クルーズコレクション

共感が世界をつなぐ -後編-

2023年10月14日

インタビュー

世界中を旅し続けるkozeeさんに、旅がもつ魅力についてお話いただきました。 前編はこちら

sasaru kozee
原宿生まれ原宿育ち。ダンスを通じてNYで生活したのがキッカケで海外へ興味を持ち、2014年2月から世界一周の旅へ。旅中に自身の心に「SASARU=刺さる」場所、人、食べ物などに自らがピン(Google Mapのピンのイメージ)になり、実際に頭から刺さってマーキングする「SASARU project〜地球の刺さり方」で3年をかけ100カ国を訪問。旅の様子はSNSで展開。全国で写真展や講演、旅行雑誌のコラムを手掛け著書「SASARU 地球の刺さり方」をA-worksより出版。Google Android TV CM「一生分の写真」に出演。現在は東京と宮古島の2拠点生活を送っている。

共感が世界をつなぐ -後編-
kozee

渡米したての頃は世界の国名を10か国ぐらいしか知らなかった僕ですが、海外で生活していると、自分が全然知らない国から来た人と出会って友達になりました。それから「仲良くなったやつの国ぐらい、生きてる間に行きたい」という思いが募りました。 時を経て、世界に共通の地図”Googleマップ”が誕生。検索すると赤いピンが刺さることになぞらえて、自分がピンのようにその風景の中に文字通り”刺さる”『SASARUプロジェクト』を始めました。タイのバンコクを皮切りに、エジプトのピラミッドやボリビアのウユニ塩湖でも”刺さって”、 約3年かけて世界を周り、その様子をSNSで発信し続けました。

共感が世界をつなぐ -後編-
kozee

世界の中心は自分ではない

旅をして、「世界の中心は自分ではない」ということを理解しました。そこから僕、怒らなくなりましたね(笑)。例えば海外では飛行機もバスも電車も、時間通りに来ないことが多いです。ブラジルでバスの長距離移動をした際に、本来は36時間の行程のはずなのに、なんのトラブルもなく到着が12時間も遅れるということがありました。こっちはクタクタで、イライラ。最初は予定通りにいかなかったことに腹を立てて、現地の関係者に文句を言っていたのですが、相手は慣れているというか「当たり前だよ、しょうがないよ」って。そうか、と学んで別の国に訪れるとまた違う「普通」と出会うんです。

共感が世界をつなぐ -後編-
Matsuda Sakika

自分からひろがる世界

そういった経験から、「うまくいかない一つのことに僕らは囚われがちだな」と思うようになりました。相手になんとかさせようとするのは、自分が手段を一つしか持ってないから。いろんな場所を旅しながら「このルートで行きたい!」と計画していても、一つうまくいかなかったことで、その他全部が崩壊したらもったいないですよね。そのときに、Bプラン・Cプランをもっていると、ある程度気持ちにも、予定にも余裕が生まれる。「もうそれは無理だから、今からはこれでいこう」とパッと次に進める。怒るのではなく、解決策を相手と一緒に探る。旅の経験から得たこういう思考の持ち方が、今の仕事やプライベートにも活きていると感じます。

共感が世界をつなぐ -後編-
Okuhira Keita

Give and Giveという価値観

世界一周の旅の途中、アルゼンチンで所持品を全て盗られる強盗被害に遭いました。絶望の中、そのことも隠さずSNSで発信したところ、200件以上のコメントがきて、旅を続けられるようにと想像を超える量の物資が日本の実家に届きました。僕からすると、顔も知らない相手からのあたたかな応援。「give and take」の”take”がなかったとしても、人は共感して、誰かを優しく支えられることを知りました。そして、実際この応援してくれる人たちがいたから、地球一周の旅を最後まで続けることができました。

共感が世界をつなぐ -後編-
social good photography inc.

自らプロデュースするかたちで始めた、世界一周の”SASARU”プロジェクトも、発信することでそこにどんな人が関わってくるのか、当初は想像しきれていませんでした。でも旅の経験を自分だけのものに留めずに「オンライン」に載せると、美しい風景だけでなく、つらい体験も含め、僕が経験した世界をSNSを通じてたくさんの人が共有し、共感してくれました。投稿した写真は、ただおもしろいだけに見えますが、添える文章には歴史や文化の話も書くようになり、より自分の旅を見てくれている人と世界がつながることを考え、発信するようになりましたね。

共感が世界をつなぐ -後編-
kozee

体験してこそ感じられる

コロナ禍で直接の交流は遮断され、オンラインの世界は急激に進みました。でも、人はやっぱり「体感する」という感動には勝てないんじゃないかなとも感じています。アーティストがLIVEを再開したように、役者が舞台に立ち続けるように、「旅をしている」という贅沢な時間を体験するかしないかで、その人の人生は全然違ったものになると思うんですよね。 現在、僕は飲食店も経営していますが、コロナ禍にお弁当の無償配布を行いました。「困った時は助け合う」は、あの旅の経験があったからこそ得られた価値観。だから世界中が混乱に陥った時、「自分なりに今できることをしよう」と自然と動き出せました。

共感が世界をつなぐ -後編-
social good photography inc.

クルーズ旅行の新鮮さ

僕のこれまでの旅では、移動中は常にピリピリしながら、安全面を考えたり移動手段を調べたりしていました。でも今回船に乗って感じたのは、乗っているだけで目的地に着くし、実はすごく優雅な時間だなと。たとえば一週間お休みをもらえても、なかなか日々のルーティンワークが抜けないと思うんです。でもクルーズ旅行に行くと、そういうものが一旦すべてリセットされる。そしてこの長い自分だけの時間を使って、何か新しいことをやりたくなる。それってすごく豊かな時間だなと思いました。毎日違うことをやってもいいし、人と喋ってもいいし。実際に乗船してみて、その環境がすごく心地よくて楽しかったです。

共感が世界をつなぐ -後編-
Yoshida Taisuke

人生をより豊かなものに

僕が旅を好きなのは、行く先々、誰も僕のことを知らない、「試されている」という感覚が楽しいから。ある意味、いつもとは全然ちがう自分でいられるんです。出来上がった人間関係に息苦しさを感じていても、旅の中では新しい人格を試すことができるというか(笑)。そこで感じる楽しさが、自分自身の好きなものや、自分のもつ魅力を再発見させてくれるのです。
旅に『自分探し』を求める人がいますが、全然ちがう自分がどこかにいるわけではなくて。旅先で出会った誰かの言動や、そこから生まれる感情に自分自身が成長させられるんだと思います。自身の新たな内面に気が付けるきっかけが散りばめられているのが、旅ならではのことなのかなと思います。

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