クルーズコレクション

野生動物の楽園で、本場のサファリ体験

2020年11月6日

ポートエリザベス(南アフリカ)

スワヒリ語で「旅」を意味する「サファリ」。現在では、野生動物の鑑賞を指す言葉として広く使われています。このスワヒリ語を公用語とするケニアやタンザニアが「サファリ体験」ができる国として有名ですが、南アフリカもまた野生動物の王国として知られています。玄関口となる港は、南アフリカを代表する大都市のひとつで「フレンドリーシティ」の愛称で親しまれている、ポートエリザベス。一年中温暖な気候に恵まれていることから、リゾート地としても人気が高い街です。この街から内陸部へと車を走らせ、誰しもが一度は夢見たはずの、野生動物が闊歩する大自然を巡ります。

文・構成 / 多賀秀行 写真 / PEACE BOAT

野生動物の楽園で、本場のサファリ体験
Ⓒ Katsuta Airi

サファリカーに乗り込み、動物保護区へ

ポートエリザベス近郊には、いくつかの動物保護区があります。”保護区”といっても、もちろん動物園のようなものではく、ありのままの自然が広がっています。舗装路ではないでこぼこ道を走る車に揺られながら、この大地に生きる動物に出会う旅。それが本場、アフリカ大陸のサファリ体験です。 バスで保護区に到着したら、サファリカーと呼ばれる特別な改造が施された四輪駆動車に乗り換えます。日差しを遮る屋根はついているものの、窓やドアは取り除かれていて解放感抜群です。保護区へと入るゲートを通り、いよいよ動物が主役の世界へ「サファリガイド」と共に向かいます。

野生動物の楽園で、本場のサファリ体験
Ⓒ Okuhira Keita

サファリ体験の頼れる存在、サファリガイド

サファリ体験は動物を探し求めるスタイルですが、やみくもに保護区内を走るわけではありません。6ヶ月間の厳しいトレーニングを積んだ人だけがなれる「サファリガイド」のリードで動物を探します。彼らは他のドライバーと無線で情報を交換しながら、そして私達の目とは比較にならない5.0とも7.0ともいわれる驚異的な視力で、加えて長年の経験と勘を頼りに効率よく動物に出会えるよう努力してくれます。車内を楽しく盛り上げてもくれるフレンドリーな彼らは、サファリ体験に欠かせない心強い存在です。

野生動物の楽園で、本場のサファリ体験
Ⓒ Katsuta Airi

野生動物を、次々と目撃する

明るい日射しの中、車はゆっくりと草原の中や木々が生い茂る中など、アフリカの大地を走っていきます。港周辺に広がっていた都市の風景とは、見事なまでに180度異なる大自然に胸が高鳴ります。乗り合わせた人々と「今日は、どんな動物が見られますかね〜」なんて話をしていると、突然ガイドさんから「みなさん、お静かに」とひと言。ガイドさんが指さした先に目線を向けると、一頭の象がゆっくりと低木の間を歩いている姿が。檻の中でもない、動物園でもない。野生動物が放つその迫力に一同言葉を失います。そして響くカメラのシャッター音。夢にまでみた風景が目前に現れます。

野生動物の楽園で、本場のサファリ体験
Ⓒ Katsuta Airi

象との出会いに興奮も冷めやらぬまま、再び車は進んでいきます。するとインパラやシマウマ、イボイノシシなど、次々と動物の姿が目に飛び込んできます。動物を驚かさないよう、大きな声を出さずに心掛けるもののどうしても驚嘆の声が漏れてしまいます。しかし百獣の王・ライオンが見えたときは、息を押し殺す他ありません。もちろん安全には最大の注意が払われていますが、肉食獣が放つ特有のオーラに少なからず恐怖を感じるからです。とはいえ、そんな恐怖もすぐに忘れてしまうほどの感動がその出会いにあります。

野生動物の楽園で、本場のサファリ体験
Ⓒ Katsuta Airi

この目に焼き付けたい「ビッグ・ファイブ」

アフリカの大地に生きる動物の中で、一際存在感を放っているのが「ビッグ・ファイブ」です。象、バッファロー、ライオン、ヒョウ、サイの5種を指す言葉で、かつてハンターたちにとって人気であり、また手強く危険な獲物として挙げられていたことからそう呼ばれるようになりました。南アフリカの紙幣にもビッグ・ファイブが描かれているように、サファリを象徴する動物として現在でも高い人気を誇ります。すべてを見られたらラッキーというビッグ・ファイブは、ポートエリザベス近郊に位置する保護区の多くで見られる可能性があります。

野生動物の楽園で、本場のサファリ体験

野生動物の宝庫で堪能する、南アフリカの雫

サファリ体験では、動物との出会いだけでなく昼食も楽しみのひとつ。保護区内に建てられたレストランで多国籍料理をいただきます。色とりどりの料理に加えて、ぜひとも味わいたいのがワイン。南アフリカはワイン造りに適した気候から一大生産国でもあるのです。日本では馴染みが薄い南アフリカ産のワインですが、世界中のワイン通を唸らせ続けています。リーズナブルな金額だけでなく、世界一環境に配慮したワイン造りやフェアトレードの割合も世界一であるなど、その背景もまた大きな魅力。動物王国で堪能する美味しい食事に更に満たされる1日になります。

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