジャーナルhana』などで、ニュースや社会関連の記事を担当。翻訳にキム・イェスル著『キャンドル革命 — 政権交代を生んだ韓国の市民民主主義 写真集』(コモンズ)、韓洪九著『韓国スタディーツアー・ガイド』(彩流社)、共著に『なるほどこれが韓国か 名言・流行語・造語で知る現代史』(朝日選書)、『K-POP bibimbap 好きな人をもっと深く知るための韓国文化』(池田書店)など。