クルーズコレクション

世界有数のフィヨルド遊覧と北欧の街並みの中へ

2020年4月16日

ベルゲン(ノルウェー)

北欧に暮らす人びとが待ち焦がれる夏の訪れ。フィヨルドの大自然に抱かれたノルウェーの西海岸の街、ベルゲンにもその足音が響くころ、ピースボートクルーズでも人気の北欧クルーズはその地を訪れます。可愛らしい街並みが特徴の北欧。中でも、ベルゲンのブリッゲン地区は、世界遺産にも登録された色鮮やかな木造建築が立ち並び、街を歩いているとまるで中世にタイムスリップしたかのような不思議な感覚に陥ります。 そして、船で訪れるからこそ堪能できる「フィヨルド遊覧」でめぐる壮大な景色は、まさに北欧航路のハイライトといえる特別な時間です。

文・構成/編集部 写真/ Kawano Momoko
ドローン撮影/chipacopter.com

別世界に迷い込んだかのようなダイナミックな光景

全長204キロメートルにも及ぶ、ノルウェー最長のフィヨルド。氷河が数万年、数十万年の時間をかけて大陸を削り、そこにできた谷に海水が入り込んでつくられた奥深い入り江へ、船は針路を進めます。 深い緑に霧のかかるフィヨルドの景色は、それだけで幻想的。山間に並ぶカラフルな家々も、名もなき無数の滝から雪解け水が流れ落ちる眺めも、まるで絵本の中のような世界です。この雄大な景観は、ディズニーアニメ作品「アナと雪の女王」の舞台のモデルとなったともいわれています。人びとが、この土地にトロール(妖精)が住むと考えたことにもうなづけます。

Ⓒ Matsuda Sakika

世界最狭を誇るネーロイドフィヨルド。左右に迫る急峻な山々の迫力は圧巻です。何千年、何万年という時間をかけ、壮大な景色を生み出した悠久の時の流れを思うと、人間の存在が小さく感じられ、自然の力にただただ圧倒されてしまいます。 海側からのフィヨルド遊覧を堪能したあとは、ぜひ陸側からも。世界で最も美しい鉄道の旅のひとつにも数えられる、ノルウェーのフロム鉄道から眺めるフィヨルドの景観も大変おすすめです。フィヨルドの最奥部に位置するフロムには、美しい車窓を楽しむため毎年数多くの観光客が足を運びます。

Ⓒ Mizumoto Shunya

世界遺産の街を散策

三角屋根の木造建築が並ぶ”ブリッゲン地区”には、歴史を感じさせる街並みが残されています。伝統的な技法で建てられた木造家屋の数々は、かつてハンザ同盟の中心都市のひとつとして栄華を極めた当時の面影を今に伝えています。カラフルで可愛らしい家々が軒を連ねる景色は、まるで絵ハガキのよう。そして路地の奥へと足を踏み入れると、中世にタイムスリップしたかのような不思議な景色が広がります。この景色がどこか優しく郷愁を誘うのも、木造建築のもつ温かみによるものでしょうか。

その可愛らしい景観と歴史的価値から、ブリッゲン地区は世界遺産にも登録されています。当時は商人たちの事務所として使われていたカラフルな家々は現在、お土産ショップやレストラン、カフェ、ギャラリーとして生まれ変わり、大きくにぎわっています。 またノルウェーは、北欧の伝説の妖精”トロール(troll)”の暮らす国。定番のノルウェー土産としても大人気で、街のあちこちで見ることができます。現在でも日常生活でふっと物が無くなった際には「トロールのいたずら」と言われるそうです。

Ⓒ Endo Kazushige

澄んだ空気の中、ピクニックへ

活気あふれる港周辺のエリアを散策していると、どこからともなく食欲をそそるいい香りがしてきました。あたりを見回してみると、市場を発見しました。ここは、730年以上の歴史を誇るフィッシュマーケット。新鮮なシーフードが多く揚がるベルゲンの港では、魚市場も観光スポットのひとつです。有名なノルウェーサーモンをはじめ、さまざまな魚介類や果物が並ぶマーケットは、いつもたくさんの人びとであふれ、活気ある地元の雰囲気を感じられます。手軽にその土地ならではの「食」を堪能できるのも、船旅のいいところ。

獲れたての新鮮なお魚を堪能したら、ベルゲンの人びとの憩いの場所”フロイエン山”へ出かけます。ケーブルカーに乗れば、約6分で一気に山頂まで駆け上がります。後ろを振り返ると、先ほどまで歩いていたブリッゲン地区や魚市場が彼方に小さく見えます。ちなみに、ケーブルカーを使わないハイキングコースもおすすめです。 山頂からは、美しい北欧の風景を一望のもとに見渡すことができます。フィヨルドの湾岸や古い石畳の美しい街並み、周りの山々の息をのむほど美しい景色を見下ろすことができる、ベルゲン一の絶景スポットです。

この記事を見ている方におすすめのクルーズ

クルーズ一覧用
早得
2025年4月 出航 船名:パシフィック・ワールド号

地球一周の船旅 Voyage120

北欧&アラスカコース
クルーズ一覧用
早得
2026年4月 出航 船名:パシフィック・ワールド号

地球一周の船旅 Voyage123

北極航路 ヨーロッパ&中米コース
TOP