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PEACE&GREEN BOAT 2015クルーズレポート

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Life Onboard

つながる日中韓-カルチャーで読み解く新時代-

古市雅子さん(北京大学外国語学院准教授)、クォン・ヨンソクさん(一橋大学准教授)、若宮啓文さん(公益財団法人「日本国際交流センター」シニアフェロー)、石川好さん(作家・評論家)、宇井孝司さん(アニメーション監督)/ブロードウェイラウンジ

2015年08月05日

「日・中・韓」――こんな言葉を聞くと、ちょっと難しい外交の問題を思い浮かべがちですが、いま、ポップカルチャーの世界では互いの文化は相互に浸透し、社会現象とも呼べるような人気を博しています。今回の講座は、このポップカルチャーをテーマに、文化的背景と未来の可能性を探ります。

水先案内人・古市雅子さん(写真中央)は北京大学准教授として教鞭を執る傍ら、同大学のマンガ・アニメサークル「オリジナルファイヤー」の運営にも携わっています。サークルに在籍する学生は何と1000人以上!! この中でも日本のマンガ・アニメは特に人気が高いと言います。「かつての中国では1コマの風刺漫画が流行っていましたが、文化大革命によって全てリセットされました。その空白を埋めたのは80年代に入ってきた日本のマンガやアニメ。中国で最初に放送されたアニメは『鉄腕アトム』でした。90年代にはこの人気は黄金期へ。2000年代に入ってからは、インターネットの普及からアニメ・マンガのみならずネットカルチャーにも枠組みを広げています」。古市さんはこの30年ほどの中国におけるポップカルチャーの変遷を示す映像を上映。その「アツさ」は驚くばかり。
「いま、ポップカルチャーを通じて、日中で共通の記憶や価値観を持つ世代が育っています。こうした新世代が、日中韓の新しい繋がりになるでしょう」

一橋大学准教授のクォン・ヨンソクさんは、「日本社会にとけ込むきっかけをくれたのが、ポップカルチャー」だったそう。そして日韓の大衆文化の交流の歴史を年代ごとに解説します。「冷戦の終結と共に、徐々に韓国にも日本文化が入ってくるようになりました。90年代には日本で『冬ソナ』がブームに、同時に韓国でも日本のTVドラマは大ヒットします。2000年代に入ってからは、いわゆる“嫌韓本”やヘイトクライムがクローズアップされ、韓国における日本文化にもかげりが見られましたが、2010年代に入ってからは、日本でK-POPがヒット。また韓国では村上春樹の『IQ84』に代表されるような日本文学が大流行しています」。日本と韓国、相互の文化的流行を紐解きます。
「韓国における日本文化の評価には、対日意識と憧れが混在しています。これからは、日韓の両市民が成熟した形で交流できるようになりたい。それが実現すれば両国の関係はより良好なものとなるはずです」

中国と韓国、それぞれの文化交流の背景を伺った後はトークセッションへ。石川好さん(写真左)、若宮啓文さん(写真右)、宇井孝司さんも壇上へあがります。ここからは石川さんを進行役に話題が進みます。
80年代、ソウルに1年間勤務していたという若宮さんは「当時の状況からは、現在のような相互におけるポップカルチャーの流行は想像できない」と言います。同時に当時を振り返り「ラジオから流れてきたチョ・ヨンピルさんの歌に感動しました。韓国の芸能レベルの高さを実感しましたね。これは、韓国へのイメージや歴史背景からによるものではありません。純粋にその音楽に感動したんです」と目を細め、歌を口ずさむ一幕も。

テレビシリーズ『タッチ』『ジャングル大帝』、映画『森の伝説』など、数々のアニメーション作品を手がけた宇井孝司さん。制作者の視点からの意見を求められ「私自身は作り手ですから、海外での反応や影響については、よくわからないんです」と前置きしながらも、「海外にこれほど日本のアニメーションが浸透しているのは、感無量」と語ります。そして「手塚治虫さんが生きていたら、本当に喜んでいたと思う」とも。
「日本のアニメーションは映画から受けた影響が強い。視覚的に楽しむことが出来るし、アニメは吹き替えも可能ですから、人気の背景にはこうした要因もあるのかもしれません」。

講座を通じて印象的だったのは、登壇された皆さんが本当に楽しそうなこと。文化交流の歴史や流行を紐解く…なんて言うとちょっと堅苦しいですが、皆さんの発言に共通していたのは「ポップカルチャーは、国境を越える!」そして何より、「ポップカルチャーは面白い!!」というアツい思いでしょうか。
「文化の往来は三国が抱える政治的な問題とは異なるもの。文化交流を通じて、相互理解はますます進むのではないでしょうか」講座を締める石川さんの言葉に、大きく頷く参加者も。

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